HOME > レビュー > やっぱりMarshallは音も見た目も最高!「Minor IV」は“指名買い”したい完全ワイヤレスだ

PRLEオーディオ対応、再生時間も伸びたエントリー機

やっぱりMarshallは音も見た目も最高!「Minor IV」は“指名買い”したい完全ワイヤレスだ

公開日 2024/06/13 06:45 折原一也
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

■Marshallサウンドはやっぱり格別! ノイキャン非搭載でも問題ナシ



ブラックのボディにあしらわれたゴールドパーツ、真っ白な「M」ロゴなど、Marshallらしさ全開のデザイン

音楽ファンがMarshallに期待すること、それはやはり“音質”。最初に断っておきたいことは、Minor IVはオープンイヤー型であるということ。最近流行りのANC(アクティブノイズキャンセル)機能もない。これは周囲の音がどうしても聴こえてくるため、一般的には音質に不利に働くところだが……まずは自宅で聴き始めると、そんな予想を覆す高音質サウンドなのだ。

宇多田ヒカル「BADモード」から聴いてみると、一言で語るなら心地よいHi-Fi感あるロックサウンド。女性ボーカルの歌声は、音の緻密さと質感を適度にメリハリ良く再現してくれて、この音が聞こえてきた時点で、良い音である事がわかる。またエレキギターの音も空間的に分離して展開していく。

ベースもテンポ良く鳴らすし、バスドラムの音のハリある低音も心地良い。楽曲にも合った“スタジオっぽさ”が、なかなか他機種では味わえないサウンドだ。

YOASOBI「アイドル」を聴くと、キレよく丁寧な高域の再現が心地よく広がり、空間上にシンセサイザーのデジタル音を展開する。サウンドフィールドが精緻で、これがオープンイヤー型であることも考えると、Marshallシグネチャーサウンドの完成度の高さに唸らされる。

そして、Minor IVの音質の良さを実感したのが、意外なことに屋外での音楽リスニングだ。Creepy Nuts「Bling-Bang-Bang-Born」を聴くと、周囲の音がナチュラルに聴こえると同時に、耳の外にまでサウンドフィールドが広がる。この鳴りが特に心地よく、男性ボーカルの歌声は頭のなかでクリアに分離するし、重低音はただ迫力あるだけでなく、ボンボンと響く低音の、その弾ける質感も伝わるほど。

ノイキャンなしのオープンイヤー型だが、屋外でも問題なく使える。サウンドはもちろん最高!

サラウンド効果など特別な機能のない本機だが、スマホを使った動画やゲームなどエンタメでも利用可能だ。電車内でNetflixのSFドラマ『三体』を視聴すると、台詞はクリアで頭の外にまで広がる臨場感、重厚過ぎるBGM。しかも周囲の音も聴こえる状態で楽しめるところは実用性も高い。

なお、今回はLEオーディオは検証できなかったが、利用可能な端末と組み合わせれば低遅延もカバーできる。編集部註:取り扱い元の完実電気は「現在、LE Audio対応の準備を進めておりますものの、対応の時期につきましては現時点では未定となっております。対応の準備が整い次第、ホームページにてお知らせいたしますので、今しばらくお待ちくださいますようお願い申し上げます」と案内している(6月25日追記)



音楽ファンの心を掴むデザインに、オープン型で周囲の音が聞こえる構造、そしてMarshallシグネチャーサウンドによる高音質。Marshallに惹かれる音楽ファンはもちろん、音質に優れたオープン型イヤホンを探しているポータブルオーディオ愛好家も、ぜひとも手にとってほしい1台だ。

(協力:完実電気)

前へ 1 2

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

関連リンク