【ミニレビュー】ORB 電源ケーブル「Clear Force AC Nova」
静かな録音空間に残響音が精緻に展開する
スズメッキ処理を施したOFC導体3.5sqの3芯撚り構造の電源ケーブル「Clear Force AC Nova」。ミケーレ・ラッビア「Nimbus」の強烈なバスドラムは制動が効き引き締まったソリッドな音像。「Lost River」で音場内を3次元的に展開する各種電子音の音像も引き締まっている。そしてノイズフロアが非常に低い。
やや古い録音のハイ・ファイ・セットを聴くと全体的に音色がやや明るめ。山本潤子のヴォーカルをはじめ各音像から雑味が一掃され鮮度アップ。「星のストレンジャー」冒頭のシンバルと鈴をかなり細かく解像し、「荒涼」冒頭のノスタルジーを誘うナローな電子音はややソリッド。
この音調がダイアナ・クラール 『LIVE IN PARIS』にハマった。非常に静かな録音空間に残響音がクッキリと精緻に展開するので、ライブ感がきわめて豊かなのだ。
価格対現代ハイファイ性能比の高い電源ケーブルと言える。