防音・調音で音環境を良くする!<第2回>遮音ってなに?「音の防ぎ方の鉄則」を知ろう!
「音漏れ」や「外部騒音」はホームシアターの大きな問題のひとつ。でもどうやったら無くせるの?とお悩みの方は多いのではないでしょうか。「音の防ぎ方の鉄則」を知り、効果的に遮音するためのテクニックを解説していきましょう。
遮音性能=材料の重さ!質量則でダメなら浮かせ!
遮音とは、部屋の中へ音を入れないようにすること、あるいは部屋の中から音を外へ出さないようにすることだ。ただし、あくまでも透過音を減衰することであって、完全な無音状態にするのではない。
図に身近な騒音レベルを示しておくが、深夜の郊外の閑静な住宅街であっても、30dB(A)程度はある。遮音とは、音を気にならないレベルにまで落とせばよいのだ。ホームシアターの音量は60〜100dB程度。環境基準では深夜の住宅街は40dB(A)と定められている。つまり、20〜60dBの音を減衰すればよい。このように、獲得すべき遮音性能は〈音源マイナス実現したい音圧レベル〉という式で算出できる。
まず空気音の遮音について考えてみよう。空気音を防ぐためにはいくつかの方法がある。まず、床・壁・天井に用いる建材の質量を重くすること。建築的には質量則と呼ばれ、質量が大きいほど遮音性能は向上する。次に穴・隙間をなくす。これは次ページでお伝えしよう。
3つ目が壁を2重にすること。単純に同じ材質の建材を2枚並べても、遮音性能は2倍にはならない。質量則で下げきれない場合は、壁を2重にして間に空気層を設ければ、高い遮音性能を獲得できる。
最後が、特定の周波数帯域の遮音性能が落ちてしまう現象=コインシデンス効果を防ぐことだ。これは部材の組み合わせを変えることによって防ぐことができる。
固体音の防ぎ方も基本は空気音と同じで、まず建材の質量を重くする必要がある。これは大原則。次いで、音源から建物に振動が伝わらないように、基礎(土台や梁)の上に防振材を介するとよい。
固体音にも軽量音と重量音がある。軽量音とはスプーンを落とした音など、軽くて硬い音である。重量音とは子供が飛び跳ねるような重くて鈍い音である。軽量音の場合はクッション性のあるモノを下に敷くと軽減できる。重量音を防ぐには躯体の剛性を上げる。
遮音に関して理想的な形は、スタジオなどで行われている浮き構造を採用することだ。部屋の中に部屋をもう一つつくり、振動を絶縁する手法である。これは次ページにて説明しよう。
遮音性能=材料の重さ!質量則でダメなら浮かせ!
遮音とは、部屋の中へ音を入れないようにすること、あるいは部屋の中から音を外へ出さないようにすることだ。ただし、あくまでも透過音を減衰することであって、完全な無音状態にするのではない。
図に身近な騒音レベルを示しておくが、深夜の郊外の閑静な住宅街であっても、30dB(A)程度はある。遮音とは、音を気にならないレベルにまで落とせばよいのだ。ホームシアターの音量は60〜100dB程度。環境基準では深夜の住宅街は40dB(A)と定められている。つまり、20〜60dBの音を減衰すればよい。このように、獲得すべき遮音性能は〈音源マイナス実現したい音圧レベル〉という式で算出できる。
まず空気音の遮音について考えてみよう。空気音を防ぐためにはいくつかの方法がある。まず、床・壁・天井に用いる建材の質量を重くすること。建築的には質量則と呼ばれ、質量が大きいほど遮音性能は向上する。次に穴・隙間をなくす。これは次ページでお伝えしよう。
3つ目が壁を2重にすること。単純に同じ材質の建材を2枚並べても、遮音性能は2倍にはならない。質量則で下げきれない場合は、壁を2重にして間に空気層を設ければ、高い遮音性能を獲得できる。
最後が、特定の周波数帯域の遮音性能が落ちてしまう現象=コインシデンス効果を防ぐことだ。これは部材の組み合わせを変えることによって防ぐことができる。
固体音の防ぎ方も基本は空気音と同じで、まず建材の質量を重くする必要がある。これは大原則。次いで、音源から建物に振動が伝わらないように、基礎(土台や梁)の上に防振材を介するとよい。
固体音にも軽量音と重量音がある。軽量音とはスプーンを落とした音など、軽くて硬い音である。重量音とは子供が飛び跳ねるような重くて鈍い音である。軽量音の場合はクッション性のあるモノを下に敷くと軽減できる。重量音を防ぐには躯体の剛性を上げる。
遮音に関して理想的な形は、スタジオなどで行われている浮き構造を採用することだ。部屋の中に部屋をもう一つつくり、振動を絶縁する手法である。これは次ページにて説明しよう。