<ホームシアターファイル編集長のCEATEC雑感>日本でもスマートハウス/スマートホーム元年が到来!
今年のCEATECの展示で目立つのは、「スマートハウス/スマートホーム」関連である。パナソニック、東芝、日立、三菱電機など、大手家電メーカーがこぞって「スマートハウス/スマートホーム」関連の展示を行っている。
スマートハウス/スマートホームとは、もともと情報家電をつなぐことによって実現する快適なライフスタイルや住まいのこと。AV機器、調光/照明、電動カーテン/シャッター、空調、床暖房、給湯器などをつなぎ、オートメーションシステムで統合・制御し、住まいのどこからでも、誰でも使えるインターフェースを用いて、快適な操作性とライフスタイルを実現するというスタイルだ。
この技術を応用することによって、エネルギーの最適化、要するに節電・省エネが実現可能となる。
北米や豪州では10年前くらいから発達し、いまやホームシアター・インストーラーは、ホームシアターづくりではなく、スマートハウスづくりを主たるビジネスにしているほどであり、ホームシアターの世界最大の展示会であったCEDIA EXPOも、ここ数年は「グリーン・オートメーション」の展示会に衣替えしつつある。
さて、今年のCEATECでは、大手家電メーカーがすべてHEMS(ホーム・エネルギー・マネージメント・システム)のコントローラーや各種ソリューションを出展し、日本でもようやくスマートハウス/スマートホームがはじまったという印象を受ける。
折しも、これまでのJEMA(HA端子)にとって代わる、10年以上も前から策定されてきたECHONETを採用した家電がようやく登場しはじめたこともあり、各社とも力を入れていることがうかがえる。
また、メーカー間の垣根を超えて、家電がつながる可能性も見えてきた。ソフトウェア開発メーカーである日新システムズ、家庭内のさまざまな電化製品を統合・制御するHEMSシステムを提案しており、これからの展開に期待ができる。当面はデベロッパー中心の販売となるそうだが、タブレットを用いたHEMSコントローラーの操作感も快適であった。
まさにスマートハウス/スマートホーム元年の感があるが、ただし問題もある。誰がHEMSをユーザーの住まいに導入するのか?
HEMSを実際に住まいに落とし込む作業は簡単ではない。制御するためのソフトウェアのプログラミングから、弱電、ネットワーク、配線、建築まで、住空間の設備にまつわる多様な知識が要求される。もちろん、このエアコンはJEMA、このエアコンはECHONETというような、最新の家電(給湯器や蓄電池、ソーラーパネルも含む)の知識も持っていなくてはならない。
さらに、HEMSコントローラーに、老若男女問わず誰もが快適に操作できるように、ユニバーサルデザインを施さなくてはならない。北米や豪州、あるいは中国ではCEDIAでこうしたトレーニングが行われているが、日本ではまだまだこれから…、である。CEATECの会場でも、誰がシステムを構築するのか、住まいに誰がどうやって落とし込んでいくのか、質問をしてみたところ、明確な答えは聞き出せなかった。あるメーカーのブースでは、スマートハウス/スマートホームの実用化は2年ほど先と考え、それまでに最終的な落とし込みを行う会社が登場してくることを期待していた。
個々のプロダクトやシステムは非常に素晴らしいテクノロジーに支えられていることは実感できたが、最終的な落とし込みにまだまだ課題があるという印象を受けた。
そういう意味では、今月下旬、新宿・OZONEにオープンする、日本初の本格的なスマートハウス/スマートホームのショールームには期待したい。そこでは、エネルギー・マネージメント・システムを住まいに落とし込むサービスを本格的に開始すると仄聞している。
この新たな展開に期待したい。
スマートハウス/スマートホームとは、もともと情報家電をつなぐことによって実現する快適なライフスタイルや住まいのこと。AV機器、調光/照明、電動カーテン/シャッター、空調、床暖房、給湯器などをつなぎ、オートメーションシステムで統合・制御し、住まいのどこからでも、誰でも使えるインターフェースを用いて、快適な操作性とライフスタイルを実現するというスタイルだ。
この技術を応用することによって、エネルギーの最適化、要するに節電・省エネが実現可能となる。
北米や豪州では10年前くらいから発達し、いまやホームシアター・インストーラーは、ホームシアターづくりではなく、スマートハウスづくりを主たるビジネスにしているほどであり、ホームシアターの世界最大の展示会であったCEDIA EXPOも、ここ数年は「グリーン・オートメーション」の展示会に衣替えしつつある。
さて、今年のCEATECでは、大手家電メーカーがすべてHEMS(ホーム・エネルギー・マネージメント・システム)のコントローラーや各種ソリューションを出展し、日本でもようやくスマートハウス/スマートホームがはじまったという印象を受ける。
折しも、これまでのJEMA(HA端子)にとって代わる、10年以上も前から策定されてきたECHONETを採用した家電がようやく登場しはじめたこともあり、各社とも力を入れていることがうかがえる。
また、メーカー間の垣根を超えて、家電がつながる可能性も見えてきた。ソフトウェア開発メーカーである日新システムズ、家庭内のさまざまな電化製品を統合・制御するHEMSシステムを提案しており、これからの展開に期待ができる。当面はデベロッパー中心の販売となるそうだが、タブレットを用いたHEMSコントローラーの操作感も快適であった。
まさにスマートハウス/スマートホーム元年の感があるが、ただし問題もある。誰がHEMSをユーザーの住まいに導入するのか?
HEMSを実際に住まいに落とし込む作業は簡単ではない。制御するためのソフトウェアのプログラミングから、弱電、ネットワーク、配線、建築まで、住空間の設備にまつわる多様な知識が要求される。もちろん、このエアコンはJEMA、このエアコンはECHONETというような、最新の家電(給湯器や蓄電池、ソーラーパネルも含む)の知識も持っていなくてはならない。
さらに、HEMSコントローラーに、老若男女問わず誰もが快適に操作できるように、ユニバーサルデザインを施さなくてはならない。北米や豪州、あるいは中国ではCEDIAでこうしたトレーニングが行われているが、日本ではまだまだこれから…、である。CEATECの会場でも、誰がシステムを構築するのか、住まいに誰がどうやって落とし込んでいくのか、質問をしてみたところ、明確な答えは聞き出せなかった。あるメーカーのブースでは、スマートハウス/スマートホームの実用化は2年ほど先と考え、それまでに最終的な落とし込みを行う会社が登場してくることを期待していた。
個々のプロダクトやシステムは非常に素晴らしいテクノロジーに支えられていることは実感できたが、最終的な落とし込みにまだまだ課題があるという印象を受けた。
そういう意味では、今月下旬、新宿・OZONEにオープンする、日本初の本格的なスマートハウス/スマートホームのショールームには期待したい。そこでは、エネルギー・マネージメント・システムを住まいに落とし込むサービスを本格的に開始すると仄聞している。
この新たな展開に期待したい。