HOME > インタビュー > <CEATEC>「4Kレグザ」「レグザサーバー」が変えるライフスタイル − 開発者に訊く“レグザワールド”の魅力

映像の“4K時代”が始まった

<CEATEC>「4Kレグザ」「レグザサーバー」が変えるライフスタイル − 開発者に訊く“レグザワールド”の魅力

公開日 2011/10/05 21:52 インタビュー/Phile-web編集部
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
東芝はCEATEC JAPAN 2011の会場で、4K2K/裸眼3Dに対応した55V型“REGZA”「55X3」、タイムシフトマシン録画機能を搭載した“レグザサーバー”を、国内で12月に発売することを明らかにした。“REGZA”シリーズの商品企画担当である(株)東芝 デジタルプロダクツ&サービス社 デジタルプロダクツ&サービス第一事業部 国内企画・マーケティング部 参事 本村裕史氏、“レグザサーバー”商品企画担当の同社 商品統括部 BD商品部 第一担当 グループ長の室井和之氏に、新製品の特徴や、連携機能による“レグザワールドのコンセプトを尋ねた。


“レグザサーバー”はレコーダーの画期的なカテゴリーをつくった

ー 今回発表された“レグザサーバー”はどういったコンセプトで開発された商品ですか。


“レグザサーバー”商品企画担当の室井和之氏(写真左側)と、本機の画質設計を担当している東芝の桑原光孝氏(写真右)
室井氏:“REGZA”「ZG2シリーズ」や”CELL REGZA”に搭載した「タイムシフトマシン録画」機能を楽しんでいただけるレコーダーをつくりたいと考えました。レコーダー商品の特長であるアーカイブ性能を磨き上げるため、テレビにはなかったフルHD長時間録画の機能を実現させ、進化を遂げました。当社はこれまで“REGZAブルーレイ”や“RDシリーズ”で録画文化を築き上げて来ましたが、これらとは軸を変えた、新たな画期的なレコーダーのカテゴリーをつくることができたと考えています。



“REGZA”シリーズの商品企画を担当する、本村裕史氏
本村氏:2009年末に“CELL REGZA”「55X1」を発売した後に、多くの方々から「タイムシフトマシン録画」への反響をいただいたのですが、その中に「ボックスユニットだけ売って欲しい」という声もいただいたことがきっかけとしてありました。画質だけでなく、機能面でも画期的な存在だったため、「55X1」がもたらしたインパクトが大きかったのだと思います。本機の提案が受け入れられたことで、社内の開発陣も確かな手応えを得られました。この「タイムシフトマシン録画」の成功を受け、続く“CELL REGZA”「X2/XE2」や“REGZA”「ZG2」が誕生し、今回の“レグザサーバー”が実現しました。


ー “レグザサーバー”の実現には「レグザエンジンCEVO」の存在も大きな役割を果たしたのでしょうか。

室井氏:そうですね。“REGZA”「Z2」シリーズから搭載の始まった「レグザエンジンCEVO」は、当初から「CELLレグザエンジン」の後継として、タイムシフトマシンを搭載することを前提に開発されたエンジンです。当然、“REGZA”「ZG2」を企画するときに“レグザサーバー”は意識していましたので、「レグザエンジンCEVO」でプラットフォームを統一するという考え方は開発当初からありました。

BDレコーダーの“モンスターマシン”を開発しようと、“レグザサーバー”「DBR-M190/M180」の基本設計に着手したのは今年の4月頃でした。ちょうど、当社が映像事業とPC事業の統合に関する記者発表会を開催したころで(関連ニュース)、社長の大角が「11年度中の“レグザサーバー”商品化」を壇上で発表したことで、一気に注目を浴びることになりました。当社には「レグザエンジンCEVO」の資産があったので、基本設計から商品化までは非常にハイスピードで進められたと思います。


「レグザエンジンCEVO」を搭載した“レグザサーバー”「DBR-M190」

本村氏:「レグザエンジンCEVO」を“レグザサーバー”に採用した効果は、タイムシフトマシンが実現したことだけではありません。同じ「レグザエンジンCEVO」を搭載する“REGZA”の最新モデル「55X3」「ZP3」「Z3」では、「レグザコンビネーション高画質」と呼んでいる機能が使えます。この機能は“レグザサーバー”とHDMI接続した際、超解像技術による高画質処理を互いに分担させ、さらに高画質な映像を楽しんでいただけるというものです。

一例を挙げますと、“レグザサーバー”にも、デジタル放送の「4:2:0フォーマット」に圧縮された映像を、4倍の色情報を持つ「4:4:4フォーマット」に変換する「色の超解像技術」が搭載されていますが、これを“レグザサーバー”の側で先に復元処理を行ってから、HDMIケーブルでテレビに送り込んでしまえば、テレビの側ではオール非圧縮12bit相当の「4:4:4処理」を一気通貫して行えるので、本来あるべき姿の映像が見られるというメリットが得られます。

「レグザエンジンCEVO」という財産を持ちながら、今回はテレビとレグザサーバーの画質設計者ががっちりとタッグを組んで「レグザコンビネーション高画質」の高画質化に取り組んでいるので、一気通貫で画質のクオリティを高めてこられたと自負しています。


室井氏:“レグザサーバー”でもう一つ注目していただきたいことは、「タイムシフトマシン」や「超解像技術」を詰め込みながら、同時に発表した“REGZAブルーレイ”「DBR-Z160/Z150」と変わらないほどコンパクトな筐体サイズを実現できたことです。これは「レグザエンジンCEVO」があったからこそできたことです。“レグザサーバー”は、今後は“REGZAブルーレイ”のサーバーカテゴリーとして位置づけ、レコーダーとしての究極の使い心地の良さを追求していきます。


ー 今回はテレビやレコーダー、タブレットを軸とした“レグザワールド”が発表されたことも大きなトピックスだと思います。改めて“レグザワールド”のコンセプトをお聞かせください。

次ページ“レグザワールド”の鍵を握る新たな“REGZA Tablet”とは?

1 2 3 次へ

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

トピック: