「iPhone 5」は何を変えるのか? − AV関連機能の噂を読み解く
■ミニDockコネクターに変更される?
周辺機器メーカーにとってもっとも影響が大きいと予想されるのが、これまでの30ピンのDockコネクターを廃止し、より小さく、ピン数が少ないコネクターに変更するという噂だ。
これまで販売されたドックスピーカーやドック搭載オーディオ機器の数が膨大なため、その影響範囲は非常に広い。レガシーな技術や仕様をスパッと切り落とすことで有名なアップルだが、さしもの同社も、これまでのドックスピーカーを一切使えなくするなどということはできないはず。当然のことだが、30ピンコネクターと新コネクターのコンバーターが用意されるだろう。
だが、事はそれほど単純ではない。リークされた画像を見る限り、あの細く小さいコネクターでiPhone本体を支えられるとは考えにくい。これまではDockコネクターが大きかったので、その支えだけで本体を自立させられたが、新コネクターでは難しそうだ。このためコンバーターは、本体下部を差し込んで支えられるようになる可能性が高い。
ただし、iPhone/iPodドックスピーカーの形状は千差万別。コンバーターで対応可能なものも多いだろうが、使えなくなるものも多く出るはず。そうなれば周辺機器メーカーにとっては買い替え需要も期待できる。とは言え、今度もDockスピーカーがメインストリームであり続けるかは未知数だ。ワイヤレスストリーミング技術「AirPlay」が進化するという噂があるからだ。
これは筆者の個人的な推測だが、今後アップルは、Dockスピーカーからワイヤレススピーカーへ、iPhone/iPod対応スピーカーの軸足を移す可能性が高いと考える。逆に言うと、新技術でその戦略の実現性に目処が立ったからこそ、Dockコネクターを変える決心がついたのではないだろうか。次ページでは、噂されているAirPlayの進化版技術について見ていこう。