フォーマットの選び方も解説
【ハイレゾ再入門(1)】徹底解説!いまさら聞けない、ハイレゾ音源の入手法&選び方
■ハイレゾ音源はどこで購入できる?
ハイレゾ音源を手元に入手するもっとも手軽な方法は、ハイレゾ音源配信サイトから購入するというものだ。現在ハイレゾ配信サイトは日本国内だけでも複数存在し、配信している音源の数や種類もさまざまだ。ここでは配信数も多く、オーディオファンにとって使い勝手の良いサイトを3つ紹介しよう。なお、すべてDRMフリーで配信している。
最近はどのハイレゾ配信サイトも、配信楽曲のラインナップが似てきているが、サイトによって購入できるフォーマットが異なる場合がある。また、OTOTOYのように独自のラインアップや読み物記事を揃えているサイトもある。日常的にチェックする「普段使い」のサイトをひとつ決め、時折他のサイトもチェックする、と言うのがおすすめの利用方法となる。
配信楽曲数も多く、代表的なハイレゾ配信サイトは以下の通り。
e-onkyo music
●配信開始 2005年
●運営母体 オンキヨー(株)
●配信フォーマット ハイレゾのみ。一部サラウンド音源も配信。FLAC、WAV、DSD
●特徴 日本のハイレゾ配信サイトの草分け的存在。圧縮音源は扱わず、ハイレゾ音源のみに特化している。購入した複数アルバムをまとめてダウンロードできる「ダウンローダーアプリ」は便利なのでぜひ活用したい。一部のNASやスマートフォンへの自動ダウンロード機能も搭載。ハイレゾサラウンド音源も一部配信あり。LINN Recordsレーベルなど、国内独占配信の音源もある。
mora
●配信開始 2004年(ハイレゾは2013年スタート)
●運営母体 (株)レーベルゲート
●配信フォーマット ハイレゾ・圧縮音源。FLAC、DSD、AAC
●特徴 moraは、当初はAAC等の圧縮音源の配信サイトからスタートしたが、2013年からハイレゾも取り扱うようになった。ソニー系列のレーベルゲートが運営し、ソニーミュージック系列の音源が充実しているが、ユニバーサルやワーナーなど、国内レーベルのほとんどの音源が入手可能。一括ダウンロードできる「ダウンローダーアプリ」や、一部のNASやスマートフォンへの自動ダウンロード機能も搭載。なお、ストリーミングサービスのmora qualitasとは別のアカウントが必要。
OTOTOY
●配信開始 2009年
●運営母体 (株)オトトイ
●配信フォーマット ハイレゾ・圧縮音源。FLAC、ALAC、WAV、AAC、DSD
●特徴 独自のルートで入手するインディーズ音源やアイドル楽曲など、他にはないラインアップが魅力の配信サイト。OTOTOYアプリから音源のダウンロードやハイレゾ再生も可能。
以上が国内の3大配信サイトである。一方、海外のハイレゾ配信サイトでは、高音質録音で知られる2Lレーベルや、スタジオマスターの一早い配信に乗り出したLINN Records、ロック・ポップス系音源のハイレゾ配信で一躍知名度をあげたHDtracksなどが知られる。また、ドイツのHIGHRES AUDIOやフランスのQobuzなどは、ストリーミングサービスとダウンロード配信の双方を行っている。
アーティスト独自の取り組みとしては、GLAYのオフィシャルwebストア「G-DIRECT」にて、アルバムやライヴのハイレゾ音源を購入できる。過去には、ビートルズの「りんご」型USBメモリや、宇多田ヒカルの「くまちゃん」型USBメモリによるハイレゾ販売、Mr.Childrenがアルバム『REFLECTION』の限定版にハイレゾ音源を封入したUSBメモリを同梱するなどの取り組みも行われてきた。またクラシックの世界では、ベルリン・フィル・レコーディングスが、CDやレコードのボックスセットに、無料のハイレゾダウンロードコードを封入している。
しかしこういったアーティストやレーベルの個別の取り組みはさほど多くはなく、配信サイトを通じた購入が主な入手方法となっている。
■各サイトでアカウントの作成が必要
ハイレゾ音源の購入のためには、まずは各購入サイトでアカウントを作る必要がある。アカウント作成は無料。メールアドレスを登録すると、メールで新曲の入荷情報やキャンペーン情報などが送られてくるようになる。
支払い方法はクレジットカードの登録がスムーズだが、楽天payなど電子マネーでも購入ができるサイトもある。ほかにも、家電量販店等で購入できるプリペイドカード「mora point card」や「e-onkyo music カード」などもある。ギフトとしての利用の場合はこのカードも有効だろう。詳しくは各サイトを確認して欲しい。