ハイレゾ・ロスレス配信も
Apple Musicの空間オーディオは2種類、サウンドバーでも再生可能。6月からの進化(後編)
アップルが定額制音楽ストリーミング「Apple Music」に、6月から2つの新しいサービスが追加される。前編ではハイレゾ・ロスレス配信について触れたが、本稿ではドルビーアトモスによる空間オーディオについて、独自取材でわかったことを伝えていきたい。
■ドルビーアトモスベースの空間オーディオ体験
Apple Musicのドルビーアトモスによる空間オーディオも、現在の月額料金から追加料金なしで楽しめる。ただし当初対応するのはアップルの「ミュージック」アプリに限られ、Android版のApple Musicは空間オーディオに対応しない。ブラウザ版のApple Musicについてはどちらもサポートの対象外だ。
Apple Musicの場合、同社のデバイスで再生して楽しめる没入型3Dサウンド体験を「空間オーディオ」と呼んでいるようだ。今回提供を開始するのは、ドルビーアトモスベースで制作されたものなので、例えば6月以降にApple TV 4KでApple Musicを再生すると、ドルビーアトモス対応のサウンドバーやAVアンプで “ドルビーアトモスによる空間オーディオ” コンテンツが楽しめるようになる。
つまり今後は「DTS:Xによる」「360 Reality Audioによる」と銘打った、ほかの技術がベースの空間オーディオコンテンツが、Apple Musicに加わる可能性もあるということだ。
■様々なシアター、ポータブルオーディオ機器との組み合わせで楽しめる
Apple Musicでは6月の開始当初から、数千曲の、ドルビーアトモスによる空間オーディオ対応コンテンツが楽しめる。
再生可能なデバイスはiPhone、iPad、Macの内蔵スピーカー、およびApple TV。Apple TVはHomePod(生産完了)を接続するか、先述の通りHDMIで接続したドルビーアトモス対応のサウンドバーやAVアンプを組み合わせ、再生環境を構築できる。
ドルビーアトモスによる空間オーディオには、2種類のバージョンがあるようだ。ひとつはAC3で配信される “フル・アトモス” 版。配信ビットレートが768kbpsと高いため、主にApple TVやMac、iPhone/iPadの内蔵スピーカーを使って、Wi-Fi環境で楽しむことが想定されている。
もうひとつがiPhone/iPad、Apple TVなどのデバイスに、ワイヤレスヘッドホン/イヤホンをペアリングして聴くことを想定した低ビットレートバージョンだ。こちらのバージョンのドルビーアトモス空間オーディオコンテンツは、iPhoneやiPadにダウンロード(キャッシュ)し、オフライン再生も楽しめる。
アップルのプレスリリースには、ドルビーアトモスによる空間オーディオコンテンツを再生すると、iPhone、iPad、Macの内蔵スピーカー、またワイヤレスヘッドホン/イヤホンでの再生時に、ドルビーアトモス対応楽曲が自動的に選択されると記載されている。ミュージックアプリの再生中画面には「Dolby Atmos」バッジが表示される。
6月以降、アップデートされたミュージックアプリの設定には、Dolby Atmosの選択項目が追加される。これが「Automatic」になっていると、対応するアップルのデバイスと、W1/H1チップを搭載したアップル/Beatsのワイヤレスヘッドホン・イヤホンの組み合わせで、自動的にドルビーアトモスによる空間オーディオが選択される。
ドルビーアトモスによる空間オーディオコンテンツは、通常のステレオ再生でも聴くことができる。その場合、Dolby Atmosの選択を「オフ」にすればいい。またドルビーアトモスによる空間オーディオコンテンツは、アップルやBeats以外のヘッドホン/イヤホンでも楽しめる。この場合はDolby Atmosの選択を「Always on」に設定する。
■将来的にダイナミック・ヘッドトラッキングに対応する可能性
アップルの「空間オーディオ」といえば、昨年にApple TV+などビデオコンテンツの配信サービスとAirPods Pro、AirPods Maxの組み合わせで対応した「ダイナミックヘッド・トラッキング」が、画期的なリスニング体験として話題を呼んだ。音場がデバイスにマッピングされ、頭を動かしても、コンテンツの音声定位がブレずに、画面から聞こえてくる技術だ。
今回新しくApple Musicに追加される、ドルビーアトモスによる空間オーディオコンテンツは、このダイナミック・ヘッドトラッキングに対応していない。ただ、アップル独自の技術を同社の異なるサービスMへ展開することは、実現不可能なほどハードルが高いとは思えない。Apple Musicにはアーティストのミュージックビデオも配信されているが、将来的にダイナミック・ヘッドトラッキングに対応したミュージックビデオが制作・配信される可能性もありそうだ。
再生機器がアップルのデバイスであれば、ドルビーアトモスによる空間オーディオは、様々なワイヤレスヘッドホン・イヤホン、サウンドバー、ホームシアターシステムなどで楽しめる。音楽再生の解像度が上がることになかなか気が付きにくいかもしれないが、ドルビーアトモスによる空間オーディオのように、音場の立体感が向上する体験は多くの音楽ファンに歓迎されるはずだ。来月以降、Apple Musicに寄せられる反響が今から楽しみだ。
■ドルビーアトモスベースの空間オーディオ体験
Apple Musicのドルビーアトモスによる空間オーディオも、現在の月額料金から追加料金なしで楽しめる。ただし当初対応するのはアップルの「ミュージック」アプリに限られ、Android版のApple Musicは空間オーディオに対応しない。ブラウザ版のApple Musicについてはどちらもサポートの対象外だ。
Apple Musicの場合、同社のデバイスで再生して楽しめる没入型3Dサウンド体験を「空間オーディオ」と呼んでいるようだ。今回提供を開始するのは、ドルビーアトモスベースで制作されたものなので、例えば6月以降にApple TV 4KでApple Musicを再生すると、ドルビーアトモス対応のサウンドバーやAVアンプで “ドルビーアトモスによる空間オーディオ” コンテンツが楽しめるようになる。
つまり今後は「DTS:Xによる」「360 Reality Audioによる」と銘打った、ほかの技術がベースの空間オーディオコンテンツが、Apple Musicに加わる可能性もあるということだ。
■様々なシアター、ポータブルオーディオ機器との組み合わせで楽しめる
Apple Musicでは6月の開始当初から、数千曲の、ドルビーアトモスによる空間オーディオ対応コンテンツが楽しめる。
再生可能なデバイスはiPhone、iPad、Macの内蔵スピーカー、およびApple TV。Apple TVはHomePod(生産完了)を接続するか、先述の通りHDMIで接続したドルビーアトモス対応のサウンドバーやAVアンプを組み合わせ、再生環境を構築できる。
ドルビーアトモスによる空間オーディオには、2種類のバージョンがあるようだ。ひとつはAC3で配信される “フル・アトモス” 版。配信ビットレートが768kbpsと高いため、主にApple TVやMac、iPhone/iPadの内蔵スピーカーを使って、Wi-Fi環境で楽しむことが想定されている。
もうひとつがiPhone/iPad、Apple TVなどのデバイスに、ワイヤレスヘッドホン/イヤホンをペアリングして聴くことを想定した低ビットレートバージョンだ。こちらのバージョンのドルビーアトモス空間オーディオコンテンツは、iPhoneやiPadにダウンロード(キャッシュ)し、オフライン再生も楽しめる。
アップルのプレスリリースには、ドルビーアトモスによる空間オーディオコンテンツを再生すると、iPhone、iPad、Macの内蔵スピーカー、またワイヤレスヘッドホン/イヤホンでの再生時に、ドルビーアトモス対応楽曲が自動的に選択されると記載されている。ミュージックアプリの再生中画面には「Dolby Atmos」バッジが表示される。
6月以降、アップデートされたミュージックアプリの設定には、Dolby Atmosの選択項目が追加される。これが「Automatic」になっていると、対応するアップルのデバイスと、W1/H1チップを搭載したアップル/Beatsのワイヤレスヘッドホン・イヤホンの組み合わせで、自動的にドルビーアトモスによる空間オーディオが選択される。
ドルビーアトモスによる空間オーディオコンテンツは、通常のステレオ再生でも聴くことができる。その場合、Dolby Atmosの選択を「オフ」にすればいい。またドルビーアトモスによる空間オーディオコンテンツは、アップルやBeats以外のヘッドホン/イヤホンでも楽しめる。この場合はDolby Atmosの選択を「Always on」に設定する。
■将来的にダイナミック・ヘッドトラッキングに対応する可能性
アップルの「空間オーディオ」といえば、昨年にApple TV+などビデオコンテンツの配信サービスとAirPods Pro、AirPods Maxの組み合わせで対応した「ダイナミックヘッド・トラッキング」が、画期的なリスニング体験として話題を呼んだ。音場がデバイスにマッピングされ、頭を動かしても、コンテンツの音声定位がブレずに、画面から聞こえてくる技術だ。
今回新しくApple Musicに追加される、ドルビーアトモスによる空間オーディオコンテンツは、このダイナミック・ヘッドトラッキングに対応していない。ただ、アップル独自の技術を同社の異なるサービスMへ展開することは、実現不可能なほどハードルが高いとは思えない。Apple Musicにはアーティストのミュージックビデオも配信されているが、将来的にダイナミック・ヘッドトラッキングに対応したミュージックビデオが制作・配信される可能性もありそうだ。
再生機器がアップルのデバイスであれば、ドルビーアトモスによる空間オーディオは、様々なワイヤレスヘッドホン・イヤホン、サウンドバー、ホームシアターシステムなどで楽しめる。音楽再生の解像度が上がることになかなか気が付きにくいかもしれないが、ドルビーアトモスによる空間オーディオのように、音場の立体感が向上する体験は多くの音楽ファンに歓迎されるはずだ。来月以降、Apple Musicに寄せられる反響が今から楽しみだ。