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評論家は「曲のどんなポイント」を聴いている?

ジャーニー、LE SSERAFIM、ブルーノ・マーズ……オーディオ評論家が試聴に使った2024年の曲はこれだ!【Part.3】

公開日 2024/12/31 07:00 岩井喬/土方久明/杉浦みな子/秋山真
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杉浦みな子先生が選ぶリファレンス曲
杉浦先生が執筆したレビュー記事はこちら


Creepy Nuts/Bling-Bang-Bang-Born



2023年を代表するJ-POP試聴曲はYOASOBI「アイドル」でしたが、2024年は間違いなくこれでしょう。1月に公開されるや否や、瞬く間にバズり倒したCreepy Nutsの「Bling-Bang-Bang-Born」。他の先生方も同じ楽曲を挙げているだろうことは承知の上で、存在感が強すぎてピックアップせざるを得ません。

リファレンスにする際のポイントは、メインのラップ、コーラス、真ん中に定位するリズムなど各レイヤーのメリハリ。あと強力なキック感と、そこに透明感がある今っぽいJ-POPサウンドの魅力がわかりやすいところ。 2024年のオーディオ試聴の際には、「とりあえずBling-Bang-Bang-Bornから再生しとくか…」という感じで、必ずと言って良いほど聴きました。大変お世話になりました。

ロゼ & ブルーノ・マーズ/APT.



2024年10月のリリース直後から世界的に大バズりしている、BLACKPINKのロゼとブルーノ・マーズのコラボ曲。上述の「Bling-Bang-Bang-Born」がそろそろリリースから1年経っちゃうので、その後釜として最近はこの「APT.」をよく再生しています。

ポイントはまず、ロゼとブルーノ・マーズ、トレンド感のある男女それぞれのボーカルを一気に聴けるところ。また、K-POPらしいダンサンブルなビートに、80年代っぽいレトロ感も兼ねているので(実際、元ネタは1981年にヒットしたトニー・ベイジル「Micky」ですし)、そういう“エモいハイブリッド感・グルーヴ感”の表現も聴きどころです。2025年初頭にかけてもずっと聴き続けそう。

The Otals/天使にマーチンを



「世界一とっつきやすいシューゲイザー」を自称する、2021年デビューの男女デュオ、The Otals(ジ・オタルズ)。個人的に、2024年に超ハマってヘビロテしたグループで、せっかくなら良い音で聴いてみたいので、オーディオ取材中によく再生させてもらっていました(ただの役得)。

元々はアイドルとのコラボ用に制作されたという本曲は、多幸感に満ちた明るいシューゲイザーサウンドのポップソング。しかしそこに響くギターにはどこか懐かしさが漂い、何とも言えずクセになります。そういう“世界観を再現する系”の機材と相性が良いので、そこをチェックしてます。サビで畳みかけてくるギターサウンドの“オルタナ的哀愁”、そしてデュルンと心地よくうねるベースの低音にどれだけ浸かれるかが肝です。

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