公開日 2016/09/05 17:02
エソテリック、一体型SACDプレーヤー旗艦機「Grandioso K1」。AK4497を“世界初”採用
同社の一体型ディスクプレーヤーの最高峰
エソテリックは、旗艦シリーズ“Grandioso”の一体型SACDプレーヤー「Grandioso K1」を10月10日に発売する。価格は2,000,000円(税抜)。
Grandiosoシリーズは、ここまでSACDトランスポート、D/Aコンバーター、プリアンプ、モノラル・パワーアンプ、ステレオ・パワーアンプをラインナップ。ここに一体型SACDプレーヤーである「Grandioso K1」と、プリメインアンプ「Grandioso F1」が加わる。本記事では、Grandioso K1について紹介する。
DACデバイスには、旭化成エレクトロニクス(AKM)が“歴代最高性能”の旗艦DACとして今年1月に発表した「AK4497」(関連ニュース)を“世界初”搭載。本機専用の差動8回路・左右独立電源によるデュアルモノラルD/Aコンバーターを構成する。
ドライブメカには同社オリジナルの“VRDS-NEO”「VMK-3.5-20S」を採用。回路構成は全て新規設計とした。また、プリメインアンプ「Grandioso F1」との接続用に独自の高品位伝送方式「ES-LINK Analog」を開発。その他、35bit D/Aプロセッシング・アルゴリズム、125,000μF EDLC(スーパーキャパシター)搭載HCLDバッファーアンプ、など最新技術を結集した。11.2MHz DSDの再生に対応したUSB-DACも内蔵する。
以下にその詳細を説明する。
■独自ドライブメカ“VRDS-NEO”「VMK-3.5-20S」を採用
エソテリックのオリジナルメカ「VRDS」は、ディスク回転にターンテーブルを使用して面ブレをメカニカルに補正することで、読み取り精度を向上させていることが特徴だ。
本機が搭載した“VRDS-NEO”「VMK-3.5-20S」は、スピンドルの軸受けに選別された高精度ボールベアリングをペアで採用。また、ミクロン精度のジュラルミン・ターンテーブルや、20mm厚スチール製ターンテーブル用ブリッジも搭載する。結果として質量は、メカユニット単体で5.2kg、リジッドベースを含めると12kgにもなる。
そのほか、高磁束密度型マグネット駆動のコアレス3相ブラシレス・スピンドルモーター、同社「P-0」の思想を発展させたスレッド送り制御、レーザー光が常にディスクに垂直に照射される軸摺動型ピックアップなども採用する。
VRDS-NEOのスピンドルモーター駆動用として、専用スピンドルサーボドライバー「VS-DD」を搭載。VS-DDは3チャンネルのディスクリートアンプ回路で、モーターに供給する電流波形を最適化することで、振動を抑えた滑らかなスピンドル駆動と高精度なサーボ制御を可能とした。電源部には専用のトロイダル電源を搭載する。
■AKM「AK4497」を用いたデュアルモノラルDACを搭載
D/Aコンバーター部は、新規設計のデュアルモノラルD/Aコンバーターを採用。DACデバイスにはAKMの32bit DACデバイス「AK4497」を、新日本無線のハイエンド・オペアンプ「MUSES03」と組み合わせて使用。チャンネルあたり差動8回路のパラレル/ディファレンシャル回路構成とした。
D/Aコンバーター部の電源トランスは左右独立としており、チャンネルごとに8つの電源レギュレーターを各回路の直近に配置。デジタル回路・アナログ回路のアイソレーションも従来以上に徹底させたという。
また、32bit DACデバイスを複数個組み合わせて35bitでPCM信号をアナログ信号へ変換する「35bit D/Aプロセッシング・アルゴリズム」を採用する。
独自の電流伝送強化型の出力バッファー回路「ESOTERIC-HCLD」を、チャンネルあたり2回路搭載する。出力素子には、電流出力能力が高く、スルーレート 2,000V/μsというハイスピード素子を採用。XLR出力の場合はディファレンシャル(差動)、RCA出力の場合はパラレル(並列)駆動させることで、瞬間的な電流供給能力を高めている。
また、バッファー回路の安定化電源としてEDLC(スーパーキャパシターアレイ)を採用。チャンネルあたり合計125,000μFという容量を備えた電源を実現している。
■独自のアナログ伝送方式「ES-LINK Analog」
通常のライン出力(XLR、RCA)に加えて、独自伝送方式「ES-LINK Analog」を新たに採用。ハイスピードかつ強力な電流供給能力を備えるHCLDバッファー回路を活かした電流伝送方式を用い、信号経路のインピーダンスの影響を受けにくい、純度の高いアナログ伝送を可能にした。主にプリメインアンプ「Grandioso F1」との接続において、この方式を用いることができる。
PCM信号を2/4/8倍にアップコンバートする機能も搭載。独自のアルゴリズムによるPCM→DSD変換機能も備えている。
デジタル入力は、USB-B×1、同軸×1、光×1を搭載。USBはアシンクロナス伝送に対応し、11.2MHz DSDや384kHz/32bit PCMの再生が可能だ。同軸/光は192kHz/24bitまでの再生に対応する。
クロックは、NDK社と共同開発したGrandiosoカスタムのVCXO(電圧制御型水晶発振器)を搭載。大型の水晶片を内蔵しており、低位相雑音が極めて少なく、優れた中心精度(±0.5ppm)を確保する。クロックシンク機能を備え、外部マスタークロックジェネレーターからのクロック信号と同期させることが可能。入力可能周波数は、44.1/88.2/176.4kHz、10MHz/22MHzに対応する。USB入力時も、外部クロックとの同期再生が可能となっている。
シャーシコンストラクションも最適化。ドライブメカはセンター配置とし、5mm厚のスチール製ボトムシャーシに固定して、独自のピンポイントフットで4点支持を行う。シャーシ内部はダブルデッキ(2階建て)構造とし、主にオーディオ基板を上層、電源回路やトランス類を下層に配置。磁束漏れや振動などの影響を防ぐとともに電源供給の配線を最短化する。
外形寸法は445W×162H×448Dmm。
Grandiosoシリーズは、ここまでSACDトランスポート、D/Aコンバーター、プリアンプ、モノラル・パワーアンプ、ステレオ・パワーアンプをラインナップ。ここに一体型SACDプレーヤーである「Grandioso K1」と、プリメインアンプ「Grandioso F1」が加わる。本記事では、Grandioso K1について紹介する。
DACデバイスには、旭化成エレクトロニクス(AKM)が“歴代最高性能”の旗艦DACとして今年1月に発表した「AK4497」(関連ニュース)を“世界初”搭載。本機専用の差動8回路・左右独立電源によるデュアルモノラルD/Aコンバーターを構成する。
ドライブメカには同社オリジナルの“VRDS-NEO”「VMK-3.5-20S」を採用。回路構成は全て新規設計とした。また、プリメインアンプ「Grandioso F1」との接続用に独自の高品位伝送方式「ES-LINK Analog」を開発。その他、35bit D/Aプロセッシング・アルゴリズム、125,000μF EDLC(スーパーキャパシター)搭載HCLDバッファーアンプ、など最新技術を結集した。11.2MHz DSDの再生に対応したUSB-DACも内蔵する。
以下にその詳細を説明する。
■独自ドライブメカ“VRDS-NEO”「VMK-3.5-20S」を採用
エソテリックのオリジナルメカ「VRDS」は、ディスク回転にターンテーブルを使用して面ブレをメカニカルに補正することで、読み取り精度を向上させていることが特徴だ。
本機が搭載した“VRDS-NEO”「VMK-3.5-20S」は、スピンドルの軸受けに選別された高精度ボールベアリングをペアで採用。また、ミクロン精度のジュラルミン・ターンテーブルや、20mm厚スチール製ターンテーブル用ブリッジも搭載する。結果として質量は、メカユニット単体で5.2kg、リジッドベースを含めると12kgにもなる。
そのほか、高磁束密度型マグネット駆動のコアレス3相ブラシレス・スピンドルモーター、同社「P-0」の思想を発展させたスレッド送り制御、レーザー光が常にディスクに垂直に照射される軸摺動型ピックアップなども採用する。
VRDS-NEOのスピンドルモーター駆動用として、専用スピンドルサーボドライバー「VS-DD」を搭載。VS-DDは3チャンネルのディスクリートアンプ回路で、モーターに供給する電流波形を最適化することで、振動を抑えた滑らかなスピンドル駆動と高精度なサーボ制御を可能とした。電源部には専用のトロイダル電源を搭載する。
■AKM「AK4497」を用いたデュアルモノラルDACを搭載
D/Aコンバーター部は、新規設計のデュアルモノラルD/Aコンバーターを採用。DACデバイスにはAKMの32bit DACデバイス「AK4497」を、新日本無線のハイエンド・オペアンプ「MUSES03」と組み合わせて使用。チャンネルあたり差動8回路のパラレル/ディファレンシャル回路構成とした。
D/Aコンバーター部の電源トランスは左右独立としており、チャンネルごとに8つの電源レギュレーターを各回路の直近に配置。デジタル回路・アナログ回路のアイソレーションも従来以上に徹底させたという。
また、32bit DACデバイスを複数個組み合わせて35bitでPCM信号をアナログ信号へ変換する「35bit D/Aプロセッシング・アルゴリズム」を採用する。
独自の電流伝送強化型の出力バッファー回路「ESOTERIC-HCLD」を、チャンネルあたり2回路搭載する。出力素子には、電流出力能力が高く、スルーレート 2,000V/μsというハイスピード素子を採用。XLR出力の場合はディファレンシャル(差動)、RCA出力の場合はパラレル(並列)駆動させることで、瞬間的な電流供給能力を高めている。
また、バッファー回路の安定化電源としてEDLC(スーパーキャパシターアレイ)を採用。チャンネルあたり合計125,000μFという容量を備えた電源を実現している。
■独自のアナログ伝送方式「ES-LINK Analog」
通常のライン出力(XLR、RCA)に加えて、独自伝送方式「ES-LINK Analog」を新たに採用。ハイスピードかつ強力な電流供給能力を備えるHCLDバッファー回路を活かした電流伝送方式を用い、信号経路のインピーダンスの影響を受けにくい、純度の高いアナログ伝送を可能にした。主にプリメインアンプ「Grandioso F1」との接続において、この方式を用いることができる。
PCM信号を2/4/8倍にアップコンバートする機能も搭載。独自のアルゴリズムによるPCM→DSD変換機能も備えている。
デジタル入力は、USB-B×1、同軸×1、光×1を搭載。USBはアシンクロナス伝送に対応し、11.2MHz DSDや384kHz/32bit PCMの再生が可能だ。同軸/光は192kHz/24bitまでの再生に対応する。
クロックは、NDK社と共同開発したGrandiosoカスタムのVCXO(電圧制御型水晶発振器)を搭載。大型の水晶片を内蔵しており、低位相雑音が極めて少なく、優れた中心精度(±0.5ppm)を確保する。クロックシンク機能を備え、外部マスタークロックジェネレーターからのクロック信号と同期させることが可能。入力可能周波数は、44.1/88.2/176.4kHz、10MHz/22MHzに対応する。USB入力時も、外部クロックとの同期再生が可能となっている。
シャーシコンストラクションも最適化。ドライブメカはセンター配置とし、5mm厚のスチール製ボトムシャーシに固定して、独自のピンポイントフットで4点支持を行う。シャーシ内部はダブルデッキ(2階建て)構造とし、主にオーディオ基板を上層、電源回路やトランス類を下層に配置。磁束漏れや振動などの影響を防ぐとともに電源供給の配線を最短化する。
外形寸法は445W×162H×448Dmm。
トピック
- ジャンルSACDプレーヤー/トランスポート
- ブランドESOTERIC
- 型番Grandioso K1
- 発売日2016年10月10日
- 価格¥2,000,000(税抜)
【SPEC】●再生可能ディスク:SACD,CD,CD-R/-RW ●アナログオーディオ出力:XLR×1(ES-LINK Analogとの切り替え)、RCA×1 ●デジタルオーディオ出力:RCA×1、XLR×1 ●デジタル入力:光デジタル×1、RCA×1、USB-B×1(USB2.0準拠) ●クロック入力:BNC×1 ●外形寸法:最大445W×162H×448Dmm(突起部含む)