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公開日 2008/01/08 21:28
<CES2008:DTS> DTSが新サラウンド技術「Surround Sensation」を発表
■満を持して登場した、新サラウンド技術「Surround Sensation」
DTSブースは例年どおりデモディスク目当てのファンで盛況だが、今年はついに出揃ったDTS-HD Master Audio対応の最新アンプ、プレーヤーがズラリと並べられ、いよいよ本格普及の段階に入った印象を強く受ける。
今年のハイライトは「DTS Surround Sensation」と名づけられた新サラウンド技術だ。簡単にいうと2chでサラウンドを実現する、いわゆるフロントサラウンド・バーチャライザーである。この分野はすでに、いくつかのメーカーが市場導入をしているものだが、DTSにいままでなかったのが不思議なくらいで(ちなみにドルビーはドルビーバーチャルスピーカーとドルビーヘッドホン)、満を持して投入するのが「DTS Surround Sensation」だ。
このバーチャライザーは、具体的にはAVアンプ、薄型テレビ、PCなどハードウェアに搭載され、再生に使用する2chスピーカーやヘッドホンは汎用のもので使用可能で、究極のフロントサラウンドを実現する。モードは通常のDTS5.1再生はもちろん、ステレオ音声を拡張する「ステレオエクステンション」のほか、「DTS neo6」による2ch→5.1chに拡張する再生機能も持つという。
■自然で疲れないバーチャルサラウンド。追随ゆえの検討が加えられた
会場の都合でデモはヘッドホン再生のみとなった。スピーカー再生は大勢の人数に対してのサービスエリアがシビアなためだそうだ。DTS Music EntertainmentからDVDを出しているPorcupine Treeの「ANESTHETIZE」を通常のステレオ音声とSurround Sensation音声を切り替えて再生。The Beatlesの『LOVE』から「Being For The Benefit Of Mr.Kite」などが使われた。
「DTS Surround Sensation」の特徴は、疲れないサラウンド。これまでのバーチャライザーはエフェクトが派手で、リスナーを驚かせることはできたが、映画2時間をゆったり聴くという目的には難があるものも少なくない。「DTS Surround Sensation」はエフェクトをより自然にすることが重視された。先行する類似技術を精査して最良の解を得るのもありだ。実際、デモでのサラウンド感はステレオとは一線を画しつつも自然なサラウンド感を得ることができた。
実際のハードへの搭載は、ハードメーカー次第になるため、現在、試作検討といった段階。ただし薄型テレビやAVアンプのひとつのアドバンテージ機能となる可能性は高く、注目される技術である。
(月刊AVレビュー編集部 永井)
DTSブースは例年どおりデモディスク目当てのファンで盛況だが、今年はついに出揃ったDTS-HD Master Audio対応の最新アンプ、プレーヤーがズラリと並べられ、いよいよ本格普及の段階に入った印象を強く受ける。
今年のハイライトは「DTS Surround Sensation」と名づけられた新サラウンド技術だ。簡単にいうと2chでサラウンドを実現する、いわゆるフロントサラウンド・バーチャライザーである。この分野はすでに、いくつかのメーカーが市場導入をしているものだが、DTSにいままでなかったのが不思議なくらいで(ちなみにドルビーはドルビーバーチャルスピーカーとドルビーヘッドホン)、満を持して投入するのが「DTS Surround Sensation」だ。
このバーチャライザーは、具体的にはAVアンプ、薄型テレビ、PCなどハードウェアに搭載され、再生に使用する2chスピーカーやヘッドホンは汎用のもので使用可能で、究極のフロントサラウンドを実現する。モードは通常のDTS5.1再生はもちろん、ステレオ音声を拡張する「ステレオエクステンション」のほか、「DTS neo6」による2ch→5.1chに拡張する再生機能も持つという。
■自然で疲れないバーチャルサラウンド。追随ゆえの検討が加えられた
会場の都合でデモはヘッドホン再生のみとなった。スピーカー再生は大勢の人数に対してのサービスエリアがシビアなためだそうだ。DTS Music EntertainmentからDVDを出しているPorcupine Treeの「ANESTHETIZE」を通常のステレオ音声とSurround Sensation音声を切り替えて再生。The Beatlesの『LOVE』から「Being For The Benefit Of Mr.Kite」などが使われた。
「DTS Surround Sensation」の特徴は、疲れないサラウンド。これまでのバーチャライザーはエフェクトが派手で、リスナーを驚かせることはできたが、映画2時間をゆったり聴くという目的には難があるものも少なくない。「DTS Surround Sensation」はエフェクトをより自然にすることが重視された。先行する類似技術を精査して最良の解を得るのもありだ。実際、デモでのサラウンド感はステレオとは一線を画しつつも自然なサラウンド感を得ることができた。
実際のハードへの搭載は、ハードメーカー次第になるため、現在、試作検討といった段階。ただし薄型テレビやAVアンプのひとつのアドバンテージ機能となる可能性は高く、注目される技術である。
(月刊AVレビュー編集部 永井)