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公開日 2010/04/14 19:26

【Display 2010】ソニー製品の“高画質”を支える部品・素材たち − ソニーC&Iブースを紹介

開発中のマルチタッチパネルなどを展示
ファイル・ウェブ編集部
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本日4月14日から16日まで東京ビックサイトで開催されているフラットパネルディスプレイの総合展示会「Display 2010」。併催の「部品・素材EXPO」では電子部品、光学材料などの製造販売を行うソニーケミカル&インフォメーションデバイスが出展している。数ある出展技術の中からソニー製品の“高画質”を支えるトピックを紹介する。


テレビには描画エンジンなどのデバイスを電磁波や熱から守るため同社の機能性素材が多数搭載されている
高コントラストを実現する光学系材料

ソニーのデジタルフォトフレーム“TruBlackディスプレイ”や、デジカメ、ビデオカメラのモニターに採用されているのが、同社の光学系材料だ。エアギャップ部に光学弾性樹脂(SVR)をはめ込み、さらにガラスパネルに反射防止フィルムを貼付けることで、ディスプレイの高コントラストを実現することができる。

光学弾性樹脂はガラスやアクリルカバーなど素材の屈折率にあわせて開発されており、光のロスを最小限まで低減させたという。


光学弾性樹脂+反射防止フィルムの概要


東芝モバイルディスプレイの液晶ディスプレイによるデモ。左が光学弾性樹充境パネル、右が一般エアギャップ搭載パネル

左部のみ反射防止フィルムを装着。その差は明らか


光学弾性樹脂+反射防止フィルムはソニーのデジタルフォトフレームに採用されている

デジカメやビデオカメラにも採用されている
マルチタッチ可能な静電容量方式タッチパネルを開発中

同社の抵抗膜式タッチパネルは、ソニーエリクソンのスマートフォン“Xperia”やタッチパネル対応デジカメ“Cyber-Shot”「DSC-T900」などで採用されている。抵抗膜式はエアギャップを設けており、パネルに抵抗をかけることで位置特定をするという仕組み。よってたとえば爪やペンなど使った狭い面積の接触でも反応できるのが特長だという。パネル構成は両面テープ、ITOフィルム、OCAテープといった素材を重ねた多層式になっている。


抵抗膜式タッチパネル

抵抗膜式タッチパネルの構造


「DSC-T900」やXperiaに採用されている
一方で、ブースには現在開発中のフィルムタイプの静電容量方式タッチパネルのプロトタイプも出展されていた。静電容量方式はiPhoneなどのアップル製品に採用されている方式。ある程度の面積の接触が必要で、指でタッチすることが想定されている。


静電容量方式タッチパネルの構造

フィルムタイプの静電容量方式タッチパネル試作機

展示されていたプロトタイプは10点のマルチタッチに対応し、1点接触につき3.9mWの消費電力を要するという。フィルムの採用により薄型化を実現したほか、内製のITOフィルム、OCAテープの採用により透過性、視認性などにも優れている。スマートフォン、デジカメを中心にそのほかポータブルオーディオプレーヤー、カーナビといった製品への搭載を予定している。

説明員によると「1層構成の静電容量方式の方が光の減衰を抑えられるので、より高画質を実現できる。タッチパネルのボリュームゾーンは、薄く光学特性に優れた静電容量方式に今後移行していくだろうが、ペンで操作する製品などで抵抗膜式は一定の需要がある」とのことだ。

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