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公開日 2011/06/24 12:06
5GHz帯を使った非圧縮・無線オーディオ伝送技術「SUMMIT Wireless」 − サミット・セミコンダクターが説明会を開催
アメリカでは7.1ch/5.1chシアターが商品化
サミット・セミコンダクター(株)は、5GHz帯を使った非圧縮の無線オーディオ信号伝送技術「SUMMIT Wireless」に関する説明会を開催した。
アメリカ・オレゴン州に拠点を置くサミット・セミコンダクター社は、Focus Enhancements社からスピンアウトし、ホームエンターテインメント向けを中心としたセミコンチップとワイヤレスシステムの開発を行っている。
今回同社が新しく開発した「SUMMIT Wireless」は、5GHz/UNII Bandの無線帯域を使って、96kHz/24bitのHDオーディオ信号を最大8チャンネルまで非圧縮のまま高品位にワイヤレス伝送できる技術だ(同社の技術紹介ムービー>>YouTubeのページ)。本技術を採用したマルチチャンネル・ホームシアターシステムなどを導入することで、エンドユーザーは3.1chから最大7.1chまでのワイヤレス・マルチチャンネル再生環境を構築することが可能になる。ワイヤレス伝送の距離は屋内10m四方/14m対角の環境まで保証されている。
「SUMMIT Wireless」では、高品位なワイヤレスオーディオ再生を実現するため、伝送時における高精度なエラー訂正技術も実装した。24bitのオーディオストリームデータに加えて、8bitのエラー訂正信号を同時に飛ばすことにより、ワイヤレス伝送の際にデータの混信が発生した場合にも、素速く高精度にエラー補正を行う機能が搭載されている。また「FEC(Forward Error Correction)」機能では、ストリーミングエラーが発生した際にトランスミッターで信号の再送信を行わず、レシーバー側でエラー補正を行うことでレイテンシーの発生を抑制する仕組が採用されている。
5GHzの周波数帯域において、「SUMMIT Wireless」は1バンドで8チャンネル分の非圧縮オーディオ信号の伝送を実現している。他の無線機器との干渉が発生した場合は、帯域内の他の空きバンドへ即座にスイッチする仕組みも採り入れた。また、レシーバー内には4つのダイバーシティアンテナが内蔵されており、電波状態の良好なアンテナの信号をダイナミックに切り替えながら、常時質の高い通信を確保する機能なども搭載されている。これらの技術により、無線伝送時のレイテンシーは最速2.2m秒を実現しているという。
「SUMMIT Wireless」には、マルチチャンネル・ホームシアター環境にユニークな使い勝手を提供するいくつかの機能も盛り込まれている。「Speaker Finder」は、40kHzの超音波信号を使って、トランスミッターとレシーバーを内蔵したスピーカーとの間の位置情報を測定し、スピーカーの自動セットアップが行える機能。マスターとなるトランスミッターから発信された位置情報を、スピーカー側のレシーバーが検証して、配置された位置によりスピーカーのチャンネルを自動で割り当てることができる。「My Zone」は、リモコンに超音波の発信器を搭載し、ユーザーがコンテンツを鑑賞したい位置で「My Zone」ボタンを押すと、再生する音量と位相関係を瞬時に自動調整できる機能だ。
またスピーカーに内蔵されるレシーバー側のチップには28種類のデジタルフィルターと、3ウェイまで対応するデジタルクロスオーバーが内蔵されており、スピーカーメーカーが一つの基板で様々なスピーカー製品を自在にアレンジすることが可能になっている。この技術を応用することで、エンドユーザー段では「CLASSC」「JAZZ」など、1〜4種類のEQパラメータが利用できるようにもなるという。
アメリカではAperion Audio社が、この「SUMMIT Wireless」を採用した7.1ch/5.1chワイヤレスシアターシステムを商品化し、7月末より現地で販売をスタートする。同社の直販サイトでは予約販売も始まっており、7.1chシステムのAperion Intimus 4T Summit Wireless 7.1 Systemが2,999ドル、5.1chシステムのAperion Intimus 4T Summit Wireless 5.1 Systemが2,499ドルで価格が設定されている。それぞれにワイヤレストランスミッターをはじめ、ドルビーTrueHDやDTS-HD Master AudioなどHDオーディオのデコーダー、HDMI 1.4a端子などを搭載したセンターユニットと、「My Zone」対応リモコン、レシーバー内蔵のマルチチャンネルスピーカーによるシステム構成となる。各スピーカーは電源コードにつないで使う仕様となる。
「SUMMIT Wireless」の技術説明を行った、サミット・セミコンダクター社の代表取締役社長 ブライアン・ウイリス氏は、本技術の特徴について「音質にこだわりながら開発された技術であることがSUMMIT Wirelessと、一般的な5GHzのワイヤレス伝送技術との違い」であると語る。実際に96kHz/24bitのHDオーディオ信号を非圧縮のまま8チャンネル分伝送できることの他にも、伝送中に発生するクラックやレイテンシーなど様々なリスニング品質低下の原因を取り除くための技術が投入されているという。
アメリカではAperion Audio社の商品が先陣を切って販売されるが、今後の展開についてウイリス氏は「日本メーカーとのディスカッションも順調に進んでいる。日本をはじめ、各地域でのプロモーション活動をさらに強化していきたい」と意気込みを述べた。
アメリカ・オレゴン州に拠点を置くサミット・セミコンダクター社は、Focus Enhancements社からスピンアウトし、ホームエンターテインメント向けを中心としたセミコンチップとワイヤレスシステムの開発を行っている。
今回同社が新しく開発した「SUMMIT Wireless」は、5GHz/UNII Bandの無線帯域を使って、96kHz/24bitのHDオーディオ信号を最大8チャンネルまで非圧縮のまま高品位にワイヤレス伝送できる技術だ(同社の技術紹介ムービー>>YouTubeのページ)。本技術を採用したマルチチャンネル・ホームシアターシステムなどを導入することで、エンドユーザーは3.1chから最大7.1chまでのワイヤレス・マルチチャンネル再生環境を構築することが可能になる。ワイヤレス伝送の距離は屋内10m四方/14m対角の環境まで保証されている。
5GHzの周波数帯域において、「SUMMIT Wireless」は1バンドで8チャンネル分の非圧縮オーディオ信号の伝送を実現している。他の無線機器との干渉が発生した場合は、帯域内の他の空きバンドへ即座にスイッチする仕組みも採り入れた。また、レシーバー内には4つのダイバーシティアンテナが内蔵されており、電波状態の良好なアンテナの信号をダイナミックに切り替えながら、常時質の高い通信を確保する機能なども搭載されている。これらの技術により、無線伝送時のレイテンシーは最速2.2m秒を実現しているという。
「SUMMIT Wireless」には、マルチチャンネル・ホームシアター環境にユニークな使い勝手を提供するいくつかの機能も盛り込まれている。「Speaker Finder」は、40kHzの超音波信号を使って、トランスミッターとレシーバーを内蔵したスピーカーとの間の位置情報を測定し、スピーカーの自動セットアップが行える機能。マスターとなるトランスミッターから発信された位置情報を、スピーカー側のレシーバーが検証して、配置された位置によりスピーカーのチャンネルを自動で割り当てることができる。「My Zone」は、リモコンに超音波の発信器を搭載し、ユーザーがコンテンツを鑑賞したい位置で「My Zone」ボタンを押すと、再生する音量と位相関係を瞬時に自動調整できる機能だ。
またスピーカーに内蔵されるレシーバー側のチップには28種類のデジタルフィルターと、3ウェイまで対応するデジタルクロスオーバーが内蔵されており、スピーカーメーカーが一つの基板で様々なスピーカー製品を自在にアレンジすることが可能になっている。この技術を応用することで、エンドユーザー段では「CLASSC」「JAZZ」など、1〜4種類のEQパラメータが利用できるようにもなるという。
アメリカではAperion Audio社が、この「SUMMIT Wireless」を採用した7.1ch/5.1chワイヤレスシアターシステムを商品化し、7月末より現地で販売をスタートする。同社の直販サイトでは予約販売も始まっており、7.1chシステムのAperion Intimus 4T Summit Wireless 7.1 Systemが2,999ドル、5.1chシステムのAperion Intimus 4T Summit Wireless 5.1 Systemが2,499ドルで価格が設定されている。それぞれにワイヤレストランスミッターをはじめ、ドルビーTrueHDやDTS-HD Master AudioなどHDオーディオのデコーダー、HDMI 1.4a端子などを搭載したセンターユニットと、「My Zone」対応リモコン、レシーバー内蔵のマルチチャンネルスピーカーによるシステム構成となる。各スピーカーは電源コードにつないで使う仕様となる。
「SUMMIT Wireless」の技術説明を行った、サミット・セミコンダクター社の代表取締役社長 ブライアン・ウイリス氏は、本技術の特徴について「音質にこだわりながら開発された技術であることがSUMMIT Wirelessと、一般的な5GHzのワイヤレス伝送技術との違い」であると語る。実際に96kHz/24bitのHDオーディオ信号を非圧縮のまま8チャンネル分伝送できることの他にも、伝送中に発生するクラックやレイテンシーなど様々なリスニング品質低下の原因を取り除くための技術が投入されているという。
アメリカではAperion Audio社の商品が先陣を切って販売されるが、今後の展開についてウイリス氏は「日本メーカーとのディスカッションも順調に進んでいる。日本をはじめ、各地域でのプロモーション活動をさらに強化していきたい」と意気込みを述べた。