• ブランド
    特設サイト
公開日 2014/12/18 13:00

マランツ、旗艦AVプリ「AV8802」。ドルビーアトモス対応/フルディスクリート電流帰還型プリ採用

HDAM-SA回路採用プリアンプを新搭載
編集部 小澤貴信
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
マランツは、ドルビーアトモス対応のフラグシップAVプリアンプ「AV8802」を2015年2月より発売する。価格は450,000円(税抜)。

「AV8802」


AV8802は最大11.2chの同時プロセッシングに対応。プリ出力はXLRバランス、RCAアンバランス共に13.2chを備え、フレキシブルかつ幅広いスピーカー設定でドルビーアトモス再生が行える。最大の特徴となるのはプリアンプ部で、従来モデルAV8801(関連ニュース)から引き続き全チャンネル独立基板アナログ出力回路を搭載した上で、送り出しアンプにはHDAM-SAによるフルディスクリート電流帰還型アンプを採用した。

HDMI端子は8入力3出力を搭載。映像入出力は4K/60p、4:4:4、24bit信号のパススルーに対応する。また無償アップデートでHDCP 2.2にも対応する予定だ。Wi-FiやBluetooth、DSDにも対応したネットワーク機能やUSBメモリー再生機能も搭載している。以下にその詳細を紹介していく。

発表に先駆けて行われたAV8802のプレゼンテーションには、マランツ・サウンドマネージャーの澤田龍一氏、AV8802の設計を担当した豊間洋氏が登場。本機に導入された技術や音質の説明を行った。澤田氏はAV8802の要点として、「Hi-FiグレードのハイスピードアンプをAVアンプで実現すること」、「AVアンプが内包する高周波ノイズの克服」、そして「AV8801で開発した技術の継承と改良」の3点を挙げた。そして「前回モデルのAV8801に比べ値段は約2万円アップしていますが、内容の向上はとてもそんなものではありません。音質については究極に近いところまで持って行ったと自負しています」と自信を見せていた。

(株)ディーアンドエムホールディングス Marantzサウンドマネージャー 澤田龍一氏

(株)ディーアンドエムホールディングス CSBU Product Development Core Products 技師 豊間 洋氏

HDAM-SA搭載によるフルディスクリート電流帰還型プリアンプを実現

AV8802の音質技術の最大のポイントは、AV8801から全チャンネル独立基板アナログ出力回路“HDAM-Pure Lines”を引き継ぎつつ、HDAM-SA搭載によるフルディスクリート電流帰還型プリアンプを新たに搭載したことだ。

全チャンネル独立基板アナログ出力回路“HDAM-Pure Lines”

1chあたりのアナログ出力基板

全チャンネル独立基板によるアナログ出力回路は、ドルビープロロジックIIzやDTS Neo:Xの登場によりチャンネル数を増やす必要に迫られたAV8801において、クロストークを改善する目的で開発された。多チャンネルを同一基板上に配置すると、近接する回路同士が引き起こすクロストークは避けられないため、各チャンネルを独立回路としたのだ。AV8802ではこの独立基板を継承し、11.2ch分の送り出しアンプ(合計13ch)を分割・独立した基板(全13枚)で構成。各チャンネル間のクロストーク、相互干渉を徹底的に排除した。

その上でAV8802は、同社のハイエンドHiFi機器に再生クオリティを近づけるべく、澤田氏が「飛躍的な進歩」と表現するフルディスクリート電流帰還型プリアンプを実現した。AV8801では独立基板による各アナログ出力回路において、マランツ独自の高速アンプモジュールであるHDAM-SAが採用されたものの、あくまでオペアンプを併用したアンプ構成となっていた。

今回のAV8802では、オペアンプをいっさい使うことなく、HDAM-SAによるフルディスクリート電流帰還型アンプを構成。AV8801比で約16倍の高速化を実現した。さらにはXLRバランス出力のための位相反転出力アンプにも同じHDAM-SA回路を搭載したことで、バランス出力を回路的にアンバランス出力と同等のクオリティとすることを可能とした。

次ページマランツのHiFiクオリティのプリアンプをマルチチャンネルで実現

1 2 3 4 5 6 次へ

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

関連リンク

クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 ソニー、第2世代フラグシップ・ミラーレス一眼「α1 II」。画質、操作性を着実に強化
2 オーディオファイル待望の物量投入型プリメインアンプ!デノン「PMA-3000NE」をクオリティチェック
3 目黒蓮を“もっとそばに”感じられる特別イベント。「レグザミュージアム〜The 6 STORIES〜」11/21から原宿で開催
4 ボーズ、McIntosh Groupを買収。マッキントッシュ、ソナス・ファベールが傘下に
5 ビックカメラ.com、「2025年新春福箱」の抽選申し込み開始。全66種類、iPadやPS5も登場
6 覚えておくと絶対便利!iPhoneの「計測」アプリでできる、あんなことこんなこと
7 ビクター「HA-A6T」レビュー!5000円切り完全ワイヤレスイヤホンは「価格を上回るクオリティ」
8 高音質と機能性を両立する新たなスタンダード機!AVIOTのANC完全ワイヤレス「TE-V1R」レビュー
9 Meze Audioが打ち出す待望の入門モデル。開放型ヘッドホン「105 AER」&イヤホン「ALBA」の音質に迫る
10 新開発ユニットを巧みに操る懐深いサウンド。ELAC「Debut 3.0」フロア型/ブックシェルフ型を聴く
11/21 10:37 更新
MAGAZINE
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー193号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.194
オーディオアクセサリー大全2025~2026
別冊・ケーブル大全
別冊・オーディオアクセサリー大全
最新号
2025~2026
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.22 2024冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.22
プレミアムヘッドホンガイド Vol.32 2024 AUTUMN
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.32(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2024年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年夏版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年冬版(電子版)
音元出版の雑誌 電子版 読み放題サービス
「マガジンプレミアム」お試し無料!

雑誌販売に関するお問合せ

WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX