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公開日 2017/11/03 10:30
<ヘッドホン祭>FiiO、ES9028PRO採用の最上位DAP「X7 MarkII」やハイブリッド型イヤホン「F9」を発表
海外未発表の製品も披露
エミライは本日開催の「秋のヘッドフォン祭」にて、先日取り扱い開始をアナウンスしたFiiOの新製品発表会を開催。ポータブルプレーヤー(DAP)「X7 MarkII」「X3 MarkIII」、DAC内蔵ヘッドホンアンプ「Q1 MarkII」、ハイブリッド型イヤホン「F9」の取り扱いを行うことを発表した。
いずれの製品も現時点で発売日・価格は未定で、決定次第アナウンスされるとのこと。発表会では上記製品に加えて、現在開発中のため海外でも未発表という製品も紹介された。
発表会に先立ってエミライはプレス向け内覧会を開催。発表会と同様に、FiiOのCEOでありチーフデザイナーであるジェームス・チャン氏が登場して、自ら各製品の詳細を紹介した。本記事ではこちらの模様を中心にお伝えする。
■X7 Mark II ー ES9028PROを搭載した最上位DAP
「X7」の後継となるFiiOのフラグシップDAP。価格は未定だが、レンジ的には従来モデルと同様になる模様だ。従来から引き続き、アンプモジュールが交換可能。標準搭載されている新アンプモジュール「AM3A」は3.5mmとアンバランス端子と2.5mm 4極バランス端子による2系統のヘッドホン出力を装備する。再生フォーマットについては、PCM 384kHz/32bit、DSD 5.6MHz(ネイティブ再生)に対応している。
DACチップは、ESSの最新ハイエンドラインのDACチップ「ES9028 PRO」を搭載(従来機はES9028S)。ESSはモバイル機器用としてES9028SというDACチップも用意しているが、据え置き機を念頭としており使いこなしが難しいことでも知られるこのハイエンドDACチップをあえて採用したとのこと。X7 MarkIIではDACチップの性能を引き出すために、44.1kHz系およびDSD・48kHz系・384kHz専用の3種類のクロックを搭載。ジッター抑制を極限まで押し進めたという。ES9028 PROは7種類のデジタルフィルターを内蔵しているが、本機はこれを切り替えて使用することもできる。
物量が惜しみなく投入されたアナログオーディオ回路も特徴。このあたりも海外で高く評価されている理由だという。FiiOは製造品質に注力しており、基板の品質が高く不良率が非常に低いこともアピールしていた。
プレーヤーの性能も大幅に進化。本機はFiiOの従来の全機種と比べてもベンチマークのスコアを40%以上伸ばしている。これによりタッチディスプレイがひっかかりなく滑らかに操作できる。また、内蔵メモリーは64GB、RAMは2GBを搭載している。
オーディオ専用にAndroid OSをカスタマイズしていることも特徴。通常のAndroid OS(Android mode)とカスタマイズしたオーディオ専用OS(Pure Music Mode)を切り替えて使うことができる。Pure Music Modeでは独自の音楽再生ソフトのみ起動でき、音質に特化した再生が可能。Android modeでは、SpotifyやTIDALなどの音楽ストリーミングやサードパーティー製アプリでの音楽再生、ゲームなどが楽しめる。ベースとなるのはAndroid 5.1(従来機は4.4)。OS上で従来よりダイレクトなサウンドエンジンを構成していることも、音質に寄与している。
SDカードスロットは2系統を備えており、それぞれ256GBまでのSDカードに対応。内蔵メモリーと合わせて最大576GBのストレージを利用できる。
USB-DACとしても利用可能で、アシンクロナス伝送に対応。光/同軸デジタル兼用端子(ソフトで切り替え)により、デジタル出力も行える。Wi-Fiは5GHz/2.5GHzのデュアルバンド対応。Bluetoothはver4.1で、aptXに対応する。バッテリーの充電速度についても従来機比で2.7倍に向上している。
アンプモジュールについては、従来のX7用のアンプモジュールとも互換性がある(アンプ部の筐体の幅が異なるが、それを調整するためのアタッチメントも用意されている)。モジュールの追加ラインナップについては、4.4mm 5極端子搭載モジュールも検討されているという。
本機(A7 MarkII + AM3A)は従来機(X7 + AM1)と比べて特性も向上。全高調歪み率+ノイズは<0.003%から0.001%、S/Nは≧115dBから≧119dBへと向上した。
出力も100mWから400mW(いずれも32Ω)へとアップした。対応インピーダンスも従来が16Ω〜150Ωだったのに対して、本機は16Ω〜300Ωとなった。
ユーザーインターフェースは3種類を用意しており、切り替えが可能、将来は新しいUIをアップデートで追加することも視野に入れている。
付属品として、あらかじめPUレザーケース、樹脂ケース、強化ガラス製スクリーンプロテクターが同梱。海外マーケットではこうしたアクセサリーの付属が重要なのだという。
■X3 MarkIIIー デュアルDAC採用のエントリーDAP
同社DAPのエントリーモデルという位置付けながら、デュアルDAC構成を採用。3.5mmアンバランス端子に加えて、2.5mm 4極バランス端子も搭載している。また、歴代のX3に引き続きスクロールホイールを搭載している(スクロールホイールの特許はFiiOが持っていることも紹介された)。
DACチップは「PCM5242」を左右独立で1基ずつ搭載。また、エントリークラスかつコンパクトなサイズながら、DAC・ローパスフィルター・アンプをそれぞれ個別に構成して音質に配慮している。
従来機に比べて対応フォーマットも強化し、192kHz/32bit PCM、2.8MHz DSDの再生に対応。USB-DAC機能も備える。Bluetoothはver4.1でaptXに対応。SDカードスロットは1系統を備える。
■Q1 MarkII」ー 11.2MHz DSD対応のDAC内蔵ヘッドホンアンプ
コンパクトなUSB-DAC内蔵ポータブルヘッドホンアンプ。USB-DACは384kHz/32bit PCMおよび11.2MHz DSDの再生に対応する。DACチップはAKM製「AK4452」を搭載。DAC・ボリューム・バッファー段をそれぞれ独立構成としたオーディオ回路を備えたことも特徴だ。
ヘッドホン出力は、3.5mmとアンバランス端子と2.5mm 4極バランス端子を搭載する。出力はアンバランス時で75mW、バランス時で200mW(いずれも32Ω)。
Perfect Volume Solutionと呼ぶ独自のボリューム機構を搭載。新日本無線の高精度電子ボリュームを用いて、アナログ領域のみでは解決の難しいギャングエラーを回避している。ゲインのハイ/ロー切り替えや、ディスクリート方式回路によるベースブースト機能も搭載する。
単体アンプ動作時で約20時間、DAC+アンプ動作時で約10時間の再生が可能というバッテリー性能も長所とする。Lightning - USB micro Bのショートケーブルをはじめ、各種ケーブルを同梱。シリコンバンドや保護パットも同梱するなど本機も付属品が充実している。
■F9 ー ハイブリッド型ユニバーサルイヤホン
ダイナミックドライバー1基、バランスド・アーマチュアドライバー2基を搭載したハイブリッド型イヤホン。価格は現時点で未定だが、価格を抑えたエントリークラスのイヤホンとのこと。カラーはレッドとブラックを用意する。
ダイナミックドライバーには高分子ナノコンポジット振動板を採用。また、電気的なクロスオーバーとアコースティックなクロスオーバーを両方活用した“デュアルクロスオーバー”により自然な音の繋がりを実現しているという。
ボディには、CNC削り出し加工によるメタルシェルを採用。試作を繰り返して装着時の快適性を追求し、ノズルを斜めに備えた独自の形状としている。ケーブルは着脱式となる。
■今後登場予定の製品も公開
発表会では、今後登場予定の製品も披露。USB-DAC内蔵ポータブルヘッドホンアンプの上位モデル「Q5」に加えて、ハイブリッド型イヤホン「F9」をベースにBAドライバーをKnowles製に変更した「F9 PRO」、ダイナミック×1とKnowles製BA×1によるハイブリッド型イヤホン「FH1」が登場予定であることが明かされた。
いずれの製品も現時点で発売日・価格は未定で、決定次第アナウンスされるとのこと。発表会では上記製品に加えて、現在開発中のため海外でも未発表という製品も紹介された。
発表会に先立ってエミライはプレス向け内覧会を開催。発表会と同様に、FiiOのCEOでありチーフデザイナーであるジェームス・チャン氏が登場して、自ら各製品の詳細を紹介した。本記事ではこちらの模様を中心にお伝えする。
■X7 Mark II ー ES9028PROを搭載した最上位DAP
「X7」の後継となるFiiOのフラグシップDAP。価格は未定だが、レンジ的には従来モデルと同様になる模様だ。従来から引き続き、アンプモジュールが交換可能。標準搭載されている新アンプモジュール「AM3A」は3.5mmとアンバランス端子と2.5mm 4極バランス端子による2系統のヘッドホン出力を装備する。再生フォーマットについては、PCM 384kHz/32bit、DSD 5.6MHz(ネイティブ再生)に対応している。
DACチップは、ESSの最新ハイエンドラインのDACチップ「ES9028 PRO」を搭載(従来機はES9028S)。ESSはモバイル機器用としてES9028SというDACチップも用意しているが、据え置き機を念頭としており使いこなしが難しいことでも知られるこのハイエンドDACチップをあえて採用したとのこと。X7 MarkIIではDACチップの性能を引き出すために、44.1kHz系およびDSD・48kHz系・384kHz専用の3種類のクロックを搭載。ジッター抑制を極限まで押し進めたという。ES9028 PROは7種類のデジタルフィルターを内蔵しているが、本機はこれを切り替えて使用することもできる。
物量が惜しみなく投入されたアナログオーディオ回路も特徴。このあたりも海外で高く評価されている理由だという。FiiOは製造品質に注力しており、基板の品質が高く不良率が非常に低いこともアピールしていた。
プレーヤーの性能も大幅に進化。本機はFiiOの従来の全機種と比べてもベンチマークのスコアを40%以上伸ばしている。これによりタッチディスプレイがひっかかりなく滑らかに操作できる。また、内蔵メモリーは64GB、RAMは2GBを搭載している。
オーディオ専用にAndroid OSをカスタマイズしていることも特徴。通常のAndroid OS(Android mode)とカスタマイズしたオーディオ専用OS(Pure Music Mode)を切り替えて使うことができる。Pure Music Modeでは独自の音楽再生ソフトのみ起動でき、音質に特化した再生が可能。Android modeでは、SpotifyやTIDALなどの音楽ストリーミングやサードパーティー製アプリでの音楽再生、ゲームなどが楽しめる。ベースとなるのはAndroid 5.1(従来機は4.4)。OS上で従来よりダイレクトなサウンドエンジンを構成していることも、音質に寄与している。
SDカードスロットは2系統を備えており、それぞれ256GBまでのSDカードに対応。内蔵メモリーと合わせて最大576GBのストレージを利用できる。
USB-DACとしても利用可能で、アシンクロナス伝送に対応。光/同軸デジタル兼用端子(ソフトで切り替え)により、デジタル出力も行える。Wi-Fiは5GHz/2.5GHzのデュアルバンド対応。Bluetoothはver4.1で、aptXに対応する。バッテリーの充電速度についても従来機比で2.7倍に向上している。
アンプモジュールについては、従来のX7用のアンプモジュールとも互換性がある(アンプ部の筐体の幅が異なるが、それを調整するためのアタッチメントも用意されている)。モジュールの追加ラインナップについては、4.4mm 5極端子搭載モジュールも検討されているという。
本機(A7 MarkII + AM3A)は従来機(X7 + AM1)と比べて特性も向上。全高調歪み率+ノイズは<0.003%から0.001%、S/Nは≧115dBから≧119dBへと向上した。
出力も100mWから400mW(いずれも32Ω)へとアップした。対応インピーダンスも従来が16Ω〜150Ωだったのに対して、本機は16Ω〜300Ωとなった。
ユーザーインターフェースは3種類を用意しており、切り替えが可能、将来は新しいUIをアップデートで追加することも視野に入れている。
付属品として、あらかじめPUレザーケース、樹脂ケース、強化ガラス製スクリーンプロテクターが同梱。海外マーケットではこうしたアクセサリーの付属が重要なのだという。
■X3 MarkIIIー デュアルDAC採用のエントリーDAP
同社DAPのエントリーモデルという位置付けながら、デュアルDAC構成を採用。3.5mmアンバランス端子に加えて、2.5mm 4極バランス端子も搭載している。また、歴代のX3に引き続きスクロールホイールを搭載している(スクロールホイールの特許はFiiOが持っていることも紹介された)。
DACチップは「PCM5242」を左右独立で1基ずつ搭載。また、エントリークラスかつコンパクトなサイズながら、DAC・ローパスフィルター・アンプをそれぞれ個別に構成して音質に配慮している。
従来機に比べて対応フォーマットも強化し、192kHz/32bit PCM、2.8MHz DSDの再生に対応。USB-DAC機能も備える。Bluetoothはver4.1でaptXに対応。SDカードスロットは1系統を備える。
■Q1 MarkII」ー 11.2MHz DSD対応のDAC内蔵ヘッドホンアンプ
コンパクトなUSB-DAC内蔵ポータブルヘッドホンアンプ。USB-DACは384kHz/32bit PCMおよび11.2MHz DSDの再生に対応する。DACチップはAKM製「AK4452」を搭載。DAC・ボリューム・バッファー段をそれぞれ独立構成としたオーディオ回路を備えたことも特徴だ。
ヘッドホン出力は、3.5mmとアンバランス端子と2.5mm 4極バランス端子を搭載する。出力はアンバランス時で75mW、バランス時で200mW(いずれも32Ω)。
Perfect Volume Solutionと呼ぶ独自のボリューム機構を搭載。新日本無線の高精度電子ボリュームを用いて、アナログ領域のみでは解決の難しいギャングエラーを回避している。ゲインのハイ/ロー切り替えや、ディスクリート方式回路によるベースブースト機能も搭載する。
単体アンプ動作時で約20時間、DAC+アンプ動作時で約10時間の再生が可能というバッテリー性能も長所とする。Lightning - USB micro Bのショートケーブルをはじめ、各種ケーブルを同梱。シリコンバンドや保護パットも同梱するなど本機も付属品が充実している。
■F9 ー ハイブリッド型ユニバーサルイヤホン
ダイナミックドライバー1基、バランスド・アーマチュアドライバー2基を搭載したハイブリッド型イヤホン。価格は現時点で未定だが、価格を抑えたエントリークラスのイヤホンとのこと。カラーはレッドとブラックを用意する。
ダイナミックドライバーには高分子ナノコンポジット振動板を採用。また、電気的なクロスオーバーとアコースティックなクロスオーバーを両方活用した“デュアルクロスオーバー”により自然な音の繋がりを実現しているという。
ボディには、CNC削り出し加工によるメタルシェルを採用。試作を繰り返して装着時の快適性を追求し、ノズルを斜めに備えた独自の形状としている。ケーブルは着脱式となる。
■今後登場予定の製品も公開
発表会では、今後登場予定の製品も披露。USB-DAC内蔵ポータブルヘッドホンアンプの上位モデル「Q5」に加えて、ハイブリッド型イヤホン「F9」をベースにBAドライバーをKnowles製に変更した「F9 PRO」、ダイナミック×1とKnowles製BA×1によるハイブリッド型イヤホン「FH1」が登場予定であることが明かされた。