• ブランド
    特設サイト
公開日 2023/12/06 00:00

iBasso、約7万円の旗艦ポータブルUSB-DAC「DC-Elite」。音質追求“MAXシリーズ”の技術も投入

DSD512ネイティブ再生対応
編集部:小野佳希
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
MUSINは、同社が取り扱うiBasso Audioより、ポータブルUSB-DAC兼ヘッドホンアンプのフラグシップモデル「DC-Elite」を12月15日に発売する。オープン価格だが税込73,260円前後での実売が予想される。

DC-Elite

ローム社製の電流出力型DACチップ「BD34301EKV」を搭載し、最大でDSD512(22.4MHz)のネイティブ再生およびPCM 768kHz/32bitの再生に対応。コンパクトDAC/アンプへの同チップの搭載は業界初だと同社では説明している。

イヤホン/ヘッドホン出力には4.4mmバランス出力と3.5mmシングルエンド出力を装備。3.5mm出力はSPDIF(同軸デジタル)出力にも対応しており、サイドボタン長押しでSPDIFモードに切り替わる。

また、自社開発の24段4セクションステップアッテネーターや、チタニウム合金製の筐体など、徹底的な音質追求を掲げた数量限定生産の大型DAP“MAXシリーズ”にも通じる技術を多数投入。「“コンパクトなMAX”という異名を持つ、フラグシップにふさわしい製品」だとアピールしている。

ボリューム部には上記のとおり、24段4セクションステップアッテネーターを搭載している。これはMAXシリーズの「DX320MAX」でも搭載していたもので、コンパクトなポータブル機器に搭載できるよう自社開発された。このアナログボリュームを採用することで、デジタルボリュームによるbit落ちを原因としたサウンドの損失を払拭し、S/Nを大きく改善したとする。

オーディオ回路はFPGA→DAC→I/V→LPF→VOL→AMPという、USB-DAC/アンプでありながらもプレーヤーと等しい構造を採用。DACチップ「BD34301EKV」を中心に、6つのデュアルオペアンプを搭載した回路設計にしている。試行錯誤を重ねた末に、一般的なコンパクトDAC/アンプよりも大規模な回路設計を実現させたとしている。

DACチップには「BD34301EKV」を搭載

プレーヤーの開発で培った自社開発FPGA技術も投入し、FPGAのクロックソースにはNDK製フェムトクロック水晶振動子を搭載。これによって、従来のDCシリーズと比較し、デジタルオーディオデータの歪みを大幅に低減したという。

電源部は、同期整流技術およびリコー社製ブーストDC/DCコンバーターチップによる高効率を実現したとのこと。これに加え、フラグシッププレーヤーにも採用している、リニアテクノロジー社製の超低ノイズLDOリニアレギュレータを搭載し、ノイズフロア0.8μV以下という低ノイズ設計を実現している。

さらに、独自電源技術により、USBバスパワー駆動でも500mAの高出力電流を確保。電流出力型DACの性能を最大限に引き出すことができるとアピールしている。

消費電力はバランス出力時で690mW、シングルエンド出力時で630mW。上述したようなハイエンドな仕様を盛り込みつつも、回路設計の工夫などで低消費電力を実現したという。

筐体は航空機グレードのチタニウム合金からの削り出しで、ガラスパネルを組み合わせることで高級感を演出。チタニウムの熱伝導性を活かし、ヒートシンクデザインにすることで放熱性にも配慮している。

側面に備えたサイドボタンは上述したSPDIFモード切り替えのほか、1クリックごとに-1dB、最大-3dBまでボリュームを下げることが可能。アナログボリュームと組み合わせ、細やかな音量調整が行えるとしている。ボタンの横にはLEDインジケーターも備え、スタンバイ時は赤、DSD再生時は青、PCM再生時は緑、SPDIFモード時は白色に点灯。再生状態を視覚的に確認できる。

サイドボタンとLED部

専用レザーケースやUSBケーブルなどが付属。USBケーブルはType-C to Type-C、Type-C to Lightningの2種類を用意しており、Type-C to Type-Aアダプターも付属する。

外形寸法は64mm×35mm×14.5mmで、質量は60.5g。4.4mmバランス出力と3.5mmシングルエンド出力それぞれのスペックは下記のとおり。

■4.4mmバランス出力
・周波数特性:10Hz - 50kHz (-0.5dB)
・最大出力:4.6Vrms
・出力レベル:280mW@32Ω/70mW@300Ω
・THD+N:0.00022%(300Ω load)/0.00031%(32Ω load)
・ノイズフロア:3.5μVrms (適正音量時:<0.9μV)
・S/N比:121dB
・ダイナミックレンジ:118dB
・出力インピーダンス:<0.4Ω

■3.5mmシングルエンド出力
・周波数特性:10Hz - 50kHz (-0.5dB)
・最大出力:2.28Vrms
・出力レベル:162mW@32Ω
・THD+N:0.00028%(300Ω load)/0.00056%(32Ω load)
・ノイズフロア:2.4μVrms(適正音量時:<0.8μV)
・S/N比:117dB
・ダイナミックレンジ:115dB
・出力インピーダンス:<0.2Ω

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

関連リンク

クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 文化庁、BDレコーダーに掛かる私的録音録画補償金額を認可。1台当たり税抜182円が上乗せへ
2 テクニクス、新完全ワイヤレスイヤホン投入を予告。ティザー映像を公開
3 アップル初売りが新年1/2からスタート。対象iPhone購入で最大3万円のギフトカードをプレゼント
4 なぜ? 実は「大きいほど人気」なPolk Audioのスピーカー、全3シリーズの“大型モデル”比較試聴でわかった魅力
5 CD再生は “クロック” でさらに化ける!プロ機譲りの実力機、MUTEC「MC-3+」の音質グレードアップ技
6 評論家イチオシ!LUMIN「P1 mini」レビュー。「驚くほどの音質の良さが体験できた」
7 名盤『交響組曲宇宙戦艦ヤマト』の新たな船出。リミックスという選択に挑んだエンジニアの声を訊く
8 VGP2025・優秀賞獲得モデルから厳選!審査員5名が “絶対推し” のデノン/マランツ/B&W/DALI
9 アキュフェーズのフラグシップアンプ「E-800S」が堂々初登場3位<ハイファイオーディオ売れ筋ランキング11月>
10 Qobuz開始の波及効果大。ネットワークオーディオ関連の需要拡大<販売店の声・売れ筋ランキング11月>
12/27 12:04 更新
MAGAZINE
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー193号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.195
アナログ Vol.86 2024 WINTER
季刊・アナログ
最新号
Vol.86
オーディオアクセサリー大全2025~2026
別冊・ケーブル大全
別冊・オーディオアクセサリー大全
最新号
2025~2026
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.22 2024冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.22
プレミアムヘッドホンガイド Vol.32 2024 AUTUMN
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.32(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2025年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年冬版(電子版)
音元出版の雑誌 電子版 読み放題サービス
「マガジンプレミアム」お試し無料!

雑誌販売に関するお問合せ

WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX