公開日 2010/12/01 14:41
3D音響技術を搭載したマクセルのハイCP機 iPod/iPhone対応スピーカー「MXSP-2200」登場
高橋敦氏がその実力へ徹底的に迫る
3D音響技術「マジックスピーカー」テクノロジーを搭載し「Made for iPod」「Made for iPhone」認定も取得したFMラジオ・クロック付きスピーカー「MXSP-2200」が日立マクセルから発売された。
外形寸法120W×186H×136Dmmと小型で、しかも実売が1万円程度という価格ながらも意外な実力を発揮する同製品の魅力に、評論家の高橋敦氏が迫る。
◆◇◆ 製品プロフィール ◆◇◆ |
■“実力で選ばれている”マクセルのiPod対応スピーカー最新機が登場
マクセルと言えば、録画・録音メディアや電池のトップブランドとして、誰もが知る名前だ。しかし実はもうひとつ、国内で大きなシェアを持っている分野がある。iPod対応スピーカーだ。
正直に言えば、マクセルのオーディオブランドとしての認知度はそれほど高くはない部分もある。でも売れている。なぜか?
量販店などの売場で、実物を見て聴いた方が、その場で気に入って購入するパターンが多いというのだ。売れ筋モデルMXSP-1100の例で言えば、実物のスリムさ、他製品と聴き比べても映えるクリアな音が、売り場での印象を強めているという。つまり“実力で選ばれてシェアを伸ばしている"のが、マクセルのiPod対応スピーカーなのだ。
そのラインナップに新たに加えられるのがMXSP-2200。極めてコンパクトな筐体にスピーカー、ドック、アラームクロック、FMラジオチューナーを一体化。生活密着型のiPod/iPhone対応スピーカーである。
■スピーカー間隔を超えた広さの音場を実現する「マジックスピーカー」技術
その最大の特長は、そのコンパクトさ、特に横幅の狭さと、それを実現している新技術「マジックスピーカー」だ。
サイズは奥行き136mm、幅120mm。CDケース程度のスペースさえあればそこに置ける。さきほど「生活密着型スピーカー」と書いたが、アラームクロック機能搭載に加えて、この設置性の高さが、そう呼びたくなるポイントだ。デスク、本棚、ベッドサイド。どこにでも置けるし、必要とあらば持ち運びも簡単だ。
しかし小型化のために筐体の横幅を狭くすると当然ながら、右と左のスピーカーの間隔は狭くなる。スピーカーの間隔が狭くなると音の広がる空間も狭くなり、モノラル音場に近づいてくる。
そこで「マジックスピーカー」技術だ。左右の音の大きさや時間差を緻密に処理することで、実際のスピーカー間隔を超えた広さの音場を実現してくれる。ステレオ感をバーチャルに拡張してくれる技術だ。
新日本無線によって開発されたその技術・チップをいち早く搭載することで、MXSP-2200はスピーカー間隔の物理的な狭さ=実際の音場の狭さという弱点を克服している。実際のスピーカー間隔は5〜6cmほどしかないのだが、仮想的な間隔を60cm程度にまで拡張できるというのだ。
その効果については試聴レビューの方で詳しく紹介するとして、ここでは「期待以上!」とだけ述べておく。