高橋敦氏がその実力へ徹底的に迫る
3D音響技術を搭載したマクセルのハイCP機 iPod/iPhone対応スピーカー「MXSP-2200」登場
■機能は必要にして十分 − コストパフォーマンスは相当高い
スピーカーとしての基本的な仕様も確認しておこう。
スピーカーユニットにはアルミ振動板を採用。明るくクリアな音色を得ている。スピーカーキャビネットを兼ねる本体にはバスレフ構造を導入。空気の流れや圧力を巧妙に利用して、低音を増強する仕組みだ。
低音についてはさらにバスブースト回路も搭載。アンプ回路の最大出力は左右各4.2W。よほど広い部屋でもない限りは、不足は感じないだろう。
ちなみにスピーカーユニットとアンプ回路は前述のMXSP-1100、その後継モデルMXSP-1200と共通。評価を得ている製品のパーツや回路を活用することで、音質を確保しつつコストを下げることに成功している。
言い遅れていたが、そのようにして実現された本機の実売予想価格は1万円前後。機能性や音質からするとコストパフォーマンスは相当に高い。
アラームクロックとしての機能は必要十分、シンプルにまとめられている。
アラームは曜日と時刻を指定でき、例えば「月曜日〜金曜日の朝7時」のような登録が可能。スヌーズ機能も搭載しており、二度寝の悲劇を回避できる。
アラーム音は用意されておらず、指定時刻にはiPodの再生音か、またはラジオの音声が流れる。眠いときのアラーム音は不愉快なものであるので、音楽などで目を覚ませるならそれにこしたことはない。
スリープタイマーはリモコンのスリープボタンを押すごとに30分/60分/90分と設定可能。本当にさっと設定できて便利だ。
なお時計表示自体も、一般的な液晶画面のデジタル表示で実に見やすい。本体の電源を落とすとバックライトは消灯されるが、液晶表示は継続され、少し見づらくなるがこの状態でも時刻を読み取ることができる。
iPodやiPhoneとの相性については、Appleから「Made for iPod」「Made for iPhone」の認証を受けており、万全。付属のリモコンからもiPodの基本的な操作、メニュー選択や曲のスキップなどを行える。
また背面にはステレオミニプラグ入力も用意されており、必要とあればiPod/iPhone以外の機器も接続できる。
カラーはブラックとホワイトで共に艶消し仕上げ。オーディオの雰囲気を強めるブラック。生活家電の雰囲気で部屋に溶け込みそうなホワイト。お好みで選んでいただければよい。
まとめると、本体の小ささ=設置性の高さとマジックスピーカーによる不思議なまでのステレオ感、実用的なアラームクロック機能というのが、MXSP-2200の特筆すべきポイントだ。
膨大な製品数が存在するiPod対応スピーカー市場を見回しても埋没しない強みを持った製品だ。個人的にはマクセルのiPod対応スピーカーの最高傑作と言いたい。