公開日 2011/08/29 13:35
DAIKENの防音/調音製品はリフォームにどう活用できるのか!? − シアタールームができるまでを徹底レポート!
ユーザー宅直撃企画第3弾!
音に対する研究を長年積み重ねてきた“音のDAIKEN”の製品を使って防音/調音の悩みを解決していく本企画。読者訪問第3弾では、和室2部屋を大胆にリフォームしてホームシアター/オーディオ専用室を作った大阪府のNさんが登場。このシアタールームでの音の響き方や防音能力をDAIKENスタッフが実際に計測するなどで、DAIKEN製品の実力を確認した。
■リフォームでシアタールーム作成を検討も大きな問題が… |
「子供の頃にテレビの本放送が始まってテレビっ子になり、大学生のときに第一次オーディオブームを経験。よく授業をサボって日本橋へ遊びに行っていました(笑)」と語り、最近はPCオーディオでハイレゾ音源も楽しんだりApple TVを利用したりもしているという、根っからのホームシアター/オーディオファンであるNさん。耐震補強をしようとリフォームを考えたことをきっかけに、「いつか専用ルームを…と、ずっと思っていた」と長年の夢であった専用室も作成したのだという。
Nさんは「雑誌やウェブで防音のことなどを調べていたのですが、水回りの工事などを頼んでいた地元の工務店からは『音関係の経験が少ないため我々では施工が難しい』と言われ、梅田にある大建工業のショールームに行ってみることを勧められたのです」と、DAIKENとの出会いを説明。
こうしてDAIKENのショールームを訪れたNさんは、そこで2種類の防音設計プランを提案される。防音や遮音の基礎知識解説も含め、どんな製品を使えば良いのかが詳細に示されたその提案書をもとに、実際に施工ができる業者を探し「シアタールームの設計と防音の両方を行える業者ということでホームシアター工房さんに飛び込みました」と言葉を続ける。
大阪・梅田にあるDAIKEN大阪ショールームに用意されているホームシアタールーム。阪急「梅田」駅より徒歩約3分、阪神「梅田」駅から徒歩約3分、JR「大阪」駅から徒歩約4分、JR東西線「北新地」駅から徒歩約8分地下鉄御堂筋線「梅田」駅から徒歩約2分、地下鉄谷町線「東梅田」駅から徒歩約2分、地下鉄四つ橋線「西梅田」駅から徒歩約6分とアクセスが良い点も魅力のひとつ。 大阪市北区角田町8番1号梅田阪急ビルオフィスタワー20F |
そんな依頼を受けてシアタールームの設計を担当することになったのが、DAIKEN製品の取り扱い店でもあるホームシアター工房の田中店長。Nさんの希望に沿ったシアタールームを作り上げていくことになるわけだが、やはりそこには色々な難関が待ち受けていた。
最大の難関だったのが、隣室との関係性だ。3部屋続きだった和室のうち2部屋分のスペースをシアタールームへとリフォームしたのだが、「元々は法事などで親類が集まったときに、ふすまを開放して大きな1部屋として使っていたスペースでした。そのため、今後もそのような使い方ができるようにして欲しいとお願いしました」(Nさん)との注文が入り、普通であれば壁として塞いでしまう部分も開口部として残さねばならなかったのだ。
また、1部屋だけ残る和室とひと繋ぎにして使用するケースを考えると、デザイン面でのマッチングも重要になる。こうしたことから、田中氏は「木目で色柄のバリエーションも揃っており、和室と合わせても違和感がありません」としてDAIKENの防音壁材「オトカベ L80」をチョイスしたという。「デザインのマッチングについては、DAIKENさんの梅田ショールームへ頻繁に足を運び、様々な製品を見ましたね」と田中氏は振り返る。
また、田中氏は「DAIKEN製品はカラーが揃っていますし、シアタールームをトータルで設計する際にはそうしたメリットは大きいですね」とコメント。様々なデザインやカラーバリエーションを揃えている点を改めて評価する。
そして何より肝心な響きの方向性については、「ホームシアターもオーディオもどちらも楽しむが、どちらかといえば映画などを観ること多い」というNさんの趣向に合わせ、ややデッド気味に設計することに。「隣家との距離もある程度あったことから、基本的にはDAIKENさんの基準でいうA(Advance)防音の部屋を作ることにし、ドアのみS(Special)防音性能のものにしました。言わばA防音とS防音のいいとこ取りといったところでしょうか」と、田中氏は狙いを説明する。
こうした狙いの下、天井にはシンプルモダンに仕上げた防音天井材「オトテン(モダン)」、扉には42dB(500Hz)という防音性能を持つS防音ドアから「S00」、床には遮音マット「S09」を使用。そのほかにも吸音ウール「303」が使用されるなど、DAIKEN製品が随所に配置されたシアタールームが完成したのだった。
こうしてできあがった専用室の音についてNさんは「『全然違うな』と感じましたね」とコメント。「元々使っていた機材をなるべく残して欲しいと希望し、アンプくらいしか変えていないのですが、特に低域が以前までと全然違っています。ふくらみや重量感が感じられるようになりました」と言葉を続け、DAIKEN製品を中心としたシアタールームの音響作り、および田中氏の設計に満足している様子を見せてくれた。