• ブランド
    特設サイト
公開日 2011/12/15 11:25

いま改めて知るゼンハイザー“3つの名機”の実力 ー 「HD 650/HD 800/IE 8」集中レポート

ゼンハイザーでしか味わえないサウンドがある
レポート/高橋 敦
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
ヘッドホンの名門ブランド「ゼンハイザー」のラインナップには、世に数多くあるヘッドホン&イヤホン製品の中でも“名機”と呼ばれる優秀なモデルが存在する。今回はゼンハイザーの現行ラインナップの中でも、多くの音楽ファンから注目度が高いモデルであるヘッドホン「HD 650」「HD 800」、イヤホン「IE 8」の魅力を深く掘り下げていきたい。



「高音質ハイエンド」クラスのヘッドホン&イヤホンというジャンルを確立してきた ー ゼンハイザー“3つの名機”

ゼンハイザーの元祖“オープン型・ハイエンド”「HD 650」


SENNHEISER「HD 650」
国内でも発売以来、ロングセールスを続けるヘッドホンの名機といえば「HD 650」だ。「HD 600」の後継機として2003年に登場し、以後長らくゼンハイザーのヘッドホンのトップエンドを担った。“高音質・オープン型ヘッドホン”のジャンルを代表する、象徴的なモデルでもある。

その特徴をアピールする上で、ゼンハイザーではむやみに技術的な「新開発」「世界初」を主張することなく、オーソドックスに、丹念に作り込まれた製品であることを飾らずに紹介している。それが逆に本機の凄みとして伝わってくる。

外観もオープン型ヘッドホンの原型を感じさせるシンプルさを備えながら、独特の魅力的を放っている。一見すると無骨な作りに見えるかもしれないが、実際の本体はとても軽量で、側圧のバランスや装着感も上々だ。

ヘッドバンドにはブランドロゴを配置

ヒンジの長さ調節によって快適な装着感が得られる


クッション性の高いイヤーパッドを採用

6.3mm標準プラグが基本仕様。3.5mm変換アダプターが付属する
ケーブルは着脱式が採用されている。現在のハイエンドヘッドホンが軒並み着脱式ケーブルを採用する中、本機はいち早く高音質ヘッドホンにおけるユーザーニーズを先取りしたモデルであると言えよう。着脱式ケーブルを採用していることで、断線時に簡単に交換できる点や、サードパーティの高音質ケーブルとの付け替えが楽しめる点など、ヘッドホンにこだわる方々にとって多くのメリットがあることは言うまでもない。

ケーブルは左右イヤーカップからの両出し、長さは3.0m。着脱式を採用する

ヘッドホンケーブルの端子形状。プラグ部にL/Rが表記されている


ゼンハイザーの最先端を行く高音質化技術を全て投入したフラグシップ「HD 800」


SENNHEISER「HD 800」
この「HD 650」の上に位置するフラッグシップモデルとして、2009年に発売されたヘッドホンが「HD 800」である。本機は、現在ではカテゴリーとして確立した“スーパー・ハイエンド・ヘッドホン”の先駆けとなった製品であり、ハイクラスモデルの「HD 650」をさらに上回る高音質を実現した、挑戦的な内容のヘッドホンである。

最大の特長は「56mm口径」という超大型・振動板を搭載したことだ。中央部をくり抜いたリング形状と、精密な表面加工によって、超大口径でありながら余計な歪みを抑え込むことに成功している。フレームやハウジングには、振動の収まりが良い特殊な樹脂素材も導入。その成型の自由度を活かしたのであろう、未来的なデザインも強いインパクトがある。

ヘッドホンでは最大級のφ56mm大口径振動板はリング形状を採用。これにより、大口径振動板のメリットである低域の再現性を維持しながら、高域再生時に発生する歪みを抑えることに成功している

フレーム材の中心となる部分にはチタンと同等の硬さを持ち、振動抑制能力に優れる超軽量の特殊プラスチック「レオナ」を採用。イヤーカップとヘッドバンドは後方一箇所でつながっており、これにより快適な装着感を実現した

本機もサイズが大型でありながら、手に取ってみると非常に軽量なことに驚く。また、大口径振動板を包み込むイヤーカップも大型で、イヤーパッドはユーザーの耳全体を、余裕を持ってすっぽりと覆う。そのため装着時の圧迫感は非常に少なく、長時間のリスニングでも快適さが失われることはない。もちろん、「HD 800」も着脱式のケーブルを採用している。

ユーザーの耳全体を包む柔らかな着け心地を持たせたイヤーパッド

ハイテクプラスチックとメタルの組み合わせで、減衰特性に優れる特性を持たせたヘッドバンド。シリアルナンバーは頭頂部に刻印される


ケーブルは左右両出し3.0m、着脱式を採用

本体側のコネクター形状


ケーブルは銀メッキOFC線を採用。コネクター部には金メッキ処理が施される

6.3mm標準プラグが基本仕様となる。プラグ部にもブランドロゴが配置されている

プロフェッショナルのサウンドを全ての音楽ファンに開放したイヤーモニター「IE 8」


SENNHEISER「IE 8」
「IE 8」はゼンハイザーのイヤホン製品におけるトップエンドのモデルだ。いかにもゼンハイザーのイヤホンらしく、飾り気のないシンプルでミニマルな外観のデザインも好印象だ。

本製品には面白い技術が搭載されている。本体の側面に小さなダイヤルが搭載されており、このダイヤルを調整することで、再生される低音のバランスがアコースティックに調整できるのだ。その効果については、後ほど試聴インプレッションの段で詳しく紹介するが、実にナチュラルに低音の心地良さを高めてくれる。

ハウジングは、外側がスクウェア形状のデザインを採用しており、ユーザーの耳に当たる内側の部分は緩やかな曲面で構成されている。フィット感はとても良好であり、しかもケーブルは着脱式を採用する。使い勝手や音質向上の面でも優れたイヤホンであると言える。

イヤーピースを外したところ

左右ドライバーの背面に低音コントロール用のダイヤルが設けられている


本体ケーブルは1.2m Y型、着脱式を採用している

プラグ部はL型形状


イヤーピースは標準のシリコンピースに加え、ラメラ/ウレタン/モールドの各タイプを付属。本体を“ループ掛け”して装着する際には専用の樹脂製イヤーフックを使うこともできる

堅牢性の高いハードケースが付属する

次ページNEXT:試聴インプレッション − ゼンハイザー“3つの名機”のサウンドに迫る

1 2 次へ

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

トピック

クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 CD再生は “クロック” でさらに化ける!プロ機譲りの実力機、MUTEC「MC-3+」の音質グレードアップ技
2 評論家イチオシ!LUMIN「P1 mini」レビュー。「驚くほどの音質の良さが体験できた」
3 VGP2025・優秀賞獲得モデルから厳選!審査員5名が “絶対推し” のデノン/マランツ/B&W/DALI
4 名盤『交響組曲宇宙戦艦ヤマト』の新たな船出。リミックスという選択に挑んだエンジニアの声を訊く
5 【インタビュー】ニコンのカメラが高評価な理由。出色のミドル機「Z6III」や人気機種「Z50II」が市場創造を牽引
6 “話題のバケモン級ドングルDAC”入りセットも。「MUSINオーディオ福袋」12/25 18時より予約販売スタート
7 Prime Video、『薬屋のひとりごと』第2期や『すずめの戸締まり』など注目アニメ登場の25年1月配信作品
8 アキュフェーズのフラグシップアンプ「E-800S」が堂々初登場3位<ハイファイオーディオ売れ筋ランキング11月>
9 EarFun、デュアルダイナミックドライバーとANCを搭載したBluetoothヘッドホン「Tune Pro」
10 価格を忘れる高音質!Bluesoundの“超ハイコスパ”ストリーマー「NODE NANO」レビュー
12/26 10:05 更新
MAGAZINE
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー193号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.195
オーディオアクセサリー大全2025~2026
別冊・ケーブル大全
別冊・オーディオアクセサリー大全
最新号
2025~2026
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.22 2024冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.22
プレミアムヘッドホンガイド Vol.32 2024 AUTUMN
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.32(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2025年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年冬版(電子版)
音元出版の雑誌 電子版 読み放題サービス
「マガジンプレミアム」お試し無料!

雑誌販売に関するお問合せ

WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX