公開日 2015/05/11 12:11
“全録レコーダー” 注目2機種、どちらが買い? 東芝「M590」&パナソニック「BRX6000」
新連載<折原一也の“いまシュン!”ビジュアルプロダクト>第1回
いまホットなAV機器、なかでもビジュアル関連プロダクトを中心に、評論家の折原一也氏がテストする新連載がスタート。第一回は2015年春の注目“全録”レコーダー2モデル、東芝“レグザサーバー”「DBR-M590」とパナソニック“全自動DIGA”「DMR-BRX6000」をテストした。
■東芝・パナソニックそれぞれの“全録レコーダー”最上位機を同時に使ってみた
東芝は2011年から、パナソニックは昨年以来、BDレコーダーに“全録”モデルを展開している。6万円前後が主戦場の一般的なBDレコーダーと比較するとまだまだ高価な“全録”機ではあるが、購入層から一定の支持を獲得しているようで、2015年春は東芝が“レグザーサーバー”最上位モデル「DBR-M590」、パナソニックが「全自動DIGA」をキーワードとした「DMR-BRX6000」を始めとした全3機種を投入。今回は東芝のM590、パナソニックのBRX6000の両機を筆者宅に1週間ほど設置し、機能や操作性の比較を試みた。
改めて説明しておくと、“全録”とはテレビの主要チャンネルを一日中録画しておき、後から好きなように観られることをウリにしたモデル。東芝のM590は内蔵HDD 6TB(2TB+2TB+2BTの3台構成)に、地上/BS/CS問わない全録用チューナー6基を搭載し、さらに通常録画用の3chを回せば最大9ch分を全録できる。
パナソニックのBRX6000は内蔵HDD 6TB(3TB+3TB)で、全録用チューナーが8ch(地デジ専用が5ch、地デジBS/CS用が3ch)。通常録画用の3chのうち2chを全録に回せるため、最大10chを全録できる。
全録できる日数は設定によって異なるが、録画時の画質を最も低く抑えた場合、東芝M590が最長約18日、パナソニックBRX6000は最長約21日。今回の設定チャンネルは首都圏で受信できるキー局に加え、TOKYO MX、NHK BS1、BSプレミアムなどを登録してみた。なお、両機で設定チャンネルを変えているが、録画日数の計算はチャンネル・局が異なっても同じだ。
■全録で使える録画モードと録画画質は?
さて、まずは“全録”機能ことパナソニック「チャンネル録画」、東芝「タイムシフトマシン」のモード別の画質をチェックしていこう。なお、東芝M590の「タイムシフトマシン」は録画モードの設定を変えると、それ以前の録画番組がすべて消去される仕様となるため、検証する際は注意したい。
全録で設定できる長時間モードは、東芝のM590が「AVC最高画質」〜「AVC最低画質」の5段階であるのに対して、BRX6000は1.5倍録画〜15倍録画の21段階から選べる。
さて、M590の録画モード名からはAVCの圧縮率がわかりづらいため、HDD容量と保存日数を手掛かりにM590の各録画モードをBRX6000のモードに当てはめてみよう。すると、概算だがM590の「AVC最高画質」がBRX6000の「1.8倍録画」、「AVC高画質」が「3倍録画」、「AVC中画質」が「4倍録画」、「AVC低画質」が「6倍録画」、「AVC最低画質」が「7倍録画」相当になるようだ。