公開日 2016/06/30 10:39

フィリップス「izzy」で、家中を音楽で満たす“お手軽マルチルームシステム”を構築

BM50&BM5をレビュー
藤原義孝
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
フィリップスの「izzy」は、手軽にマルチルームシステムを構築し、快適に音楽を楽しめるBluetoothスピーカーだ。izzyを使って家中を音楽で満たす楽しさを藤原義孝氏がレポートする。

フィリップスのマルチルームスピーカー“izzy”シリーズの特長を、実際にマルチルーム環境で使いながらレポートしていく(写真は「BM50」)

単純明快な設定と使いやすさを備えたマルチメディアスピーカー

海外では、「スピーカーで音楽を聴きたい、しかも家中で」という発想と、スマートフォンの浸透が結び付いた結果として、いわゆる「マルチルームスピーカー」がすでに巨大な市場を形成している。これは個々のスピーカーシステムをネットワークで接続し、“家中を音楽で満たそう”というコンセプトの製品と言える。

国内に目を向ければ、Bluetoothをはじめとする様々な無線方式に対応するワイヤレススピーカーは数多くあるものの、基本的にはスマートフォンなどの再生端末と「1対1」で使うものが多く、「マルチルーム」にまで踏み込んだ製品はまだ少ない。そもそも日本の家は海外の家ほど広くないから……などと言われてしまうかもしれない。しかし、マルチルームスピーカーが活躍する際に重要なのは部屋の広さではなく、むしろ部屋の数(生活空間の数)だ。リビング、ダイニング、キッチン、寝室、子供部屋・・・。「家中を音楽で満たす」ことを目指すとき、マルチルームスピーカーは大きな威力を発揮する。

「BM50」 ¥OPEN(予想実売価格33,000円前後)


「BM5」(右:ベージュ、左:ブラック) ¥OPEN(予想実売価格17,000円前後)

今回取り上げるフィリップスの「izzy」は、そんなマルチルーム再生に対応するBluetoothスピーカーだ。1台のizzyを“マスター”として4台の“スレーブ”を接続し、合計5台のスピーカーから同時に音楽を再生することができる。

ワイヤレス対応のアクティブスピーカーの中にはBluetoothだけでなくAirPlayやWi-Fiに対応するモデルも多いが、izzyはあえてBluetoothのみの対応としている。様々な方式に対応すると製品の拡張性が高まる一方で、使うにあたって手間が増えたり、「難しそう」という印象を招かせたりする可能性もある。izzyは再生端末との接続をBluetoothに絞ることで、誰にでも使える単純明快な製品を目指している。

Wi-Fiを使うことなくシンプル&簡単にマルチルームシステムを構築

izzyの操作性はとにかくシンプルだ。iPhoneなどBluetoothに対応するスマートフォンがあれば、音源はそれで事足りる。複数のizzyを導入してマルチルーム再生を行う際も、無線LANルーターを導入してWi-Fi環境を構築する必要もなければ、専用アプリを使う必要もない。

iPhoneとBM50をBluetooth接続したところ

Bluetooth接続すると、出力先に「BM50」が選択できる

Bluetoothとのペアリングは非常に簡単。本体またはリモコンのBluetoothアイコンが描かれた「PAIRING」ボタンを押せば、再生端末の接続先にすぐ現れる。そこでizzyのスピーカーを選択すれば、すぐに音楽をizzyから再生可能になる。この時、izzyのボリュームは再生端末のボリュームと連動するため、音量調整も手元から行える。ちなみにBluetoothの接続範囲は10m以内となっている。

また、再生端末と一度ペアリングしておけば、本機の電源を入れるだけですぐに再接続されるため、その都度設定を行うような煩わしさもない。

次ページマルチルームへの発展もすこぶる簡単。洗練されたサウンドにも注目

1 2 3 次へ

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

関連リンク

クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 オンキヨーの特許技術を搭載したヘッドホンアンプキットを作ってみた…ら思ったよりも高難度!でも音は最高!
2 B&W「707S3 Prestige Edition」とDALI「KUPID」がスピーカー両部門で首位堅持<ハイファイオーディオ売れ筋ランキング11月>
3 高額査定のポイントとは? 買取専門店に聞いた、オーディオ売るコツ/買うコツ
4 カーオーディオの頂点からホームへ──AV Kansai岩元秀明氏が構築した理想郷。京都・宇治に誕生したハイエンドショールーム
5 マライア・キャリーの美声を110インチのホームシアターで堪能!“クリスマスの女王”からの特別プレゼント
6 ヤマハ、オートバックスとの協業で車載スピーカーを開発中。新たな振動抑制技術も投入
7 final、音色を個人最適化できる完全ワイヤレスイヤホン「TONALITE」の一般販売スタート
8 Sonos、最上位サウンドバーやヘッドホンなどが最大20%オフの「New Year Sale」。12/27から
9 iFace、税込1980円のUSB-Cイヤホン。3.5mmプラグ仕様モデルも
10 B&W、予約制マンスリー試聴会を来年1/10より実施。第1回は「803 D4で聴くニューイヤーコンサート」
12/24 11:01 更新
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー199号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.199
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
特別増刊
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
最新号
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.23 2025冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.23
プレミアムヘッドホンガイド Vol.33 2025 SUMMER
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.33(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2025年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • プレミアムヘッドホンガイド
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX