公開日 2016/11/08 11:41
文句なしに心に響く音。テクニカルブレーンのフォノEQ内蔵プリ「TBC-Zero EX2 complete」を聴く
<連載>藤岡誠のオーディオワンショット
日本を代表するハイエンドオーディオブランドのひとつであるTECHNICAL BRAIN(テクニカルブレーン)。同ブランドのMCフォノEQ内蔵プリアンプ「TBC-Zero EX2 complete」を藤岡誠氏が分析する。
■日本のハイエンドオーディオメーカーの中でも特別な存在
我が国のハイエンドオーディオメーカーは幾つかあるが、その中でも特別な存在として一目置かれているのが、テクニカルブレーンである。製品は、MCカートリッジ用ステップアップ(昇圧)トランス以外は、すべて純アナログアンプに徹しているのが特徴でデジタル関連機器はその一切がない。
そうした同社のアンプは“Zeroシリーズ”と呼ぶが、全機種が完全フルバランス・完全DCアンプなどで構成されていることはオーディオファイルの方なら先刻ご承知だろう。ちなみに、ここでいう完全フルバランス・完全DCアンプというのは、入力側と出力側のHOT/COLDが完全に対称で、直流領域(0Hz)までフラットに増幅する回路である。
実際の音楽信号の再生においては“意味がない”という声もあるが、テクニカルブレーンはそうした意見があることを承知の上で、実際の聴こえにおいて、完全DCアンプに大きな優位性があるという認識のもとで製品化しているのが最大かつ独創的特徴である。
唐突だが、以下に同社がラインアップして現行製品(2016年11月現在)とその税抜価格を示す。
モノブロック・パワーアンプ「TBP-Zero EX」¥5,850,000/ペア
ステレオ・パワーアンプ「TBP-Zero/s」¥2,900,000
インテグレーテッドアンプ「TB-Zero/int EX」¥1,950,000
インテグレーテッドアンプ「TB-Zero/int」¥1,600,000
コントロールアンプ「TBC-Zero EX」¥4,200,000
フォノEQアンプ「TEQ-Zero EX」¥3,700,000
MC昇圧トランス「TMC-Zero」¥680,000
そして、ここで紹介するフォノEQ内蔵プリアンプ「TBC-Zero EX2 complete(¥3,980,000/税抜)を加えた、全8機種が同社のラインアップである。
これら製品は、それぞれの価格を知れば市井の経済感覚から程遠く、庶民や初心者向きではないことはいうまでもない。また、回路技術の技法とその展開も、量産メーカーとはスタンスが大きく異なっていることに気がつくのだ。
しかし、音楽の超高忠実度再生、ピュアオーディオに夢を抱いている人たちや超高級志向の人々たちが、使用目的に対応したテクニカルブレーンの製品を聴くに及べば、ハイエンドオーディオの極みを知ることになる。
ただ、完全な手造りだから量産性とは程遠く、全国各地のオーディオ専門店でいつでも試聴できるわけではないのが残念だし、時には入手するのに数カ月という場合があるとのことだ。
■フォノイコ内蔵プリアンプ「TBC-Zero EX2 complete」の概要
ここで紹介する「TBC-Zero EX2 complete」は、“MC専用フォノEQ内蔵”コントロールアンプ(プリアンプ)である。“MC専用フォノEQ”を強調したのは、その入力がXLR端子のバランス入力方式で、私が昨年から強力にお薦めしている「MCカートリッジ出力のバランス伝送・昇圧(増幅)方式」に完璧に準拠したモデルだからだ。本機によって、MCカートリッジ本来の使い方、聴き方、楽しみ方についての素晴らしい無矛盾の追体験が本機によって高水準で可能である。
本機の内容を簡単にいえば、前記「TBC-Zero EX」=ライン入力専用のプリアンプと「TEQ-Zero EX」=MMカートリッジ専用フォノEQアンプを合体・一体化した上で、EQ回路の前段に新開発のヘッドアンプを加えてMCカートリッジ入力(バランス入力)に対応させたタイプである。
■日本のハイエンドオーディオメーカーの中でも特別な存在
我が国のハイエンドオーディオメーカーは幾つかあるが、その中でも特別な存在として一目置かれているのが、テクニカルブレーンである。製品は、MCカートリッジ用ステップアップ(昇圧)トランス以外は、すべて純アナログアンプに徹しているのが特徴でデジタル関連機器はその一切がない。
そうした同社のアンプは“Zeroシリーズ”と呼ぶが、全機種が完全フルバランス・完全DCアンプなどで構成されていることはオーディオファイルの方なら先刻ご承知だろう。ちなみに、ここでいう完全フルバランス・完全DCアンプというのは、入力側と出力側のHOT/COLDが完全に対称で、直流領域(0Hz)までフラットに増幅する回路である。
実際の音楽信号の再生においては“意味がない”という声もあるが、テクニカルブレーンはそうした意見があることを承知の上で、実際の聴こえにおいて、完全DCアンプに大きな優位性があるという認識のもとで製品化しているのが最大かつ独創的特徴である。
唐突だが、以下に同社がラインアップして現行製品(2016年11月現在)とその税抜価格を示す。
モノブロック・パワーアンプ「TBP-Zero EX」¥5,850,000/ペア
ステレオ・パワーアンプ「TBP-Zero/s」¥2,900,000
インテグレーテッドアンプ「TB-Zero/int EX」¥1,950,000
インテグレーテッドアンプ「TB-Zero/int」¥1,600,000
コントロールアンプ「TBC-Zero EX」¥4,200,000
フォノEQアンプ「TEQ-Zero EX」¥3,700,000
MC昇圧トランス「TMC-Zero」¥680,000
そして、ここで紹介するフォノEQ内蔵プリアンプ「TBC-Zero EX2 complete(¥3,980,000/税抜)を加えた、全8機種が同社のラインアップである。
これら製品は、それぞれの価格を知れば市井の経済感覚から程遠く、庶民や初心者向きではないことはいうまでもない。また、回路技術の技法とその展開も、量産メーカーとはスタンスが大きく異なっていることに気がつくのだ。
しかし、音楽の超高忠実度再生、ピュアオーディオに夢を抱いている人たちや超高級志向の人々たちが、使用目的に対応したテクニカルブレーンの製品を聴くに及べば、ハイエンドオーディオの極みを知ることになる。
ただ、完全な手造りだから量産性とは程遠く、全国各地のオーディオ専門店でいつでも試聴できるわけではないのが残念だし、時には入手するのに数カ月という場合があるとのことだ。
■フォノイコ内蔵プリアンプ「TBC-Zero EX2 complete」の概要
ここで紹介する「TBC-Zero EX2 complete」は、“MC専用フォノEQ内蔵”コントロールアンプ(プリアンプ)である。“MC専用フォノEQ”を強調したのは、その入力がXLR端子のバランス入力方式で、私が昨年から強力にお薦めしている「MCカートリッジ出力のバランス伝送・昇圧(増幅)方式」に完璧に準拠したモデルだからだ。本機によって、MCカートリッジ本来の使い方、聴き方、楽しみ方についての素晴らしい無矛盾の追体験が本機によって高水準で可能である。
本機の内容を簡単にいえば、前記「TBC-Zero EX」=ライン入力専用のプリアンプと「TEQ-Zero EX」=MMカートリッジ専用フォノEQアンプを合体・一体化した上で、EQ回路の前段に新開発のヘッドアンプを加えてMCカートリッジ入力(バランス入力)に対応させたタイプである。