• ブランド
    特設サイト
公開日 2018/06/28 08:30

デノン「AVR-X1500H」レビュー。先進機能をフルカバー、音質◎のスタンダードAVアンプ

HEOS機能も搭載
鴻池賢三
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
デノンのAVアンプの1000番台シリーズは、上位機と同等の機能性と優れた音質を備えた“最強のスタンダードAVアンプ”として、高い評価を毎年更新してきた。その最新モデルである「AVR-X1500H」をレビュー。さらに充実した機能と音質を鴻池賢三氏がレビューする。

デノン「AVR-X1500H」¥59,500(税抜)

さらに完成度を高めたデノンAVアンプの“スタンダード”

AVR-X1500H(関連ニュース)は、デノンの7.2ch対応AVアンプの中で最も身近なエントリーモデルだ。2018年モデルからは5.2ch対応の「AVR-X550BT」(関連ニュース)が新たにラインナップに加わったが、型番の桁数からも格の違いは明らかだ。ネットワーク機能の有無など機能面の差も大きいが、道具としてでなく、音楽や映画をハイクオリティで楽しむなら本機クラス以上から検討するのが良いだろう。

人気を博した前モデル「AVR-X1400H」からコンセプトや機能の多くを引き継いでいるが、機能面ではフォノ入力端子(MM)が新たに追加された。AVアンプの歴史を振り返ると、一度は多くのモデルから廃止されたフォノ入力だが、近年のトレンドと言えるアナログレコードの復活を睨んだもの。全てのソースのハブと成り得るAVレシーバーにおいては歓迎すべきアップデートといえ、さらに本機のようなエントリーモデルでも適用されたのは喜ばしい。特に、レコードを新たにライフスタイルとして採り入れたいライトユーザーに好適だ。

前モデルの時点で先進機能はフルカバーしていたが、AVR-X1500Hでは新たにMMフォノ入力を搭載。レコードプレーヤーからの出力を直接入力できるようになった

そのほか、製品の顔と言えるフロントデザインを変更。フラッグシップモデル「AVC-X8500H」のテイストを盛り込み、先進感や高級感が増した。

主要スペックとしては、今や接続の主流と言えるHDMI端子が最新規格にフル対応し、この先数年は使い続けられるであろう安心感がポイント。4K/60p/36bit(4:4:4)の映像信号に対応した最新仕様で、フォーマットとしては、BT.2020、HDR10/Dolby Vision/HLG映像のパススルーに対応するなど、4K/HDR時代に頼もしい充実ぶり。しかも、6入力/1出力の全てがフルスペック対応なのもポイントで、下位の「AVR-X550BT」と格の違いを感じる部分だ(AVR-X550BTは、5入力のうち3入力のみ4K/HDCP 2.2に対応)。

オブジェクトオーディオについては、ドルビーアトモス/DTS:Xにもちろん対応。7chアンプ搭載により、5.1.2chシステムの構築が可能だ。ハイトチャンネルスピーカーにはフロントハイト、トップフロント、トップミドル、フロントイネーブルド、サラウンドイネーブルドのいずれかを選択可能。フロント2chを4ch分のアンプで駆動する「バイアンプ」、2系統のフロントスピーカーを切り替えて使える「A+B」など、柔軟なアンプ構成が可能となっている。

今やAVレシーバーの主要機能となりつつあるネットワークオーディオ再生は、デノンの「HEOS」テクノロジーを搭載。スマホやダブレットでアプリを通して快適に操作できるマルチルーム的な機能も実用的で、各種ストリーミングサービスへの対応や、使い勝手も先進的だ。

HEOS対応により、NASの音源から音楽ストリーミングまで、アプリで操作してシームレスに再生できる。優れたマルチルーム機能も特徴だ

例えば、ファミリーや友人を招いてのパーティー。各自が自身のスマホから好きな楽曲をキューに追加でき、プレイリストは全員で共有できる。その際の音源は、ネットワーク上のハイレゾファイルでも、スマホ内のファイルでも、Amazon MusicやAWAといったいくつかのストリーミングサービス上の楽曲が混在していてもOK。みんなが聴きたい音楽をノンストップで再生し続けることができる。HEOS対応のオーディオ機器が他にあれば、同じ音楽を同時に鳴らして家中を音楽で満たすことも可能など、ポテンシャルは高い。

また、ハイファイオーディオ的な視点では、ハイレゾへの充実した対応が魅力。最大DSD 5.6MHz、PCM系は192kHz/24bit対応と申し分なく、本格的なネットワークプレーヤーとしても活用できるはずだ。

アンプ関連では、上位モデルと同じくデノンのHi-Fiオーディオ設計思想を継承し、ハイレゾオーディオとオブジェクトオーディオの魅力を最大限に引き出すべく、コンセプト「Make it spectacular and magnificent」(エネルギッシュで壮大なサウンドへ)を掲げているのが頼もしい。

次ページステレオ再生の音質をチェック

1 2 3 次へ

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 ソニー、第2世代フラグシップ・ミラーレス一眼「α1 II」。画質、操作性を着実に強化
2 オーディオファイル待望の物量投入型プリメインアンプ!デノン「PMA-3000NE」をクオリティチェック
3 目黒蓮を“もっとそばに”感じられる特別イベント。「レグザミュージアム〜The 6 STORIES〜」11/21から原宿で開催
4 ボーズ、McIntosh Groupを買収。マッキントッシュ、ソナス・ファベールが傘下に
5 ビックカメラ.com、「2025年新春福箱」の抽選申し込み開始。全66種類、iPadやPS5も登場
6 覚えておくと絶対便利!iPhoneの「計測」アプリでできる、あんなことこんなこと
7 ビクター「HA-A6T」レビュー!5000円切り完全ワイヤレスイヤホンは「価格を上回るクオリティ」
8 高音質と機能性を両立する新たなスタンダード機!AVIOTのANC完全ワイヤレス「TE-V1R」レビュー
9 Meze Audioが打ち出す待望の入門モデル。開放型ヘッドホン「105 AER」&イヤホン「ALBA」の音質に迫る
10 新開発ユニットを巧みに操る懐深いサウンド。ELAC「Debut 3.0」フロア型/ブックシェルフ型を聴く
11/21 10:37 更新
MAGAZINE
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー193号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.194
オーディオアクセサリー大全2025~2026
別冊・ケーブル大全
別冊・オーディオアクセサリー大全
最新号
2025~2026
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.22 2024冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.22
プレミアムヘッドホンガイド Vol.32 2024 AUTUMN
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.32(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2024年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年夏版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年冬版(電子版)
音元出版の雑誌 電子版 読み放題サービス
「マガジンプレミアム」お試し無料!

雑誌販売に関するお問合せ

WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX