公開日 2021/04/19 14:46
公開間近「iOS 14.5」の新機能まとめ。マスク着用でロック解除などiPhoneがさらに便利に
<山本敦のAV進化論 第201回>
アップルがiPhone、iPod touch向け「iOS」の次期バージョン「iOS 14.5」を間もなく正式にローンチしそうだ。今回は新しくiOS 14.5に追加が予定されている主な機能をまとめて紹介しよう。
■Face ID搭載のiPhone − マスクを着けたままロック解除が可能になる
iOS 14.5をインストールすると、Face IDを搭載するiPhoneの画面ロックが、顔にマスクを着けて鼻と口を隠した状態でも解除できるようになる。いつもなら花粉症の季節も終わりを迎えて、屋外ではマスクを外して過ごすことが多くなる頃だが、今年はまだ新型コロナウイルス感染症への対策に気を抜けない。引き続き屋外では特にマスクの着用が求められる今、iOS 14.5に含まれるアップデートの中でも特に注目を浴び、使われる機能のひとつになるだろう。
画面ロックを解除するためにはwatchOS 7.4をインストールしたApple Watchが必要になる。そしてwatchOS 7を導入できる機種はApple Watch Series 3以降となる。watchOS 7.4は恐らくiOS 14.5と同時に配信が始まるだろう。
iPadOS 14.5も近い時期に提供されるものと見られるが、Face ID搭載のiPadはApple Watchをペアリングできないため「マスクを着けたままロック解除」は使えない。
本機能の使い勝手については以前にiOS 14.5/watchOS 7.4のパブリックベータを使ってテストしている。なお、本記事ではiOS 14.5の各新機能について、iOSとwatchOSの次期バージョン双方のパブリックベータを使ってテストをしている。正式リリースの際にはユーザーインターフェースの表記や操作方法が変更される場合がある。パブリックベータ版の画面を公開することは禁じられているが、本稿では取材に基づく特別な許可を得た上で掲載している。
ひとつ注意したい点は、本機能は同じユーザーIDにひも付いたiPhoneとApple Watchが近距離にある環境でのみ利用できるということだ。さらに本機能を使うためにはApple Watchの側にパスコードを設定しなければならない。パスコードによるロックを解除しているApple Watchが近くにあれば、iPhoneに近づけるだけで素速くロックが解除される。
万一、ロック解除されているApple Watchを使って家族など周囲にいる誰かがiPhoneのロックを解除した場合は、iPhoneの画面にロックが解除されたことを知らせる通知が届く。iPhoneが持ち去られたり、盗難にあってしまった場合に備えて、ペアリングしているApple WatchからiPhoneにロックをかける機能も追加される。
■アプリによるトラッキングを防止する機能が加わる
iOS 14.5、およびiPadOS 14.5、tvOS 14.5以降の各OSに対して、アップルはデバイスを使うユーザーのプライバシーを護るための仕組みを強化する。
今後、各OSに対応するアプリの開発者は、アップルが提供する新たなフレームワークである「App Tracking Transparency」を順守する形で、アプリの起動時などにメッセージを表示して、アプリによるトラッキングの許可をユーザーに求めなければならない。
iOSで利用可能なアプリの中にはユーザーの端末に集まる行動履歴を参照しながら、ユーザーが参照しそうなターゲット広告を表示するものがある。アプリを踏み台にしてユーザーの行動履歴を断りもなくトラッキングしたり、そこから不透明な利益を生み出す業界が存在していることをアップルは以前から問題視していた。次期iOS 14.5に強力なプライバシー保護機能が組み込まれることにより、ユーザーが自身の個人情報の扱われ方に関する意識を高め、自ら不正利用を未然に防ぐことが可能になる。
iOS 14.5のローンチ後は、アップルを含むすべてのデベロッパがApp Tracking Transparencyのフレームワークに準拠する形で、アクティビティ情報のトラッキング許可をユーザーに求めるメッセージを表示して、許可を得た場合のみアプリによるトラッキングができるようになる。
アプリによるサービスを提供する事業者は画面にメッセージを表示する際、ユーザーに「トラッキングを許可してほしい理由」を丁寧に説明することもできる。ユーザーがトラッキングを許可しなかった場合も、サービスを提供する事業者はアプリの機能を制限なく利用できるようにしなければならないというガイドラインも新たなフレームワークに記されている。
iOS 14.5の提供開始に対して、アプリ側のアップデートが間に合わないケースも考えられる。この場合もユーザーがアプリを使えなくなる心配はないが、サービスを提供する事業者にとってはユーザーからの許可を得られない限りアプリによるトラッキングができなくなるため、いずれにせよ早めの対応が求められる。
■Face ID搭載のiPhone − マスクを着けたままロック解除が可能になる
iOS 14.5をインストールすると、Face IDを搭載するiPhoneの画面ロックが、顔にマスクを着けて鼻と口を隠した状態でも解除できるようになる。いつもなら花粉症の季節も終わりを迎えて、屋外ではマスクを外して過ごすことが多くなる頃だが、今年はまだ新型コロナウイルス感染症への対策に気を抜けない。引き続き屋外では特にマスクの着用が求められる今、iOS 14.5に含まれるアップデートの中でも特に注目を浴び、使われる機能のひとつになるだろう。
画面ロックを解除するためにはwatchOS 7.4をインストールしたApple Watchが必要になる。そしてwatchOS 7を導入できる機種はApple Watch Series 3以降となる。watchOS 7.4は恐らくiOS 14.5と同時に配信が始まるだろう。
iPadOS 14.5も近い時期に提供されるものと見られるが、Face ID搭載のiPadはApple Watchをペアリングできないため「マスクを着けたままロック解除」は使えない。
本機能の使い勝手については以前にiOS 14.5/watchOS 7.4のパブリックベータを使ってテストしている。なお、本記事ではiOS 14.5の各新機能について、iOSとwatchOSの次期バージョン双方のパブリックベータを使ってテストをしている。正式リリースの際にはユーザーインターフェースの表記や操作方法が変更される場合がある。パブリックベータ版の画面を公開することは禁じられているが、本稿では取材に基づく特別な許可を得た上で掲載している。
ひとつ注意したい点は、本機能は同じユーザーIDにひも付いたiPhoneとApple Watchが近距離にある環境でのみ利用できるということだ。さらに本機能を使うためにはApple Watchの側にパスコードを設定しなければならない。パスコードによるロックを解除しているApple Watchが近くにあれば、iPhoneに近づけるだけで素速くロックが解除される。
万一、ロック解除されているApple Watchを使って家族など周囲にいる誰かがiPhoneのロックを解除した場合は、iPhoneの画面にロックが解除されたことを知らせる通知が届く。iPhoneが持ち去られたり、盗難にあってしまった場合に備えて、ペアリングしているApple WatchからiPhoneにロックをかける機能も追加される。
■アプリによるトラッキングを防止する機能が加わる
iOS 14.5、およびiPadOS 14.5、tvOS 14.5以降の各OSに対して、アップルはデバイスを使うユーザーのプライバシーを護るための仕組みを強化する。
今後、各OSに対応するアプリの開発者は、アップルが提供する新たなフレームワークである「App Tracking Transparency」を順守する形で、アプリの起動時などにメッセージを表示して、アプリによるトラッキングの許可をユーザーに求めなければならない。
iOSで利用可能なアプリの中にはユーザーの端末に集まる行動履歴を参照しながら、ユーザーが参照しそうなターゲット広告を表示するものがある。アプリを踏み台にしてユーザーの行動履歴を断りもなくトラッキングしたり、そこから不透明な利益を生み出す業界が存在していることをアップルは以前から問題視していた。次期iOS 14.5に強力なプライバシー保護機能が組み込まれることにより、ユーザーが自身の個人情報の扱われ方に関する意識を高め、自ら不正利用を未然に防ぐことが可能になる。
iOS 14.5のローンチ後は、アップルを含むすべてのデベロッパがApp Tracking Transparencyのフレームワークに準拠する形で、アクティビティ情報のトラッキング許可をユーザーに求めるメッセージを表示して、許可を得た場合のみアプリによるトラッキングができるようになる。
アプリによるサービスを提供する事業者は画面にメッセージを表示する際、ユーザーに「トラッキングを許可してほしい理由」を丁寧に説明することもできる。ユーザーがトラッキングを許可しなかった場合も、サービスを提供する事業者はアプリの機能を制限なく利用できるようにしなければならないというガイドラインも新たなフレームワークに記されている。
iOS 14.5の提供開始に対して、アプリ側のアップデートが間に合わないケースも考えられる。この場合もユーザーがアプリを使えなくなる心配はないが、サービスを提供する事業者にとってはユーザーからの許可を得られない限りアプリによるトラッキングができなくなるため、いずれにせよ早めの対応が求められる。