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公開日 2017/09/29 22:09
Sonja XVを小型化

<TIAS>YG ACOUSTICS、4タワー構成の超弩級スピーカー「Sonja XV Jr.」ー 2700万円

編集部:伊藤 麻衣
9月29日〜10月1日の3日間にわたって、「2017 東京インターナショナルオーディオショウ」が有楽町の東京国際フォーラムにて開催されている。本記事では、アッカの出展内容をレポートする。

アッカのブースでは超弩級スピーカー「Sonja XV JR.」のデモを実施している

アッカブースの目玉となったのは、同社が取り扱うハイエンドスピーカーブランドYG ACOUSTICSの超弩級スピーカー「Sonja XV Jr.」の出展だ。

2016年発売の4ウェイ・10ドライバー/4タワー構成の「Sonja XV」から、ユニットを2つ減らした4ウェイ・8ドライバー/4タワー構成のスピーカーシステム。価格は、27,000,000円(税抜・ペア)。

Sonja XVと同様に、左右のチャンネルは、それぞれメイン・タワーとウーファー・タワーの2本構成となっており、4本で1ペアとなる。ユニットは、メイン・タワーにBillet Coreドライバーを18cm×3基と15cm×2基、Billet Domeトゥイーター×1基の合計6基を搭載。ウーファー・タワーには、Billet Coreウーファーを26cm×2基搭載する。

トゥイーターには、ソフト・ドームタイプとハード・ドームタイプ両方の特性を持たせたハイブリッド・トゥイーター「Billet Dome」を採用。Billet Domeは、Sonja XV開発にあたり、モーター・システムを3D-CNCカッティングすることで歪率の向上とスムーズな高域再生を実現したForge Coreトゥイーターをベースとし、ソフト・ドーム ダイアフラムが持つピーク特性を持たない極めて自然かつハイ・トランジェント特性を維持しながら、ハード・ドームの減衰特性を併せ持つという。

分割共振の発生しないソフト・ドームを、わずか30mgのアルミ削り出しエアフレームで固定。さらに、この重量ながら、通常のハード・ドームの14倍の厚みを持たせることに成功。構造上の強度は如何なる素材を用いたハード・ドーム以上の強固さを実現したとする。

低域用のインダクターに、CNC切削/ワインディングにより自社内生産されるという「ViseCoil」を採用している。専用のワインディング・マシンによりズレや“たわみ”を徹底的に排除。加えて、通常のコイルが2点支持でフレームへ固定されるところを、4点支持に変更した。これにより、従来のコイルと比較して、リニアリティーを60%、残響損失率を24%向上させ、アンプへの負担を大幅に軽減することに成功したという。

左がメイン・タワー、右がウーファー・タワー。セットで片チャンネルとなる

クロスオーバー・フィルターは、周波数、位相の両特性を最適化する「Dual Coherent Filter」とし、Billet Domeの特性を損なわずに4ウェイ化を実現。YG ACOUSTICSならではの、ユニット間位相誤差5度以下、左右チャンネル間偏差0.2度、14Hz〜40kHzまでの周波数帯域を±0.75dBという正確な位相/周波数特性で全てのドライバーユニットを制御し、フルレンジのようなシームレスな再生を可能にしたとする。

エンクロージャーは、素材にアルミニウムを採用。各パーツは自社生産され、裁断、切削加工、アッセンブリーに渡る全ての工程において徹底した管理がされているという。これらのパーツは、YG ACOUSTICSのエンクロージャー設計技術「Focused Elimination」のアルゴリズムにより個々の共振特性を割り出すことで、ドライバーユニット再生帯域に影響しないエンクロージャー設計を可能にしたとする。

加えて、Focused Eliminationにより設計されたエンクロージャーは、リブや緩衝材を必要としないため、ドライバーユニットのピストンスロトークへ直結する背圧の乱れを抑制。Billet Coreドライバー、Billet Domeトゥイーター、Dual Coherent Filterが持つ本来の能力を引き出すとしている。

インピーダンスは通常は4Ωでミニマムは3.5Ω、音圧レベルは88dB/2.83V/1m、外形寸法はメイン・タワーが330W×1,285H×635Dmm、ウーファー・タワーが370W×1,285H×610Dmm。質量はメイン・タワーが135kgで、ウーファー・タワーが110kg。

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