公開日 2022/12/07 11:28
旗艦技術を応用した「MODEL 12 MKII」も登場
SME、1320万円のフラグシップアナログプレーヤー「MODEL60」。トーンアームも「Series VA」に進化
ファイルウェブオーディオ編集部・筑井真奈
リジェールは、同社が取り扱うイギリス・SMEブランドより、フラグシップとなるアナログプレーヤー「MODEL60」と、その技術を踏襲した「MODEL12A MKII」を発売する。ともに2023年1月発売予定で、価格は以下の通り。
「MODEL60」13,200,000円(税込)
「MODEL12A MKII」2,640,000円(税込)
SMEは、航空宇宙や医療機器、 F1などのモータースポーツ業界向けの精密パーツを手掛けており、その精密加工技術を生かし精度の高いアナログプレーヤーやトーンアームを製造している。
MODEL60は、ターンテーブル部、速度制御ユニット、電源ユニットの3筐体から構成されるSMEの新たなフラグシップアナログプレーヤー。30年以上にわたり高い信頼を得てきた「MODEL30」の工学的原理を踏襲しながら、コンピューターの進化による設計・加工と新素材を活用することで、大きな進化を遂げたとする。今年のインターナショナルオーディオショウで初披露されたモデルが正式に国内展開開始となる。
ターンテーブル部は、CNC加工によるアルミニウム製で、職人が表面を手仕上げで研磨して完成される。またサブシャーシはMODEL30よりも厚く強化され補強材を排除した。
各コーナータワーには、SMEの特徴であるサスペンションシステムを再構成して搭載。複数のゴム製のOリングを使用して外部振動を遮断するとともに、メインベアリングハウジング用のシリコンバスを使用することで、ターンテーブル内の不要な共振を減衰させている。また特殊な高密度ポリマー樹脂による脚部は調整可能で、他の構造体から切り離しさらなる絶縁を実現している。
アウタープラッターは7.5kgの重量級アルミニウム合金製で、制振効果を持つ特殊樹脂をコーティング。またレコードとの接触面にはグルーヴ加工がなされており、静電気を抑えながらレコードとプラッターの一体化を果たしているという。また駆動モーターは従来のDCモーターから24VのACモーターに変更されている。
速度制御ユニットは、専用のDSPエンジンを用いてピュアな正弦波を生成、独自のACシンクロナスモーターと同調させることで正確な速度制御を実現している。回転数は33 1/3と45rpmに対応。電源ユニットは大型トランスを内蔵し、速度制御ユニットに電源を供給する。
トーンアームには、「Series V」をさらに進化させた 「Series VA」を搭載。マグネシウムブロックからの削り出しで、CNC精密加工と職人の手作業によって丹念に仕上げられた一体型構造となっている。また、アームチューブの断面は、従来の円錐型から三角形の辺を曲げたような独形状に変更されたほか、ヘッドシェルのデザインも変更。トーンアームの内部配線にはCrystal Cable社のシルバーリッツワイヤーが使用されている。
カラーはブラック、シルバーのブラッシュド仕上げが標準となるが、オプションでハニカムパターン仕上げ、ダイヤモンドシルバー仕上げ、カスタマイズカラーなどにも対応する。
「MODEL12A MKII」は、MODEL60の開発で培われた技術や新素材などを投入したモデルで、オリジナルの「MODEL12A」が2筐体構造だったのに対し、MKII化にあたりターンテーブル部と速度制御ユニット、電源ユニットの3筐体で構成された。
メインプラッターは4.7kg/29mm厚の重量級アルミニウム合金製で、静電気を抑えるダイヤモンドターニング加工が施されている。特殊樹脂のコーティングが施されているほか、メインスピンドルは19mm高クロムスチール鋼の削り出しで、軸受は高硬度のタングステン・カーバイド製ベアリングを備えている。
ベース部とサブシャーシは航空宇宙産業グレードの鋳造アルミニウム製。サブシャーシはCNC加工されたワンピース構造で、3本のサスペンションコラムにモールデッド・ポリマーを充填した「trilateral」構造を採用。またモーターはカスタムメイドの24V ACシンクロナスモーターに変更されている。
トーンアームは「Special Version 309 Tonearm」を搭載。内部配線にはCyrstal Cable製のモノクリスタルシルバーケーブルが採用されている。
なお、SMEの製品はいずれもウエスト・エセックスにある自社工場で生産されており、最先端の設備を用いて、熟練したエンジニアたちによって徹底した管理のもと製造されているという。
現在の最高責任者であるスチュアート・マクネイリス氏は以下のように語っている。「MODEL 12Aをご覧いただくと非常に造りの良さ、洗練されたデザインに驚く事でしょう。それは多くの部品をSYNERGYといった上位モデルと共通化を図っているからであり、これはアナログメーカーとして最大規模を誇るSMEの強みです。価格レンジにおける生産クオリティの差別化はありません。自然でダイナミックなサウンドを提供し、オリジナル・パフォーマンスの感情を忠実に再現するのには、大切な要素なのです」
「MODEL60」13,200,000円(税込)
「MODEL12A MKII」2,640,000円(税込)
SMEは、航空宇宙や医療機器、 F1などのモータースポーツ業界向けの精密パーツを手掛けており、その精密加工技術を生かし精度の高いアナログプレーヤーやトーンアームを製造している。
MODEL60は、ターンテーブル部、速度制御ユニット、電源ユニットの3筐体から構成されるSMEの新たなフラグシップアナログプレーヤー。30年以上にわたり高い信頼を得てきた「MODEL30」の工学的原理を踏襲しながら、コンピューターの進化による設計・加工と新素材を活用することで、大きな進化を遂げたとする。今年のインターナショナルオーディオショウで初披露されたモデルが正式に国内展開開始となる。
ターンテーブル部は、CNC加工によるアルミニウム製で、職人が表面を手仕上げで研磨して完成される。またサブシャーシはMODEL30よりも厚く強化され補強材を排除した。
各コーナータワーには、SMEの特徴であるサスペンションシステムを再構成して搭載。複数のゴム製のOリングを使用して外部振動を遮断するとともに、メインベアリングハウジング用のシリコンバスを使用することで、ターンテーブル内の不要な共振を減衰させている。また特殊な高密度ポリマー樹脂による脚部は調整可能で、他の構造体から切り離しさらなる絶縁を実現している。
アウタープラッターは7.5kgの重量級アルミニウム合金製で、制振効果を持つ特殊樹脂をコーティング。またレコードとの接触面にはグルーヴ加工がなされており、静電気を抑えながらレコードとプラッターの一体化を果たしているという。また駆動モーターは従来のDCモーターから24VのACモーターに変更されている。
速度制御ユニットは、専用のDSPエンジンを用いてピュアな正弦波を生成、独自のACシンクロナスモーターと同調させることで正確な速度制御を実現している。回転数は33 1/3と45rpmに対応。電源ユニットは大型トランスを内蔵し、速度制御ユニットに電源を供給する。
トーンアームには、「Series V」をさらに進化させた 「Series VA」を搭載。マグネシウムブロックからの削り出しで、CNC精密加工と職人の手作業によって丹念に仕上げられた一体型構造となっている。また、アームチューブの断面は、従来の円錐型から三角形の辺を曲げたような独形状に変更されたほか、ヘッドシェルのデザインも変更。トーンアームの内部配線にはCrystal Cable社のシルバーリッツワイヤーが使用されている。
カラーはブラック、シルバーのブラッシュド仕上げが標準となるが、オプションでハニカムパターン仕上げ、ダイヤモンドシルバー仕上げ、カスタマイズカラーなどにも対応する。
「MODEL12A MKII」は、MODEL60の開発で培われた技術や新素材などを投入したモデルで、オリジナルの「MODEL12A」が2筐体構造だったのに対し、MKII化にあたりターンテーブル部と速度制御ユニット、電源ユニットの3筐体で構成された。
メインプラッターは4.7kg/29mm厚の重量級アルミニウム合金製で、静電気を抑えるダイヤモンドターニング加工が施されている。特殊樹脂のコーティングが施されているほか、メインスピンドルは19mm高クロムスチール鋼の削り出しで、軸受は高硬度のタングステン・カーバイド製ベアリングを備えている。
ベース部とサブシャーシは航空宇宙産業グレードの鋳造アルミニウム製。サブシャーシはCNC加工されたワンピース構造で、3本のサスペンションコラムにモールデッド・ポリマーを充填した「trilateral」構造を採用。またモーターはカスタムメイドの24V ACシンクロナスモーターに変更されている。
トーンアームは「Special Version 309 Tonearm」を搭載。内部配線にはCyrstal Cable製のモノクリスタルシルバーケーブルが採用されている。
なお、SMEの製品はいずれもウエスト・エセックスにある自社工場で生産されており、最先端の設備を用いて、熟練したエンジニアたちによって徹底した管理のもと製造されているという。
現在の最高責任者であるスチュアート・マクネイリス氏は以下のように語っている。「MODEL 12Aをご覧いただくと非常に造りの良さ、洗練されたデザインに驚く事でしょう。それは多くの部品をSYNERGYといった上位モデルと共通化を図っているからであり、これはアナログメーカーとして最大規模を誇るSMEの強みです。価格レンジにおける生産クオリティの差別化はありません。自然でダイナミックなサウンドを提供し、オリジナル・パフォーマンスの感情を忠実に再現するのには、大切な要素なのです」