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公開日 2023/11/06 18:59
ピュアクラスA/バランス設計の旗艦モデル

CANOR AUDIO、フラグシップ真空管セパレートアンプ「HYPERION P1」「VIRTUS M1」

編集部:成藤 正宣
タクトシュトックは、同社取り扱いブランドCANOR AUDIO(カノア・オーディオ)から、フラグシップ真空管セパレートアンプ「HYPERION P1」「VIRTUS M1」を、2023年12月1日に発売する。

・プリアンプ「HYPERION P1」:2,750,000円(税込)
・モノラルパワーアンプ「VIRTUS M1」3,300,000円(1台/税込)

「HYPERION P1」

「VIRTUS M1」

「HYPERION P1」は、ゼロ・グローバル・フィードバックのピュアクラスA/バランス設計により、信号の高純度増幅に徹底的にこだわったとする真空管プリアンプ。先に発売した真空管プリメインアンプ「AI 1.10」と同様、音の厚み、空間表現、真空管らしいリニアリティと真空管らしかぬセパレーションを備える上、さらに音楽の陰影までも感じさせる深い表現力を実現したとする。

「HYPERION P1」正面

アッテネーターは右ch/左chの信号経路が完全に独立し、独自の設計により1dB単位でゲイン制御が可能。厚さ10mmの特殊なアルミボックスの中に配置することで、強固なシールドと制振を施し、オプティカルドライバーを介してコントロールすることで電気的にも分離している。

アッテネーターは物理的/電気的に分離

また、アッテネーターや電子部を防振パッド上に配置することで全体的な振動を抑制。シャーシは耐久性と制振性に優れたアルミを素材に採用。アナログ部とパワー部も厚さ10mmの強固なアルミ壁で隔て、相互干渉を防いでいる。

真空管は6922を4本、6H30PIを2本採用。いずれも200時間のバーンインを行った後、ブランド独自の測定機で選別/マッチングを行っている。

入力端子はXLRを4系統、RCAを5系統搭載(XLR/RCA各1系統ずつFIX OUTに切り替え可能)。出力端子はXLRを2系統、RCAを1系統搭載する。出力ゲインは11dB(XLR OUT)、出力インピーダンスは<150Ω、入力インピーダンスは30kΩ。再生周波数帯域は10Hz - 80kHz±0.1dB、THDは<0.005%(1kHz、2V RMS)/<0.3%(1kHz、49V RMS)、チャンネルセパレーションは110dB、SN比は115dB(20Hz - 80kHz)。

外形寸法は450W×190H×465Dmm、質量は29kg。リモコン、先端変更用スパイク4個、インシュレーター4個、電源連動用トリガーケーブル2本が付属する。

「HYPERION P1」背面

「VIRTUS M1」も、ピュアクラスA/ブリッジ接続によるバランス回路設計を採用した真空管モノラルパワーアンプ。プリメインアンプAI 1.10でも搭載したトライオードモード(55W)/ウルトラリニアモード(110W)切り替え機能に加え、新たにフィードバック/ゼロ・フィードバック切り替え機能も搭載。聴く音楽の種類や組み合わせるスピーカー、好みに応じて計4通りのサウンドを切り替えることができる。

「VIRTUS M1」正面

独自開発の電源トランスには真空含浸したコアを採用し、全体を特殊な防振コンパウンドでカプセル化。さらに堅牢な溶接カバーで覆うことでSN比を高めている。3,900μF/550Vのフィルターコンデンサーなども組み合わせ、1Wで0.0028%、5Wで0.011%、50Wで0.13%と高調波歪みを大きく抑制した。

正面/背面にそれぞれ配置されたスイッチを操作することで、音質の異なる計4種類のモードを切り替えられる

電源トランスは防振コンパウンドと溶接カバーに覆われる

信号経路では、高品質のポリプロピレン・コンデンサーや、純銀でコーティングした低速引き抜き無酸素銅導体を採用。本モデル専用に開発したという出力パーマロイ・トランスも搭載する。

周波数帯域は10Hz - 50kHz±0.5dB(5W)、出力レベルはトライオードモードで55W(8Ω)、ウルトラリニアモードで110W(8Ω)。SN比は103dB(20Hz - 80kHz)。入力端子はXLR 1基を搭載。ゲインは24dB/4Ω、入力インピーダンスは200kΩ。

外形寸法は450W×190H×465Dmm、質量は40kg。先端変更用スパイク4個、インシュレーター4個が付属する。

「VIRTUS M1」背面

ほか、搭載する全ての真空管は、ブランド独自に開発した測定器「BT-1」「TTM-1」「Aladdin(アラジン)」を通して最高品質を厳選。独自の基板製造技術「CMTテクノロジー」採用し、音像や空気感の劣化の原因となる誘電損失係数を大きく改善したとしている。

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