ニュース
HOME > ニュース > AV&ホームシアターニュース
公開日 2017/03/02 14:28
ジェームズCEOと開発部長、Jリーグ村井チェアマンが登壇
DAZN、Jリーグ中継不具合で緊急会見。補償として2週間の無料期間提供
編集部:小野佳希
「DAZN」(ダ・ゾーン)とJリーグは、先週末2月26日のJリーグ中継で発生した、試合中継映像が見られない不具合について緊急会見を開催。DAZNのジェームズ・ラシュトンCEOと開発部長のウォーレン・レー氏、Jリーグの村井満チェアマンが登壇し、視聴不具合の原因と対処状況に関する説明を行った。
2月26日に開催された「ガンバ大阪vsヴァンフォーレ甲府戦」の16時50分開始以降、および「愛媛FC vsツエーゲン金沢」の16時47分以降のライブ配信が視聴できない状態が発生。また、J2リーグ全試合の見逃し配信でも、同様に視聴できない不具合が発生していた。
今回、ファン・サポーターへの対応として、2週間の無料体験期間を提供すると新たに発表。無料体験期間中のユーザーには無料期間を2週間延長し、すでに料金支払い中のユーザーは次回の支払い期限が2週間後になる。また、DAZN for docomo契約者にはドコモよりdポイント500ポイントを提供する。
補償の対象となるのは、先週末2月25日・26日に、DAZNにログインとコンテンツの視聴操作をしたユーザーすべて。対象者にはメールで連絡するという。
原因について同社では、「配信映像へ方式変換するプラットフォームにあるスケジューリングシステムの構築誤差が起因したと予測される」と発表。「DAZNプラットフォームにて障害の対処を試みるも、非常に稀な事象であったため即時復旧に至らず時間を要してしまった。なお、中継制作による障害ではない」と発表していた(関連ニュース)。
本日の会見ではさらに詳細な原因などを説明。中継・制作された映像データを各デバイスやプラットフォーム用に変換するエンコーダー、エンコードされた素材を配信するために最終化するパッケージングツール、そして複数のデータベースによって構成されるエンコーディングプラットフォームの障害により、一部の試合を視聴できない状態が発生したという。
2月26日の午後4時半前後に終了した7つの試合に対して、ライブ配信終了後に「見逃し配信」を自動的に起動するコンテンツ制作ツールが、複数の試合を対象にして同時に処理を開始したが、システムの一部に不具合があったため、結果データベースの破損、さらにはエンコーディングプラットフォームに障害を引き起こした。2月25日・26日にログインしたユーザーのうち約17%がこの問題の影響を受けたという。
なおこの不具合は、複数試合の中継に起因するアクセス集中によるものではないことを確認しているという。また2月25日にも同様の事象が起きていたが、その後システム上で正常稼働に復旧していたとしている。
上記の『「見逃し配信」を自動的に起動するコンテンツ制作ツール』とは、試合の開始と終了を自動的に検知し、全映像データからトリミングするためのもの。生中継では試合開始の数十分前から配信を開始するが、ここから試合部分だけを自動抽出する。
今回のトラブルでは、7試合分のこの処理をひとつのパッケージ上で行ったことで、エラーが発生したと説明。今後は複数のパッケージでこの処理を行うようにする予定だが、まず今週末の試合では、この自動処理を取りやめて手動にすることで、同じエラーが起こらないようにするという。
こうした問題に対し、同社はエンコーディングプラットフォームの正常化とバックアッププラットフォームの構築を実施。すべてのデータベースを再構築し、以降は正常に稼働していることを確認したという。また、正常化されたエンコーディングプラットフォームでの稼働検証を継続的に実施しているとした。
ジェームズCEOは、「今回の我々の品質は決して許されるものではない。すべてのファン、パートナーの皆様にお詫びする」と謝罪。「非常に複雑な問題なので、正確な情報をお届けするまでに時間がかかってしまった」と、不具合発生から数日経過しての会見となったことについても謝罪した。
そして「トラブルの根本的な原因は完全に解明されており、完全に解決されている」と、対策が済んでいることをアピール。「再発防止のためにシステム強化を図っている」とした。
なお、「他国では試合終了から少し間をおいて処理を走らせるが、今回はなるべく早く皆さんに見逃し配信をお届けしたく、試合終了直後に処理を開始してしまった」と、エラー発生の背景を紹介。
Jリーグの村井チェアマンも、「スポーツはライブで見たいニーズが大きいが、その趣旨から照らしても残念なことになってしまい大変申しわけない」と謝罪。「DAZNに映像を渡すまでがJリーグの役割。それを変換して配信するのがDAZNの役割というチーム。今回、データをお渡しするまでは問題なくできたが、配信の部分で問題が生じた」と経緯を説明した。そして「今週末以降、万全を期して望む。万が一問題があったときも一致協力して対応していく」とコメントした。
前述の不具合詳細の説明を担当したDAZN コンテンツ制作本部長の水野重理氏は、「複数の試合を同時中継したことによってキャパシティがオーバーしたわけではない」と重ねて説明。オートスタート・ストップツールの処理でソフトウェアエラーが発生し、そのエラーが蓄積してパッケージツールが機能しなくなったと説明した。
またすべての映像の変換、配信までの処理の、すべての段階でバックアップを確保していることも紹介。今回のトラブルを受け、従来の本番系統のバックアップとも別の、独立したバックアップをさらに追加で用意するようにしたという。
そのほかDAZNの画質に関しては、日本ではローンチ以降の全コンテンツで平均5Mbpsでの配信で、約62%がフルHDでの視聴を行えたと説明。視聴中のリバッファリング(読み込み直し)発生率は0.9%だという。
そして、リバッファリングなどのエラーが発生した際のエラーメッセージも改善する予定と説明。今後数週間のうちに、DAZNのプラットフォーム側に問題があるのか、ユーザーの回線状況などに問題があるのか、原因が分かりやすいメッセージにするとした。
2月26日に開催された「ガンバ大阪vsヴァンフォーレ甲府戦」の16時50分開始以降、および「愛媛FC vsツエーゲン金沢」の16時47分以降のライブ配信が視聴できない状態が発生。また、J2リーグ全試合の見逃し配信でも、同様に視聴できない不具合が発生していた。
今回、ファン・サポーターへの対応として、2週間の無料体験期間を提供すると新たに発表。無料体験期間中のユーザーには無料期間を2週間延長し、すでに料金支払い中のユーザーは次回の支払い期限が2週間後になる。また、DAZN for docomo契約者にはドコモよりdポイント500ポイントを提供する。
補償の対象となるのは、先週末2月25日・26日に、DAZNにログインとコンテンツの視聴操作をしたユーザーすべて。対象者にはメールで連絡するという。
原因について同社では、「配信映像へ方式変換するプラットフォームにあるスケジューリングシステムの構築誤差が起因したと予測される」と発表。「DAZNプラットフォームにて障害の対処を試みるも、非常に稀な事象であったため即時復旧に至らず時間を要してしまった。なお、中継制作による障害ではない」と発表していた(関連ニュース)。
本日の会見ではさらに詳細な原因などを説明。中継・制作された映像データを各デバイスやプラットフォーム用に変換するエンコーダー、エンコードされた素材を配信するために最終化するパッケージングツール、そして複数のデータベースによって構成されるエンコーディングプラットフォームの障害により、一部の試合を視聴できない状態が発生したという。
2月26日の午後4時半前後に終了した7つの試合に対して、ライブ配信終了後に「見逃し配信」を自動的に起動するコンテンツ制作ツールが、複数の試合を対象にして同時に処理を開始したが、システムの一部に不具合があったため、結果データベースの破損、さらにはエンコーディングプラットフォームに障害を引き起こした。2月25日・26日にログインしたユーザーのうち約17%がこの問題の影響を受けたという。
なおこの不具合は、複数試合の中継に起因するアクセス集中によるものではないことを確認しているという。また2月25日にも同様の事象が起きていたが、その後システム上で正常稼働に復旧していたとしている。
上記の『「見逃し配信」を自動的に起動するコンテンツ制作ツール』とは、試合の開始と終了を自動的に検知し、全映像データからトリミングするためのもの。生中継では試合開始の数十分前から配信を開始するが、ここから試合部分だけを自動抽出する。
今回のトラブルでは、7試合分のこの処理をひとつのパッケージ上で行ったことで、エラーが発生したと説明。今後は複数のパッケージでこの処理を行うようにする予定だが、まず今週末の試合では、この自動処理を取りやめて手動にすることで、同じエラーが起こらないようにするという。
こうした問題に対し、同社はエンコーディングプラットフォームの正常化とバックアッププラットフォームの構築を実施。すべてのデータベースを再構築し、以降は正常に稼働していることを確認したという。また、正常化されたエンコーディングプラットフォームでの稼働検証を継続的に実施しているとした。
ジェームズCEOは、「今回の我々の品質は決して許されるものではない。すべてのファン、パートナーの皆様にお詫びする」と謝罪。「非常に複雑な問題なので、正確な情報をお届けするまでに時間がかかってしまった」と、不具合発生から数日経過しての会見となったことについても謝罪した。
そして「トラブルの根本的な原因は完全に解明されており、完全に解決されている」と、対策が済んでいることをアピール。「再発防止のためにシステム強化を図っている」とした。
なお、「他国では試合終了から少し間をおいて処理を走らせるが、今回はなるべく早く皆さんに見逃し配信をお届けしたく、試合終了直後に処理を開始してしまった」と、エラー発生の背景を紹介。
Jリーグの村井チェアマンも、「スポーツはライブで見たいニーズが大きいが、その趣旨から照らしても残念なことになってしまい大変申しわけない」と謝罪。「DAZNに映像を渡すまでがJリーグの役割。それを変換して配信するのがDAZNの役割というチーム。今回、データをお渡しするまでは問題なくできたが、配信の部分で問題が生じた」と経緯を説明した。そして「今週末以降、万全を期して望む。万が一問題があったときも一致協力して対応していく」とコメントした。
前述の不具合詳細の説明を担当したDAZN コンテンツ制作本部長の水野重理氏は、「複数の試合を同時中継したことによってキャパシティがオーバーしたわけではない」と重ねて説明。オートスタート・ストップツールの処理でソフトウェアエラーが発生し、そのエラーが蓄積してパッケージツールが機能しなくなったと説明した。
またすべての映像の変換、配信までの処理の、すべての段階でバックアップを確保していることも紹介。今回のトラブルを受け、従来の本番系統のバックアップとも別の、独立したバックアップをさらに追加で用意するようにしたという。
そのほかDAZNの画質に関しては、日本ではローンチ以降の全コンテンツで平均5Mbpsでの配信で、約62%がフルHDでの視聴を行えたと説明。視聴中のリバッファリング(読み込み直し)発生率は0.9%だという。
そして、リバッファリングなどのエラーが発生した際のエラーメッセージも改善する予定と説明。今後数週間のうちに、DAZNのプラットフォーム側に問題があるのか、ユーザーの回線状況などに問題があるのか、原因が分かりやすいメッセージにするとした。