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公開日 2019/06/04 13:15
ドルビーアトモス対応、イネーブルドスピーカー内蔵
パナソニック、最上位4K有機EL“VIERA”「GZ2000」。カスタムパネルで高画質化、DVやHDR10+フル対応
編集部:小澤貴信
パナソニックは、4K有機ELテレビの新フラグシップとして、ダブル4Kチューナーを内蔵したほか、自社組み上げによる有機ELディスプレイを採用した“4K 有機EL VIERA”「GZ2000シリーズ」を7月19日に発売する。サイズは65型と55型をラインナップする。価格は以下の通り。
・「TH-65GZ2000」¥OPEN(予想実売価格60万円前後)
・「TH-55GZ2000」¥OPEN(予想実売価格40万円前後)
同社が従来展開してきた4K有機ELテレビ「FZ1000シリーズ」の後継モデル。同社4K有機ELテレビとして初となる4Kチューナーを搭載し、新4K衛星放送の視聴に対応する。また、先行した4K液晶テレビ「GX850/GX750シリーズ」はシングル4Kチューナー内蔵だったが、GZ2000シリーズはダブル4Kチューナー内蔵を実現した。
チューナーはどちらのサイズも4K BS/110度CS×2、地上・BS・110度CS×3を搭載する。
外付けUSB-HDDを接続しての新4K衛星放送の録画にも対応。ただし新4K衛星放送の2番組同時裏録には非対応となる。
画質面では、従来モデルでは有機ELパネルを含むディスプレイ部をモジュール単位で調達して組み立てていたのに対して、GZ2000では有機ELディスプレイ部の組み立てを自社で行っていることが大きな特徴だ。パネルの発光性能を向上させるために同社が独自設計した構造や素材、パネル駆動の採用が可能となり、発光性能やコントラストを従来から大幅に向上させることを実現したという。
HDRは、新たにドルビービジョンとHDR10+にも対応。従来からのHDR10、HLGと合わせて、現行の民生向けHDR規格に “フル対応” する。
ドルビーアトモスにも対応。一体型テレビとして世界初という、イネーブルドスピーカー内蔵も実現。3ウェイの3.2chスピーカーと合わせて、非バーチャルの立体音響による音声再生を可能としている。出力は総合140W。スピーカーはTechnicsの技術陣がチューニング。Technicsによる音場補正機能も搭載する。サブウーファー接続にも対応する。
■自社設計・自社組み立てによる有機ELディスプレイで発光性能を大幅向上
GZ2000のために自社設計・組み立てを行った有機ELディスプレイ「Dynamicハイコントラスト有機ELディスプレイ」を採用。有機ELの発光性能を向上させる独自のパネル構造を採用したことで、コントラストの大幅な向上を実現。有機ELが苦手とするとされる明るいシーンにおいても、より高コントラストな映像を可能にするという。
この発光性能の向上については、同じ自発光型ディスプレイであるプラズマテレビで培った技術も応用されたとのこと。ディスプレイの組み立ては、自社工場で高精度に行われる。
なお、「発光性能の向上と、焼き付きのしやすさや耐久性はトレードオフにはならないのか」と質問したところ、「(トレードオフが起きないようにためにも)無理に発光性能を引き上げるのではなく、根本的な発光性能を高めるアプローチを取った。そのためにも、パネルの組み立てレベルから自社で行う必要があった。これらを実現する上で、プラズマテレビで培ってきたノウハウが活用された」と説明してくれた。
加えて、明部のコントラストや色表現を追求したパネル制御技術「Dot Contrast パネルコントローラー Pro」を採用。一般的なパネル制御では光と色の情報が混ざった状態で制御を行うため、階調表現が狭くなったり、色が抜けるという弊害があったという。新パネル制御技術では、光と色の情報を分離して制御を行うことで、より豊かな階調表現や色鮮やかさを実現した。
同社の有機ELテレビはパネル1枚1枚を製造ラインで測定して結果に応じたホワイトバランスおよび階調表現調整を行っている。GZ2000ではさらに、明部の色・階調表現も向上させるために、暗部の再現力にフォーカスしたパネルチューニングを実施。業務用モニターに並ぶ黒表現、暗部の階調表現を実現したとする。こうしたチューニングを行うために、GZ2000専用に開発した独自の調整工程を追加したとのこと。また明るい環境でも高いコントラストで映像を楽しめるように、周囲の光の反射の影響を抑え、黒の締まりを向上させるブラックフィルターも採用する。
従来から引き続き、色再現・階調表現にも力を入れており、独自の色再現技術「ヘキサクロマドライブ プラス」を採用。特に有機ELテレビでは、業務用マスターモニターでも採用されている3次元カラーマネージメント回路(3D-LUT)に、有機EL専用の補正アルゴリズムを用いて進化させた「ダイナミック3D-LUT」を搭載。画面の明るさに合わせて動的に色の補正量を変化させ、暗部だけでなく明部でも階調と色彩を忠実に再現する。
素材解像度を自動検出して適切な処理を行う「4Kリファインリマスターエンジン」も搭載した。この処理技術は、大きく分けて「部分解析処理」と「素材解像度検出」から構成。前者は、映像を部分ごとに解析して、物体ごとに最適な映像処理を行うというもの。例えば、家の壁や生け垣のような部分は質感とくっきり間を両立させ、空のような部分はノイズをクリアに処理するといった部分ごとに最適な処理を行い、高い質感とノイズレスな画質を実現するとする。
HDRに関する新たな高画質技術として「AI HDRリマスター」も採用。SDR/HDR両映像のデータベースからAIが機械学習を行って導き出した最適な変換アルゴリズムによって、SDRをHDR化する。この際にも、部分解析処理が用いられるという。
前述の通り、HDR規格へのフル対応も特徴。従来のFZ1000がHDR10/HLG/HDR10+に対応(HDR10+はアップデート対応)したのに対して、GZ2000はHDR10/HLG/HDR10+/ドルビービジョンと4つの規格に対応する。そのほか、UHD Premium認証、Netflix画質認証も受けている。
プロ向け機能として、ISF(Certified Calibration Configuration)およびCalMan(Pattern Generator)にも対応する。
HDMI入出力の映像対応も強化。従来モデルはHDMI 1/2のみが18Gbps(4K/60p/HDR)対応だったが、本機はHDMI全端子対応となった。同社では「複数のHDR機器を接続する際にも、お客様はどの端子に接続するなど意識せずに安心して使える」と説明する。
■イネーブルドスピーカーを内蔵。Technicsによる音質補正技術も
音質面のトピックとしては、世界初のイネーブルドスピーカー内蔵テレビとして、ドルビーアトモスに対応したことが挙げられる。CESで初披露された際にも話題になったのが、ディスプレイ部の背面上部に天井向きに配置されたイネーブルドスピーカー(出力20W+20W)。これにより、本機単体でバーチャルサラウンドに頼らない立体音響再生を可能にした。
フロント側には3ウェイ構成の3.2chスピーカーを搭載。Technics技術陣が音質を監修した「Tuned by Technics」をさらに進化させ、スピーカーを駆動するアンプ部にはTechnicsの上位製品にも採用されている独自のデジタルアンプ・デバイス「Jeno Engine」を搭載。オーディオ部も専用基板とした。また、オーディオグレードのパーツも多数採用したとのこと。出力は総合140Wとなる。
Technics製品にも採用されている独自の音響補正技術「Space Tune」を採用。質問形式の設定で各スピーカーの自動調整を実施し、環境や試聴位置に合わせて立体音響を最適化してくれる。
サブウーファーの接続にも対応。ヘッドホン端子を設定切り替えでサブウーファー出力端子へと変更することができる。
■スマートスピーカーを組み合わせての音声操作に対応
リモコンからの音声検索に対応するほか、GoogleアシスタントやAmazon Alexaに対応したデバイスと組合せることで、各機器からの音声操作にも対応する。
無線LANを内蔵。同社製サーバー機器の録画番組を本機から視聴したり、同社製クライアント機器へ録画番組を配信する「お部屋ジャンプLINK」に対応(新4K衛星放送には非対応)。本機で録画した番組をスマートフォンを通して外出先から視聴することもできる(新4K放送には非対応)。
録画・視聴関連の機能では、見たいコンテンツを探しやすくするという「アレコレチャンネル」や、同社製BDレコーダー“DIGA”との連携を強化する「過去未来番組表」などを搭載する。
ネット動画の視聴にも対応。YouTube、Netflix、Amazon Prime Video、AbemaTV、Hulu、U-NEXT、dTVなどの視聴に対応する。
HDMI入力端子は4系統(HDMI 1はARC対応)。USB端子は3系統を搭載(USB1端子のみUSB3.0対応)。その他、光デジタル音声出力端子、イヤホン出力端子、LAN端子などを搭載する。
TH-65GZ2000は定格消費電力が563W、外形寸法が1446W×885H×310Dmm、質量は約40.0kg。TH-55GZ2000は定格消費電力が424W、外形寸法が1225W×783H×310Dmm、質量は約33kg(いずれもスタンド含む)。
・「TH-65GZ2000」¥OPEN(予想実売価格60万円前後)
・「TH-55GZ2000」¥OPEN(予想実売価格40万円前後)
同社が従来展開してきた4K有機ELテレビ「FZ1000シリーズ」の後継モデル。同社4K有機ELテレビとして初となる4Kチューナーを搭載し、新4K衛星放送の視聴に対応する。また、先行した4K液晶テレビ「GX850/GX750シリーズ」はシングル4Kチューナー内蔵だったが、GZ2000シリーズはダブル4Kチューナー内蔵を実現した。
チューナーはどちらのサイズも4K BS/110度CS×2、地上・BS・110度CS×3を搭載する。
外付けUSB-HDDを接続しての新4K衛星放送の録画にも対応。ただし新4K衛星放送の2番組同時裏録には非対応となる。
画質面では、従来モデルでは有機ELパネルを含むディスプレイ部をモジュール単位で調達して組み立てていたのに対して、GZ2000では有機ELディスプレイ部の組み立てを自社で行っていることが大きな特徴だ。パネルの発光性能を向上させるために同社が独自設計した構造や素材、パネル駆動の採用が可能となり、発光性能やコントラストを従来から大幅に向上させることを実現したという。
HDRは、新たにドルビービジョンとHDR10+にも対応。従来からのHDR10、HLGと合わせて、現行の民生向けHDR規格に “フル対応” する。
ドルビーアトモスにも対応。一体型テレビとして世界初という、イネーブルドスピーカー内蔵も実現。3ウェイの3.2chスピーカーと合わせて、非バーチャルの立体音響による音声再生を可能としている。出力は総合140W。スピーカーはTechnicsの技術陣がチューニング。Technicsによる音場補正機能も搭載する。サブウーファー接続にも対応する。
■自社設計・自社組み立てによる有機ELディスプレイで発光性能を大幅向上
GZ2000のために自社設計・組み立てを行った有機ELディスプレイ「Dynamicハイコントラスト有機ELディスプレイ」を採用。有機ELの発光性能を向上させる独自のパネル構造を採用したことで、コントラストの大幅な向上を実現。有機ELが苦手とするとされる明るいシーンにおいても、より高コントラストな映像を可能にするという。
この発光性能の向上については、同じ自発光型ディスプレイであるプラズマテレビで培った技術も応用されたとのこと。ディスプレイの組み立ては、自社工場で高精度に行われる。
なお、「発光性能の向上と、焼き付きのしやすさや耐久性はトレードオフにはならないのか」と質問したところ、「(トレードオフが起きないようにためにも)無理に発光性能を引き上げるのではなく、根本的な発光性能を高めるアプローチを取った。そのためにも、パネルの組み立てレベルから自社で行う必要があった。これらを実現する上で、プラズマテレビで培ってきたノウハウが活用された」と説明してくれた。
加えて、明部のコントラストや色表現を追求したパネル制御技術「Dot Contrast パネルコントローラー Pro」を採用。一般的なパネル制御では光と色の情報が混ざった状態で制御を行うため、階調表現が狭くなったり、色が抜けるという弊害があったという。新パネル制御技術では、光と色の情報を分離して制御を行うことで、より豊かな階調表現や色鮮やかさを実現した。
同社の有機ELテレビはパネル1枚1枚を製造ラインで測定して結果に応じたホワイトバランスおよび階調表現調整を行っている。GZ2000ではさらに、明部の色・階調表現も向上させるために、暗部の再現力にフォーカスしたパネルチューニングを実施。業務用モニターに並ぶ黒表現、暗部の階調表現を実現したとする。こうしたチューニングを行うために、GZ2000専用に開発した独自の調整工程を追加したとのこと。また明るい環境でも高いコントラストで映像を楽しめるように、周囲の光の反射の影響を抑え、黒の締まりを向上させるブラックフィルターも採用する。
従来から引き続き、色再現・階調表現にも力を入れており、独自の色再現技術「ヘキサクロマドライブ プラス」を採用。特に有機ELテレビでは、業務用マスターモニターでも採用されている3次元カラーマネージメント回路(3D-LUT)に、有機EL専用の補正アルゴリズムを用いて進化させた「ダイナミック3D-LUT」を搭載。画面の明るさに合わせて動的に色の補正量を変化させ、暗部だけでなく明部でも階調と色彩を忠実に再現する。
素材解像度を自動検出して適切な処理を行う「4Kリファインリマスターエンジン」も搭載した。この処理技術は、大きく分けて「部分解析処理」と「素材解像度検出」から構成。前者は、映像を部分ごとに解析して、物体ごとに最適な映像処理を行うというもの。例えば、家の壁や生け垣のような部分は質感とくっきり間を両立させ、空のような部分はノイズをクリアに処理するといった部分ごとに最適な処理を行い、高い質感とノイズレスな画質を実現するとする。
HDRに関する新たな高画質技術として「AI HDRリマスター」も採用。SDR/HDR両映像のデータベースからAIが機械学習を行って導き出した最適な変換アルゴリズムによって、SDRをHDR化する。この際にも、部分解析処理が用いられるという。
前述の通り、HDR規格へのフル対応も特徴。従来のFZ1000がHDR10/HLG/HDR10+に対応(HDR10+はアップデート対応)したのに対して、GZ2000はHDR10/HLG/HDR10+/ドルビービジョンと4つの規格に対応する。そのほか、UHD Premium認証、Netflix画質認証も受けている。
プロ向け機能として、ISF(Certified Calibration Configuration)およびCalMan(Pattern Generator)にも対応する。
HDMI入出力の映像対応も強化。従来モデルはHDMI 1/2のみが18Gbps(4K/60p/HDR)対応だったが、本機はHDMI全端子対応となった。同社では「複数のHDR機器を接続する際にも、お客様はどの端子に接続するなど意識せずに安心して使える」と説明する。
■イネーブルドスピーカーを内蔵。Technicsによる音質補正技術も
音質面のトピックとしては、世界初のイネーブルドスピーカー内蔵テレビとして、ドルビーアトモスに対応したことが挙げられる。CESで初披露された際にも話題になったのが、ディスプレイ部の背面上部に天井向きに配置されたイネーブルドスピーカー(出力20W+20W)。これにより、本機単体でバーチャルサラウンドに頼らない立体音響再生を可能にした。
フロント側には3ウェイ構成の3.2chスピーカーを搭載。Technics技術陣が音質を監修した「Tuned by Technics」をさらに進化させ、スピーカーを駆動するアンプ部にはTechnicsの上位製品にも採用されている独自のデジタルアンプ・デバイス「Jeno Engine」を搭載。オーディオ部も専用基板とした。また、オーディオグレードのパーツも多数採用したとのこと。出力は総合140Wとなる。
Technics製品にも採用されている独自の音響補正技術「Space Tune」を採用。質問形式の設定で各スピーカーの自動調整を実施し、環境や試聴位置に合わせて立体音響を最適化してくれる。
サブウーファーの接続にも対応。ヘッドホン端子を設定切り替えでサブウーファー出力端子へと変更することができる。
■スマートスピーカーを組み合わせての音声操作に対応
リモコンからの音声検索に対応するほか、GoogleアシスタントやAmazon Alexaに対応したデバイスと組合せることで、各機器からの音声操作にも対応する。
無線LANを内蔵。同社製サーバー機器の録画番組を本機から視聴したり、同社製クライアント機器へ録画番組を配信する「お部屋ジャンプLINK」に対応(新4K衛星放送には非対応)。本機で録画した番組をスマートフォンを通して外出先から視聴することもできる(新4K放送には非対応)。
録画・視聴関連の機能では、見たいコンテンツを探しやすくするという「アレコレチャンネル」や、同社製BDレコーダー“DIGA”との連携を強化する「過去未来番組表」などを搭載する。
ネット動画の視聴にも対応。YouTube、Netflix、Amazon Prime Video、AbemaTV、Hulu、U-NEXT、dTVなどの視聴に対応する。
HDMI入力端子は4系統(HDMI 1はARC対応)。USB端子は3系統を搭載(USB1端子のみUSB3.0対応)。その他、光デジタル音声出力端子、イヤホン出力端子、LAN端子などを搭載する。
TH-65GZ2000は定格消費電力が563W、外形寸法が1446W×885H×310Dmm、質量は約40.0kg。TH-55GZ2000は定格消費電力が424W、外形寸法が1225W×783H×310Dmm、質量は約33kg(いずれもスタンド含む)。