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公開日 2022/05/24 22:36
オブジェクトベース音響による次世代放送システム研究も
<NHK技研公開>ラインアレイスピーカーで「テレビ画面から飛び出す音」実現
編集部:小野佳希
NHK放送技術研究所が研究・開発している最先端技術を一般公開するイベント「技研公開2022」が5月26日から5月29日まで開催される。これに先立ってプレス向け公開が行われ、テレビに関連する様々な最新技術が披露された。本稿では、テレビ放送の“音”を高度化する技術研究についてレポートする。
「テレビ画面から飛び出す音」を実現させるための研究が、ラインアレイスピーカーを使った音場合成技術。直線状に並べた多数のスピーカーから再生される音の強さやタイミングを個別に調整することで、音波の広がりをコントロール。この技術を応用して空間上に仮想音源をつくることで、その位置で音が鳴っているように感じられるようにする。
会場では、参加者の前後を挟むような形でラインアレイスピーカーを2台設置したブースを展開。“ピタゴラスイッチ”の音楽でのデモを披露している。
これとは別に、オブジェクトベース音響による次世代放送システムの研究も披露。MPEG-H 3D Audio音声符号化を利用するもので、音響メタデータに対応した音声卓やラウドネスメーター、差し替えダイアログレベル調整装置、音声符号化・復号装置を開発しており、これによってオブジェクトベース音響によるライブ制作が可能になったと紹介している。
この技術を利用することで、例えばナレーションの音量だけを増減したり言語を切り替えたりといった、視聴者の好みに合わせたテレビ視聴を可能にする音声サービスを提供できるとのこと。
音声符号化装置は512kbit/sで22.2ch音響を圧縮可能。最大で56chの音声信号入力に対応し、例えば22.2chの背景音と32種類のナレーションを入力するなどといったことができる。
技研公開の会期は前述のとおり5月29日まで。日時指定予約制として入場者数を制限して一般来場も受け付ける。公式サイトから申し込みを受け付けている。
「テレビ画面から飛び出す音」を実現させるための研究が、ラインアレイスピーカーを使った音場合成技術。直線状に並べた多数のスピーカーから再生される音の強さやタイミングを個別に調整することで、音波の広がりをコントロール。この技術を応用して空間上に仮想音源をつくることで、その位置で音が鳴っているように感じられるようにする。
会場では、参加者の前後を挟むような形でラインアレイスピーカーを2台設置したブースを展開。“ピタゴラスイッチ”の音楽でのデモを披露している。
これとは別に、オブジェクトベース音響による次世代放送システムの研究も披露。MPEG-H 3D Audio音声符号化を利用するもので、音響メタデータに対応した音声卓やラウドネスメーター、差し替えダイアログレベル調整装置、音声符号化・復号装置を開発しており、これによってオブジェクトベース音響によるライブ制作が可能になったと紹介している。
この技術を利用することで、例えばナレーションの音量だけを増減したり言語を切り替えたりといった、視聴者の好みに合わせたテレビ視聴を可能にする音声サービスを提供できるとのこと。
音声符号化装置は512kbit/sで22.2ch音響を圧縮可能。最大で56chの音声信号入力に対応し、例えば22.2chの背景音と32種類のナレーションを入力するなどといったことができる。
技研公開の会期は前述のとおり5月29日まで。日時指定予約制として入場者数を制限して一般来場も受け付ける。公式サイトから申し込みを受け付けている。