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公開日 2022/08/17 16:52
アップル版パワーグローブ?
触覚も再現? アップルがAR/VR用の「手袋風デバイス」特許取得【Gadget Gate】
多根清史
アップルのAR/VR(拡張現実/仮想現実)ヘッドセットは、早ければ2023年1月に発表される可能性が高まりつつある。あと数ヶ月後に迫っているはずだが、今なお謎に包まれている部分が多く、その1つが「ユーザーがどう操作するか」という点である。
そんななか、アップルがジェスチャー操作でき、触覚フィードバックさえ備えられる手袋風デバイスの特許を取得したことが明らかとなった。
キーボードとマウスはコンピュータの操作によく使われる周辺機器だが、ヘッドセットを装着した状態では手元を見ることができず、非常に使い勝手が悪い。そのため仮想空間でのインタラクション(コンピュータとの相互作用)は、以前から難問となっていた。
現在のVRシステムでは、ゲームコントローラーに近い “モーションコントローラー” が主流となっており、腕などの動きも捉えられる。しかし、ユーザーの手にはコントローラーが握られているため、やはり自由度は限られている。
さてアップルが新たに取得した特許は、インタラクションツールとして「センサーとハプティクス(仮想的な触覚を実現)を備えた指に装着するデバイス」というもの。ユーザーの手の甲と指の要所に複数のモーションセンサーを取り付け、触覚フィードバックを併用する仕組みだ。
添付されたイメージ図では、リングが指先それぞれの爪に固定されている。このリングにより1本の指か複数の指かを判定し、物体とのインタラクションやジェスチャーを実現したり、アイテムと接触した感覚を作り出すという。力覚センサーや加速度センサーを内蔵する場合もあり、仮想ボタンやキーボードの入力に触覚フィードバックにより実感を持たせる、という具合だ。
これらセンサーからのデータは手の甲にある制御ユニットに集められ、制御ユニットはコンピューター本体に接続されている。指ユニットがメイン制御ユニットと別個かどうかは定かではないが、それぞれ独立してワイヤレス通信でやり取りすることは十分にありえそうだ。
さらに興味深いのは、指の裏側を覆わない手袋を使うことで、ユーザーが現実世界のアイテムを感じながら、仮想アイテムとインタラクションできる可能性もあることだ。つまりバーチャルと現実の境目をなくし、どちらもリアルに感じられる可能性があるようだ。
また、映画『マイノリティ・リポート』や『アイアンマン』のように、バーチャルな装置を指で操作できるかもしれない。カメラは手袋デバイス上の可視マーカーまたはセンサーを検出することで、手の位置を追跡できる。さらに手袋側の内蔵センサーで指の位置データを検出し、空中に投影されたインターフェースと対話できるかもしれないわけだ。
アップルは毎週のように多くの特許を提出あるいは取得しており、そのうち製品化にこぎ着けるものはごく一部だ。この特許も、アップルが社内で研究を進めている以上の事実は示しておらず、噂のAR/VRヘッドセットに反映される保証もない。
とはいえ、『アイアンマン』のトニー・スタークが現実の装置を扱うように、手や指で自在にバーチャル空間を操作していた姿は、AR/VRデバイスがめざす目標の1つには違いないだろう。1989年に発売されたファミコン用のパワーグローブは「バーチャル空間を手袋で操作する」デバイスとして早すぎたが、アップル版のハイエンド・パワーグローブが登場する日が来ると期待したいところだ。
Source: USPTO
via: AppleInsider
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そんななか、アップルがジェスチャー操作でき、触覚フィードバックさえ備えられる手袋風デバイスの特許を取得したことが明らかとなった。
キーボードとマウスはコンピュータの操作によく使われる周辺機器だが、ヘッドセットを装着した状態では手元を見ることができず、非常に使い勝手が悪い。そのため仮想空間でのインタラクション(コンピュータとの相互作用)は、以前から難問となっていた。
現在のVRシステムでは、ゲームコントローラーに近い “モーションコントローラー” が主流となっており、腕などの動きも捉えられる。しかし、ユーザーの手にはコントローラーが握られているため、やはり自由度は限られている。
さてアップルが新たに取得した特許は、インタラクションツールとして「センサーとハプティクス(仮想的な触覚を実現)を備えた指に装着するデバイス」というもの。ユーザーの手の甲と指の要所に複数のモーションセンサーを取り付け、触覚フィードバックを併用する仕組みだ。
添付されたイメージ図では、リングが指先それぞれの爪に固定されている。このリングにより1本の指か複数の指かを判定し、物体とのインタラクションやジェスチャーを実現したり、アイテムと接触した感覚を作り出すという。力覚センサーや加速度センサーを内蔵する場合もあり、仮想ボタンやキーボードの入力に触覚フィードバックにより実感を持たせる、という具合だ。
これらセンサーからのデータは手の甲にある制御ユニットに集められ、制御ユニットはコンピューター本体に接続されている。指ユニットがメイン制御ユニットと別個かどうかは定かではないが、それぞれ独立してワイヤレス通信でやり取りすることは十分にありえそうだ。
さらに興味深いのは、指の裏側を覆わない手袋を使うことで、ユーザーが現実世界のアイテムを感じながら、仮想アイテムとインタラクションできる可能性もあることだ。つまりバーチャルと現実の境目をなくし、どちらもリアルに感じられる可能性があるようだ。
また、映画『マイノリティ・リポート』や『アイアンマン』のように、バーチャルな装置を指で操作できるかもしれない。カメラは手袋デバイス上の可視マーカーまたはセンサーを検出することで、手の位置を追跡できる。さらに手袋側の内蔵センサーで指の位置データを検出し、空中に投影されたインターフェースと対話できるかもしれないわけだ。
アップルは毎週のように多くの特許を提出あるいは取得しており、そのうち製品化にこぎ着けるものはごく一部だ。この特許も、アップルが社内で研究を進めている以上の事実は示しておらず、噂のAR/VRヘッドセットに反映される保証もない。
とはいえ、『アイアンマン』のトニー・スタークが現実の装置を扱うように、手や指で自在にバーチャル空間を操作していた姿は、AR/VRデバイスがめざす目標の1つには違いないだろう。1989年に発売されたファミコン用のパワーグローブは「バーチャル空間を手袋で操作する」デバイスとして早すぎたが、アップル版のハイエンド・パワーグローブが登場する日が来ると期待したいところだ。
Source: USPTO
via: AppleInsider
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