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公開日 2023/05/23 11:01
埼玉県秩父市の地域電器専門店・日勝電機(株)は、4月1日より組織ショップ「ドリームライフサポート(DLS)」に加盟し、店名を「ドリームライフサポート ニッショー」に改めて新たなスタートを切った。5月13日(土)・14日(日)にはDLS加盟記念オープンセールが催され、多くのお客様で賑わいを見せた。
創業は1960年(昭和35年)。高度経済成長の波に乗り、一時は熊谷にも出店するなど4店舗を構えたが、家電量販店の台頭などもあり支店は閉鎖。34年前に新しい店舗へリとニューアルし、店名も「ユアーズニッショー」に改めた。
地域に根差し、愛される“街のでんきやさん”の二代目として腕を振るう漆原良成社長は、オープニングセレモニーの挨拶で、「34年前のリニューアルでは2階があり、レンタルビデオ・CDショップを併設していました。その後も、携帯電話の販売や写真のDPEを手掛けたこともあり、いろいろチャレンジしてきました」と取り巻く環境が激しく移り変わるなか、ここまでの足跡を振り返った。
しかし、そのようななかでも「大元の幹の部分であるパナソニックの家電で頑張るというところは常に変わることはありません。そして、もうひとつ変わらないのは人への大切さ。社員の皆さんには心から感謝しています。ユアーズニッショーを第二の創業とするならば、今回のDLSへの加盟は第三の創業と言えます。さらに成長していくことを誓い、頑張っていく所存です」と決意を新たにした。
今回のセールでは招待状1,500通を配布。店内はお客様の姿で活気に満ちた光景が見られたが、人口減少やお客様の高齢化に直面するなか、将来を見据えた新規客の獲得は大きなテーマとなる。地域に密着した情報を発信する秩父市のコミュニティFM「ちちぶFM」を活用し、発行する無料マガジンに広告を出したり、毎月10〜15分のインタビューで最新の耳より情報をお届けしたりする積極的なピーアール活動もその取り組みのひとつ。
「『FMを聴きました』と足を運んでくださるお客様も徐々に増えています。ホームページも頻繁に更新していますし、ツイッターでのつぶやきにも力を入れています。しかし、若い層のお客様となるとやはりハードルは高く、値段では勝負することができませんし…」と若年層の獲得は一筋縄ではいかないようだ。
そのようななか、新規客の獲得ではうれしい話も。お客様である親御さんから独立された20代・30代のお子さんは、独立されてもほとんど付き合いはないそうだが、40代・50代と年齢を重ねると事情が違ってくるという。「お客様として戻って来てくださるんです。量販店より価格が高い地域電器店でなぜ親が購入するのか。当時はわからなかったが、アフターサービスが充実しているなど、この歳になりよくわかるようになったとおっしゃるんです。恐らく、故障してもすぐに来てもらえなかったなど、苦い経験をされたのではないでしょうか(笑)」。
商品販売においては「お客様が商品を購入されたときに、『この商品ではこんなことができますよ』『こんな使い方が便利ですよ』といった購入後の快適さを高める提案を必ず行うように徹底しています」と語る。「人口も減少していきますし、販売の数よりも質を上げていきたい。買った後の生活をどれだけ快適、便利にすることができるのか。商品の価値をきちんとお伝えすることがますます大切になります」。
現在、力を入れているのがエコキュート。長期に使用していると補修部品がなくなるケースもあり、また、世界的な半導体不足で品不足の状況が続いている。こうしたことをきちんと伝えて買い替えを促している。壊れたらお風呂にも入れなくなる一大事。現在、納品待ちのお客様が数件控えているという。
蓄電池も大きくクローズアップする商品のひとつ。住宅用創蓄連携システムの仕組みやメリットを店内でもスペースを割いてわかりやすく解説する。「売り方に右往左往しているところです(笑)。電気代もこれからまた上がりますので、もっと注目していただきたいですね」。
長年にわたり取り組む補聴器では、取得へのハードルが高いと言われる「認定補聴器技能者」を社長と女性社員の2名が持ち、月1回の補聴器相談会を精力的に開催する。秩父市内にある耳鼻科咽喉科とも連携し、5件のうち3件が同店へ患者を案内している。
「補聴器は家族が要望しても、本人が付けようと思わないことには始まりません。付けるとこれまで聞こえなかったモーター音が聞こえてわずらわしく感じるなど、少しずつ慣らしていくことが大事。まずはご相談だけでも」と呼び掛ける。
なお、秩父市および隣接する皆野町では、聴覚障がいによる身体障害者手帳の対象とならない65歳以上の高齢者を対象に、補聴器購入の助成金制度(1人1回限り・上限2万円)を設けている。日々の生活にかかわる問題だが、決して安い買い物ではないだけに、背中を押すひとつの材料として案内している。
「当店で購入していただくものとプライドを持って取り組んでいます」と力が入るのはテレビ、エアコン、冷蔵庫。洗濯機の4大家電。なかでも、大きなスペースを割き、照明を落として視聴環境に配慮するなど、店内での展示も目を引くテレビにはとりわけ強いこだわりを持つ。
かつては量販店をモデルにして、ブラウン管テレビをズラリと30台以上展示していたこともあったというから驚きだ。その後も、当時は他店ではまだ手を付けていなかった薄型テレビにいち早く着目し、テレビの展示をブラウン管テレビから薄型テレビへ一斉に切り換えるなど、斬新な仕掛けを先駆けて展開している。
「(DLSで代表取締役をつとめる)サンロード(埼玉県越谷市)さんとは、実はその当時からの長い付き合いなんです。先代の社長にも大変お世話になりました。大変気も合うし、お話しをしていても納得するところも多い。組織ショップに加盟するならDLSさんにと思っていました」。
今回の組織ショップの加盟には、「家電販売だけでなく、リフォームにもっと力を入れたいのですが、単店ではやはり限界があります。そのためには組織ショップに加盟して情報を得ながら取り組んだ方がいい」との強い思いがあった。現在の売上構成比は家電販売が約8割を占めるが、「少なくともリフォームを3割以上にしたい」と目標を見据える。
DSLに加盟して1ヶ月が経過した。「いろいろな会議もあり、加盟各店の取り組みを聞いていると、自分ももっと頑張らなければと自然と意識が変わってきますね。人材交流や研修を通じて、組織のメリットを活かしてもっと成長していきたい。DLSのなかでもしっかりと軸になれるような店でありたいです」と力を込めた。
ドリームライフサポート(DLS)加盟記念セールを開催
「街のでんきやさん」探訪:DLSニッショー(秩父市)、大きな節目となる組織ショップ加盟を弾みにさらなる飛躍を誓う
PHILE WEB ビジネス編集部・竹内純■組織ショップへの加盟は“第三の創業”
埼玉県秩父市の地域電器専門店・日勝電機(株)は、4月1日より組織ショップ「ドリームライフサポート(DLS)」に加盟し、店名を「ドリームライフサポート ニッショー」に改めて新たなスタートを切った。5月13日(土)・14日(日)にはDLS加盟記念オープンセールが催され、多くのお客様で賑わいを見せた。
創業は1960年(昭和35年)。高度経済成長の波に乗り、一時は熊谷にも出店するなど4店舗を構えたが、家電量販店の台頭などもあり支店は閉鎖。34年前に新しい店舗へリとニューアルし、店名も「ユアーズニッショー」に改めた。
地域に根差し、愛される“街のでんきやさん”の二代目として腕を振るう漆原良成社長は、オープニングセレモニーの挨拶で、「34年前のリニューアルでは2階があり、レンタルビデオ・CDショップを併設していました。その後も、携帯電話の販売や写真のDPEを手掛けたこともあり、いろいろチャレンジしてきました」と取り巻く環境が激しく移り変わるなか、ここまでの足跡を振り返った。
しかし、そのようななかでも「大元の幹の部分であるパナソニックの家電で頑張るというところは常に変わることはありません。そして、もうひとつ変わらないのは人への大切さ。社員の皆さんには心から感謝しています。ユアーズニッショーを第二の創業とするならば、今回のDLSへの加盟は第三の創業と言えます。さらに成長していくことを誓い、頑張っていく所存です」と決意を新たにした。
■進化する商品の価値をきちんと伝えることが大切
今回のセールでは招待状1,500通を配布。店内はお客様の姿で活気に満ちた光景が見られたが、人口減少やお客様の高齢化に直面するなか、将来を見据えた新規客の獲得は大きなテーマとなる。地域に密着した情報を発信する秩父市のコミュニティFM「ちちぶFM」を活用し、発行する無料マガジンに広告を出したり、毎月10〜15分のインタビューで最新の耳より情報をお届けしたりする積極的なピーアール活動もその取り組みのひとつ。
「『FMを聴きました』と足を運んでくださるお客様も徐々に増えています。ホームページも頻繁に更新していますし、ツイッターでのつぶやきにも力を入れています。しかし、若い層のお客様となるとやはりハードルは高く、値段では勝負することができませんし…」と若年層の獲得は一筋縄ではいかないようだ。
そのようななか、新規客の獲得ではうれしい話も。お客様である親御さんから独立された20代・30代のお子さんは、独立されてもほとんど付き合いはないそうだが、40代・50代と年齢を重ねると事情が違ってくるという。「お客様として戻って来てくださるんです。量販店より価格が高い地域電器店でなぜ親が購入するのか。当時はわからなかったが、アフターサービスが充実しているなど、この歳になりよくわかるようになったとおっしゃるんです。恐らく、故障してもすぐに来てもらえなかったなど、苦い経験をされたのではないでしょうか(笑)」。
商品販売においては「お客様が商品を購入されたときに、『この商品ではこんなことができますよ』『こんな使い方が便利ですよ』といった購入後の快適さを高める提案を必ず行うように徹底しています」と語る。「人口も減少していきますし、販売の数よりも質を上げていきたい。買った後の生活をどれだけ快適、便利にすることができるのか。商品の価値をきちんとお伝えすることがますます大切になります」。
■エコキュートへ注力。蓄電池もクローズアップ
現在、力を入れているのがエコキュート。長期に使用していると補修部品がなくなるケースもあり、また、世界的な半導体不足で品不足の状況が続いている。こうしたことをきちんと伝えて買い替えを促している。壊れたらお風呂にも入れなくなる一大事。現在、納品待ちのお客様が数件控えているという。
蓄電池も大きくクローズアップする商品のひとつ。住宅用創蓄連携システムの仕組みやメリットを店内でもスペースを割いてわかりやすく解説する。「売り方に右往左往しているところです(笑)。電気代もこれからまた上がりますので、もっと注目していただきたいですね」。
長年にわたり取り組む補聴器では、取得へのハードルが高いと言われる「認定補聴器技能者」を社長と女性社員の2名が持ち、月1回の補聴器相談会を精力的に開催する。秩父市内にある耳鼻科咽喉科とも連携し、5件のうち3件が同店へ患者を案内している。
「補聴器は家族が要望しても、本人が付けようと思わないことには始まりません。付けるとこれまで聞こえなかったモーター音が聞こえてわずらわしく感じるなど、少しずつ慣らしていくことが大事。まずはご相談だけでも」と呼び掛ける。
なお、秩父市および隣接する皆野町では、聴覚障がいによる身体障害者手帳の対象とならない65歳以上の高齢者を対象に、補聴器購入の助成金制度(1人1回限り・上限2万円)を設けている。日々の生活にかかわる問題だが、決して安い買い物ではないだけに、背中を押すひとつの材料として案内している。
■リフォーム事業拡大が喫緊の大きなテーマ
「当店で購入していただくものとプライドを持って取り組んでいます」と力が入るのはテレビ、エアコン、冷蔵庫。洗濯機の4大家電。なかでも、大きなスペースを割き、照明を落として視聴環境に配慮するなど、店内での展示も目を引くテレビにはとりわけ強いこだわりを持つ。
かつては量販店をモデルにして、ブラウン管テレビをズラリと30台以上展示していたこともあったというから驚きだ。その後も、当時は他店ではまだ手を付けていなかった薄型テレビにいち早く着目し、テレビの展示をブラウン管テレビから薄型テレビへ一斉に切り換えるなど、斬新な仕掛けを先駆けて展開している。
「(DLSで代表取締役をつとめる)サンロード(埼玉県越谷市)さんとは、実はその当時からの長い付き合いなんです。先代の社長にも大変お世話になりました。大変気も合うし、お話しをしていても納得するところも多い。組織ショップに加盟するならDLSさんにと思っていました」。
今回の組織ショップの加盟には、「家電販売だけでなく、リフォームにもっと力を入れたいのですが、単店ではやはり限界があります。そのためには組織ショップに加盟して情報を得ながら取り組んだ方がいい」との強い思いがあった。現在の売上構成比は家電販売が約8割を占めるが、「少なくともリフォームを3割以上にしたい」と目標を見据える。
DSLに加盟して1ヶ月が経過した。「いろいろな会議もあり、加盟各店の取り組みを聞いていると、自分ももっと頑張らなければと自然と意識が変わってきますね。人材交流や研修を通じて、組織のメリットを活かしてもっと成長していきたい。DLSのなかでもしっかりと軸になれるような店でありたいです」と力を込めた。
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