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公開日 2022/09/27 13:06
計画どおりのぶっつけ本番

NASA、世界初の惑星防衛実験。DART探査機を時速2万km超で小惑星にぶち込む

Munenori Taniguchi
NASAが、小惑星にインパクターを衝突させ、軌道を変更することが可能かどうかを確かめるDouble Asteroid Redirection Test(DART)計画のメインイベントとも言える衝突実験を、日本時間9月27日未明に実行した。

この実験では、1996年に発見され、潜在的に地球との衝突の危険性があるとされている小惑星ディディモスの衛星、ディモルフォスにNASAのDART探査機を衝突させた。DART探査機が搭載するカメラは、機体が小惑星に衝突するその瞬間まで、小惑星の画像を送って来ていた。

この探査機はゴルフカートほどの大きさで質量も600kgほどしかないが、ディモルフォスとの衝突時の速度は時速約1万4000マイル(時速約2万2500km)に達しており、その衝突は相当な衝撃だったと考えられる。ただし衝突の結果、このアメフトのフィールドほどの天体の軌道を少しでも変えられたかどうかは、まだわかっていない。

NASAのビル・ネルソン長官は、衝突の成功に際し「世界初の惑星防衛実験の最初の段階を成功裏に終えることができた」述べ、「この実験が、いつか自分たちの惑星に襲来する小惑星から守る方法を教えてくれると信じている」とコメントした。

DART計画は、いつか地球と衝突する軌道を持つ小惑星の接近が見つかったとき、それをどうやって回避するかを研究することを目的としている。そんなことが本当に起こるかどうかはわからないが、6600万年ほど前には地球に小惑星が衝突してユカタン半島にチクシュルーブ・クレーターを作り、恐竜をはじめとするさまざまな生物が絶滅させられる事態を引き起こしたと考えられている。

NASAは、この実験でディモルフォスがディディモスを周回する周期を10分ほど短くできれば上出来だと考えている模様。ディモルフォスがディディモスを周回するには12時間近くかかるため、チームは半日ほどディモルフォスの軌道を観測して、その成功を確認することになる。

ちなみに、ディディモスもディモルフォスも、6600万年前に地球に衝突したとされる小惑星ほど大きくはない。ただ、NASAはこれら以外にも、潜在的に地球の脅威となり得る大きさ140メートルを超える小惑星を、定期的な探索によって発見し、その動きを監視している。また危険な小惑星を探すことに特化したNear Earth Object Surveyor(NEO Surveyor)と呼ばれる新しい宇宙望遠鏡も開発中だ。

蛇足だが、9月27日正午現在、Googleは「DART計画」や「NASA DART」などDARTを含むワードで検索すると、探査機が検索結果に衝突してページが傾く。ただし「DARTコーヒー」などでは傾かない。

Source: NASA(YouTube), DART The Johns Hopkins University Applied Physics Laboratory

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