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公開日 2022/06/08 18:40
この宇宙船は3度目の打上げ
NASA、今週のSpaceXによるISS物資輸送ミッションを延期。宇宙船で推進剤漏れ検出【Gadget Gate】
Munenori Taniguchi
NASAおよびSpaceXは、6月10日に予定していたCargo DragonによるISSへの物資補給ミッション(CRS-25/SpX-25)を延期すると発表した。打上げは少なくとも6月28日までずれ込む見込みだという。
延期の理由は、宇宙船のスラスター噴射に用いるハイパーゴリック推進剤をタンクに充填している最中に、センサーが推進剤の成分であるモノメチルヒドラジンの気化物質測定値の上昇を検出したため。NASAによると、このセンサーはCargo Dragonが備えるDracoスラスター内の隔離された空間に取り付けられているとのこと。NASAはいったん推進剤と酸化剤を抜き取り、センサーが反応した原因を調査するとした。
今回の打上げに使用されるCargo Dragon「C208」は、2021年にCRS-21、CRS-23の2度の補給ミッションに用いられ、今回が3度目の打上げになる予定だ。SpaceXは、Cargo Dragonを最大5回までミッションに使用することを計画している。
Cargo Dragonは無人で打上げられるため、このトラブルのせいで宇宙飛行士の飛行日程が変更になることはない。とはいえ、この機体に搭載されるスラスター機構は、宇宙飛行士をISSへ輸送するCrew Dragonのそれと多くの共通点を持つ。そのためNASAとしては、今回のトラブルを無人ミッションだからと軽視せず、次の飛行士輸送ミッションCrew-5ミッションが予定される9月までの間に解決したいはずだ。そして、それまでにはまだ時間的な余裕がある。NASAはSpaceXと協力して原因を特定し、対策を施して、CRS-25ミッションの新たな打上げ日程を発表するとしている。
ちなみに、SpaceXのDragon宇宙船の事故としては、2019年4月にCrew Dragonが搭載するSuperDracoスラスターの酸化剤が漏れて爆発した事例がある。このときは幸いにも負傷者はいなかったが、宇宙船は破壊され失われた。
Source:NASA
via:Space.com, SpaceNews
※テック/ガジェット系メディア「Gadget Gate」を近日中にローンチ予定です。本稿は、そのプレバージョンの記事として掲載しています。
延期の理由は、宇宙船のスラスター噴射に用いるハイパーゴリック推進剤をタンクに充填している最中に、センサーが推進剤の成分であるモノメチルヒドラジンの気化物質測定値の上昇を検出したため。NASAによると、このセンサーはCargo Dragonが備えるDracoスラスター内の隔離された空間に取り付けられているとのこと。NASAはいったん推進剤と酸化剤を抜き取り、センサーが反応した原因を調査するとした。
今回の打上げに使用されるCargo Dragon「C208」は、2021年にCRS-21、CRS-23の2度の補給ミッションに用いられ、今回が3度目の打上げになる予定だ。SpaceXは、Cargo Dragonを最大5回までミッションに使用することを計画している。
Cargo Dragonは無人で打上げられるため、このトラブルのせいで宇宙飛行士の飛行日程が変更になることはない。とはいえ、この機体に搭載されるスラスター機構は、宇宙飛行士をISSへ輸送するCrew Dragonのそれと多くの共通点を持つ。そのためNASAとしては、今回のトラブルを無人ミッションだからと軽視せず、次の飛行士輸送ミッションCrew-5ミッションが予定される9月までの間に解決したいはずだ。そして、それまでにはまだ時間的な余裕がある。NASAはSpaceXと協力して原因を特定し、対策を施して、CRS-25ミッションの新たな打上げ日程を発表するとしている。
ちなみに、SpaceXのDragon宇宙船の事故としては、2019年4月にCrew Dragonが搭載するSuperDracoスラスターの酸化剤が漏れて爆発した事例がある。このときは幸いにも負傷者はいなかったが、宇宙船は破壊され失われた。
Source:NASA
via:Space.com, SpaceNews
※テック/ガジェット系メディア「Gadget Gate」を近日中にローンチ予定です。本稿は、そのプレバージョンの記事として掲載しています。
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