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公開日 2019/11/15 06:40
“シェアNo.1モデル”の後継機がプロを納得させた理由

オーディオ評論家はなぜ、マランツの薄型AVアンプ「NR1710」を購入したのか?

生形 三郎

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その道のプロが自腹で購入した製品を知りたい…という方は多いことだろう。プロとはこだわりと審美眼を持ち、良いものを見極めることに長けた存在だからだ。

オーディオ評論家の生形三郎氏は、先日マランツの薄型AVアンプ「NR1710」を自宅に導入したという。「NR1710」は、薄型ながら充実した機能と妥協しない音質を備え、AVアンプ全カテゴリー内で“市場シェアNo.1”を獲得し続けた「NR1609」の後継機。NR1710も、税抜9万円という価格ながら7.1ch再生やドルビーアトモスに対応、Bluetoothや音楽ストリーミングサービスも利用可能など機能面も抜かりない。

生形氏は「NR1710」のどんなところに魅力を感じ、なぜ自宅導入を決めたのか? その理由を語っていただいた。

生形氏の試聴室に導入されたマランツの薄型AVアンプ「NR1710」(写真中央)


「AVアンプ」はライフスタイルに寄り添ったオーディオ再生を実現してくれる存在

筆者は普段、ステレオ(2ch)オーディオを主としたオーディオ再生を楽しんだり、それら機器の評論の仕事をさせて頂いている。同時に、クラシック音楽を中心とした録音エンジニアとしての仕事もしている。それもあって、録音と再生を探求する目的から、オリジナルのリファレンススピーカー製作も実施しているのだが、ようやく納得できるクオリティのスピーカーが4チャンネル分完成したので、そろそろ腰を据えてマルチチャンネル再生に取り組むべく、AVアンプを導入することにした。加えて、これには別の目的もあった。それは、良質かつライフスタイルに親密に寄り添ったオーディオ再生の探求である。

オーディオは、ご存じのように、極めてストイックな世界でもある。数千円から時に数千万円という広範な価格帯の製品に日々接し試聴しているが、やはり、のめり込めばのめり込むほどに、高価であったり、希少であったり、大がかりであったり、というシステムになっていく傾向がある。実際に筆者もいつのまにか、自宅の決して広くはない部屋に大規模なシステムを展開するようになってしまっていた。

しかしながらその一方で、如何に手軽な規模で、フットワーク軽く、費用を抑えて良い音を楽しむか、ということの重要性や有り難みにも、日々気づかされる。オーディオの魅力を広く伝える意味でも、そのようなシステムは欠かせない存在であるからだ。

そもそもオーディオは、それ自体が趣味として存在するという以前に、本来は、生活の一部として多くの人々にもっと当たり前に活用されるべきものだと常々思っている。そして、それを実現することができるオーディオ機器のひとつが、テレビが中心となる一般的なライフスタイルとも極めて親和性が高い、「AVアンプ」であると思ったのだ。


「お買い得すぎる」。一聴して驚いた「NR1710」のクオリティの高さ

手始めに導入するAVアンプとして候補に挙がったのが、マランツの「NR1710」であった。そもそもの出会いは、マランツの試聴室でハイファイコンポの新製品を聴かせて頂いた時だ。ほかの新製品と同時期に完成して試聴室に置いてあったこのNR1710を、ついでに聴かせて頂いたことがきっかけであった。

マランツの薄型AVアンプ「NR1710」(税抜9万円)。高さ10.5cmのスリムボディにフルサイズ製品と同等の機能を納め、マランツならではの音質も妥協なく追求した製品だ。シルバーとブラックの2色をラインナップする

それまでAVアンプにはさほど興味を持っていなかったのだが、このサウンドを聴き、とても驚かされたことを今でも覚えている。そもそもマランツのコンポは、特にエントリーからミドルクラスまでの製品で、圧倒的なコストパフォーマンスの高さを備えていることは熟知していたが、それがAVアンプという枠組みでも同様に実現されていたことに衝撃を受けたのだった。音を聴いた瞬間に、これはAVアンプの方がさらにコストパフォーマンスが高いのでは? とさえ思った次第であった。

実際、NR1710は4K Ultra HD 60pビデオパススルーやeARCへの対応は勿論、HEOSを搭載しておりストリーミングサービス(Amazon Music HDへも対応済み)やネットワーク再生系の機能は非常に充実しているし、そこにバイアンプという必殺技も使える7.1chアンプが入っていて、さらに音場補正も可能だ。これは、お買い得すぎると思った。実際、市場でも非常に高い人気を誇っているという。そしてリビングでオーディオ再生を楽しむ方もAVアンプを活用しているというデータがあることを知り、大いに納得し、自分のいま求めているものはこれだと思った。なお、テレビとの連携はそのままに、さらに良質なステレオオーディオ再生のニーズへと応えた「NR1200」という製品もラインナップされている。

薄型筐体ながら充実した接続端子を用意。テレビとの連携はもちろん、ネットワーク再生やSpotify等ストリーミングサービスへの対応、BluetoothやAirPlayへの対応、Alexaによる音声操作など、10万円を切る価格帯の製品ながらトレンド機能も抜かりなくカバー。単なる「映画を観るため」の製品ではなく、音楽も含めた多彩なソースを統合利用するための「コントロールセンター」として活躍してくれる

生形氏が「NR1710」を選んだ決め手は?

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