公開日 2022/11/21 06:30
音ズレを抑える「エンターテイメントモード」もチェック!
SOULならではの“ズンズン重低音”!エンタメ向け完全ワイヤレス「S-PLAY」の魅力に迫る
野村ケンジ
迫力のある重低音サウンドと、スタイリッシュなデザインを特徴とする米国SOULブランドから、エンターテイメント向け完全ワイヤレスイヤホン「S-PLAY」が登場。近未来的な外観デザインやSOULならではの重低音、音声信号の遅延を抑える「エンターテイメントモード」など、最先端のスペックを詰め込んだ本機の特徴に迫る。
SOULの製品を聴くと、いつも感心させられる。というのも、ターゲットとしているユーザーがとても明確で、楽曲の聴かせ方にもブレがないからだ。
いわゆる、EDMやクラブミュージックなど、海外の音楽をメインに据えた若者向けの重低音サウンドが、SOULブランドならではのキャラクターとなっている。独自のコンセプトで纏めた「音」そのものが、ひとつの個性となっているのだ。
これには、ブランドの生い立ちが大いに関係している。というのも、SOULはラッパーであり俳優でもあるリュダクリスのプロデュースを源流としているからだ。当時、ヒップホップにマッチする重低音とデザインによって大ヒット。シンプルに“SOUL”ブランドとなった現在も、そのDNAは息づいており、海外のポップミュージックと相性のよいオーディオを取り揃えている。
完全ワイヤレスイヤホン「S-PLAY」は、そんなSOULらしさを保ちつつ、さらなるエンターテインメントを追求した製品といえる。小さなボディに惜しみなく、最先端のスペックを詰め込みながらお求めやすい価格を実現。そして何より、ほかのイヤホンにはない、ズンズン響くヘビー級の重低音を備えたサウンドとスタイルで個性を主張する、完全ワイヤレスイヤホン入門機だ。
たとえば外観を見ると、イヤホン本体は一般的なスティック型ではあるものの、バーの部分の直線的なプレートデザインは、まさにSOULテイスト。日本からのリクエストにも応え、近未来SFのような個性的なデザインを採用する専用ケース、カラビナが付属するなど、様々なアップデートが盛り込まれている。
そして、S-PLAY最大の特長といえるのが、音声信号の遅延を40msまで抑える「エンターテイメントモード」の搭載だ。これによって、S-PLAYは完全ワイヤレスイヤホンとして望外の低遅延を実現。映像と音のズレを小さくすることが可能で、スマホとのワイヤレス接続でもゲームや動画再生を存分に楽しめる。
また、外音取り込みモードも搭載しており、装着したまま外部の音を聞き取ることもできるほか、周囲の騒音をキャンセルして、自分の声をクリアに届ける機能も搭載されている。
Bluetoothバージョンは5.2、コーデックはAAC/SBCをサポート。IPX4の防滴性能も持ち合わせている。連続再生時間はイヤホン本体で最大7時間、専用ケースからの充電を含めると最長28時間となる。充電ケースはワイヤレスチャージにも対応する。
さて、肝心のサウンドはというと、SOULらしさ満点のキャラクター。6mm口径のダイナミック型ドライバーとは思えない、とても量感のある低音によって迫力満点。同時に、中域もしっかりとした量感が保たれており、落ち着きのある音色にも感じられる。
また、高域は伸びやかさはあるもののそれほど鋭くないため、迫力はあるのに聴き心地がよいという、絶妙なサウンドに纏めあげられている。当然のごとく、EDMやヒップホップなどは抜群の相性をもち、メリハリのよい、パワフルなサウンドが楽しめる。一方で、J-POPもYOASOBIや米津玄師などは普段とは聴こえ方が異なるものの、ボーカルの聴きやすい、纏まりのよいサウンドを楽しませてくれた。
さらに、低遅延の「エンターテイメントモード」も体験してみた。YouTubeのライブ映像では、リップシンクのズレがほとんど気にならなくなっている。ゲームも、FPSや音ゲーなどを真剣にやらないかぎりは充分満足できるだろう。音楽用としてはもちろん、エンターテインメント用のイヤホンとしても魅力的に仕上がっていると思う。
最後に、先月発売されたエントリークラス「S-MICRO10」「S-LIVE30」の2モデルも、短時間ながら試聴させてもらった。
カナル型の「S-MICRO10」は、3,000円弱という価格から想像できない丁寧なボーカル表現が特長。低域がとてもパワフルなのに、普段よりも近づいたボーカルポジションで、歌声に込められた表現がしっかりと伝わる。
逆に「S-LIVE30」はボーカルがやや離れた、客観的な表現。その分、音場的な広がりを感じる。低域の量感に関してはどちらもボリューミーさは同じなので、音色傾向の違いはとても興味深い。
音質やデザインを踏まえた価格設定を考えると、どちらもよくできた製品と大いにいえるだろう。
【SPEC】
・「S-PLAY」
●通信方式:Bluetooth 5.2 ●対応コーデック:SBC、AAC ●連続再生時間:最大7時間(ケース込み28時間)
●質量:4.5g ●付属品:イヤーチップ(S/M/L)、カラビナ、充電ケーブル
・「S-MICRO10」
●通信方式:Bluetooth 5.3 ●連続再生時間:最大7時間(ケース込み30時間)
・「S-LIVE30」
●通信方式:Bluetooth 5.3 ●連続再生時間:最大7時間(ケース込み28時間)
(協力:SOULNATION)
※本記事は「プレミアムヘッドホンガイド最新号VOL.28」所収記事を転載したものです
SOULらしさ満点の“ズンズン重低音”、充実のスペックも備える
SOULの製品を聴くと、いつも感心させられる。というのも、ターゲットとしているユーザーがとても明確で、楽曲の聴かせ方にもブレがないからだ。
いわゆる、EDMやクラブミュージックなど、海外の音楽をメインに据えた若者向けの重低音サウンドが、SOULブランドならではのキャラクターとなっている。独自のコンセプトで纏めた「音」そのものが、ひとつの個性となっているのだ。
これには、ブランドの生い立ちが大いに関係している。というのも、SOULはラッパーであり俳優でもあるリュダクリスのプロデュースを源流としているからだ。当時、ヒップホップにマッチする重低音とデザインによって大ヒット。シンプルに“SOUL”ブランドとなった現在も、そのDNAは息づいており、海外のポップミュージックと相性のよいオーディオを取り揃えている。
完全ワイヤレスイヤホン「S-PLAY」は、そんなSOULらしさを保ちつつ、さらなるエンターテインメントを追求した製品といえる。小さなボディに惜しみなく、最先端のスペックを詰め込みながらお求めやすい価格を実現。そして何より、ほかのイヤホンにはない、ズンズン響くヘビー級の重低音を備えたサウンドとスタイルで個性を主張する、完全ワイヤレスイヤホン入門機だ。
たとえば外観を見ると、イヤホン本体は一般的なスティック型ではあるものの、バーの部分の直線的なプレートデザインは、まさにSOULテイスト。日本からのリクエストにも応え、近未来SFのような個性的なデザインを採用する専用ケース、カラビナが付属するなど、様々なアップデートが盛り込まれている。
そして、S-PLAY最大の特長といえるのが、音声信号の遅延を40msまで抑える「エンターテイメントモード」の搭載だ。これによって、S-PLAYは完全ワイヤレスイヤホンとして望外の低遅延を実現。映像と音のズレを小さくすることが可能で、スマホとのワイヤレス接続でもゲームや動画再生を存分に楽しめる。
また、外音取り込みモードも搭載しており、装着したまま外部の音を聞き取ることもできるほか、周囲の騒音をキャンセルして、自分の声をクリアに届ける機能も搭載されている。
Bluetoothバージョンは5.2、コーデックはAAC/SBCをサポート。IPX4の防滴性能も持ち合わせている。連続再生時間はイヤホン本体で最大7時間、専用ケースからの充電を含めると最長28時間となる。充電ケースはワイヤレスチャージにも対応する。
さて、肝心のサウンドはというと、SOULらしさ満点のキャラクター。6mm口径のダイナミック型ドライバーとは思えない、とても量感のある低音によって迫力満点。同時に、中域もしっかりとした量感が保たれており、落ち着きのある音色にも感じられる。
また、高域は伸びやかさはあるもののそれほど鋭くないため、迫力はあるのに聴き心地がよいという、絶妙なサウンドに纏めあげられている。当然のごとく、EDMやヒップホップなどは抜群の相性をもち、メリハリのよい、パワフルなサウンドが楽しめる。一方で、J-POPもYOASOBIや米津玄師などは普段とは聴こえ方が異なるものの、ボーカルの聴きやすい、纏まりのよいサウンドを楽しませてくれた。
さらに、低遅延の「エンターテイメントモード」も体験してみた。YouTubeのライブ映像では、リップシンクのズレがほとんど気にならなくなっている。ゲームも、FPSや音ゲーなどを真剣にやらないかぎりは充分満足できるだろう。音楽用としてはもちろん、エンターテインメント用のイヤホンとしても魅力的に仕上がっていると思う。
“3,000円台以下”の新エントリーモデルも簡易レビュー
最後に、先月発売されたエントリークラス「S-MICRO10」「S-LIVE30」の2モデルも、短時間ながら試聴させてもらった。
カナル型の「S-MICRO10」は、3,000円弱という価格から想像できない丁寧なボーカル表現が特長。低域がとてもパワフルなのに、普段よりも近づいたボーカルポジションで、歌声に込められた表現がしっかりと伝わる。
逆に「S-LIVE30」はボーカルがやや離れた、客観的な表現。その分、音場的な広がりを感じる。低域の量感に関してはどちらもボリューミーさは同じなので、音色傾向の違いはとても興味深い。
音質やデザインを踏まえた価格設定を考えると、どちらもよくできた製品と大いにいえるだろう。
【SPEC】
・「S-PLAY」
●通信方式:Bluetooth 5.2 ●対応コーデック:SBC、AAC ●連続再生時間:最大7時間(ケース込み28時間)
●質量:4.5g ●付属品:イヤーチップ(S/M/L)、カラビナ、充電ケーブル
・「S-MICRO10」
●通信方式:Bluetooth 5.3 ●連続再生時間:最大7時間(ケース込み30時間)
・「S-LIVE30」
●通信方式:Bluetooth 5.3 ●連続再生時間:最大7時間(ケース込み28時間)
(協力:SOULNATION)
※本記事は「プレミアムヘッドホンガイド最新号VOL.28」所収記事を転載したものです
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