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DTCP-IPネイティブ対応も視野に

DLNA「3スクリーン」でさらに進化するWindows − マイクロソフト森氏に聞く今後の展開

公開日 2009/12/25 11:53 一条真人
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■AV機能で最大の進化点は?

−−では、早速ですがWindows 7のAV機能に関してうかがいます。今回、特に進化したとお考えのポイントを教えて下さい。

森:一般的な話でいくと、コーデックの対応が増えていること、またトランスコードに対応していること。たぶん、この2点が一番大きいと思います。一般のお客様にとっては、AACやDivX、H.264などといった様々なコーデックのファイルを再生するのに、それに対応したプレーヤーを起動しなければならないというのは、結構面倒です。それがWindows 7だとほぼすべてに対応しているので、ダブルクリックするだけでプレーヤーで再生することができます。

デバイスに転送したり同期したりといった操作についても、転送先のデバイスで再生できるコーデックに自動的にトランスコードして送信してくれるので、フォーマットを意識する必要が少なくなりました。

−−対応コーデックは今後も柔軟に増やしていくのでしょうか?

森:お話できる情報は今のところありませんが、予定がないわけではありません。増えるのかも知れないし、増えないかも知れない。というのも、今現在、対応していないコーデックが少ないからです。

−−音声面ではブルーレイのHDオーディオに関しては、ドルビーデジタルプラスは対応していますが、ドルビーTrueHDとかDTS-HD MAなどのロスレス系にはまだ対応されていませんね。

森:考えていないことはないでしょうが、状況に応じてということになると思います。

■マイクロソフトのDLNA戦略

−−次にDLNAについて伺います。AV機器等でDLNAに対応するものが増え、盛り上がりを見せている中で、そこにDLNAに準拠したWindows 7が登場し、追い風が吹いている状況ではないかと思います。今後のマイクロソフトのDLNA戦略、あるいは「こういう風に広めていきたい」という計画などがあれば教えて下さい。

森:マイクロソフトとしてもDLNAの推進はしていきますが、DLNAはDLNAで機関があります。いずれにせよ、コーデックの話もそうですが、PCやデバイス、サービスがそれぞれ独自の規格を採用していたりする壁を1つ1つ取り払って、何も気にしなくてもつながったり、見られたりする、そういう世界を作りたいというのが、昔から変わらないWindowsが目指す方向性です。今後もそうだと思います。

ですから、DLNAに特化して何かプロモーションするということもないというわけではないですが、それは全体の方向性、戦略の一部分ということです。DLNAが一般的になってきているのはわかっているし、Vistaのときには残念ながら対応できなかったということもあり、今回、搭載したわけです。

−−PCはますますAV機能が充実してきています。一方、DLNAでつながるようになると、ほかのAV機器に活躍の場を与えてしまう場面が増えることになりますが、それについてはどうお考えですか?

森:それはそれでいいと思います。機器同士がつながって、見たいものがいつでもどこでも見られる状態にしたいというのがマイクロソフトの考えです。もちろん、それをWindowsテクノロジーで、Windowsプラットフォームで実現したいと思って、様々な開発を行っているわけですが。今後、しばらくはいろいろなフォーマットやプラットフォームが出てくると思いますが、最終的に選択するのはお客様です。そこでWindowsテクノロジーが選ばれないなどということがあれば、ちょっと寂しいですけど。

「見たいものがいつでもどこでも見られる状態にしたいというのがマイクロソフトの考え」と森氏

Windows側というかPC側で、すべてがつながる世界というのを目指してきましたが、それが形になったマイルストーンといえるOSが、今回のWindows 7です。構想はずっと変わらず、だんだんそれが形になってきているという状況です。もちろん、PCとテレビと、弊社で言うとWindows Phoneなどの携帯電話がつながる世界というのはまだこれからという段階ですが。

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