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フラグシップモデル「HD90」日本展開が明らかに

<特別インタビュー>“DLPプロジェクターの雄”オプトマに迫る − 強力新製品を日本に続々投入

公開日 2014/11/07 09:30 インタビュー/記事構成:ファイル・ウェブ編集部
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■2020年までは「フルHDでどれだけ4Kレベルに上質なモデルを提供できるか」が課題

−− 現在の映像業界全体のトレンドの1つに“4K”があると思いますが、御社として4Kへの取り組みについてはどうでしょうか。


林氏: もちろん4Kのトレンドはしっかりチェックしていますし、技術開発も行っていますが、問題はいつ製品化するかです。私たちとしては、放送コンテンツなども含めて、4Kが一般的になってくるのは2020年頃であると考えています。ですのでオプトマ全体では、今はまだ4K対応モデルを出すタイミングではないと考えています。

また、先ほども申し上げましたが、コストパフォーマンスの高い製品を実現することも私たちの開発理念のうちの1つです。これは4K対応モデルでも同じで、オプトマが4Kプロジェクターを開発するときは、できる限りコストパフォーマンスを良くして多くのユーザー様に届けたいと思いますので、やはり4Kが一般的になるであろう2020年頃が現実的かと思います。

−− なるほど。ではその2020年までは、どのような部分に注力して製品開発をされますか?

林氏: 2020年までの間は「2Kでどれだけ4Kレベルの上質なプロジェクターをユーザー様に提供できるか」…これがテーマです。オプトマの技術であれば、フルHDで4Kライクな映像も可能です。実は、まさにこれを実現する「HD90」という製品を、これから日本に投入予定です。

■年末に向けてフラグシップモデル「HD90」を日本投入

−− それは期待できますね。フルHDで4Kライクな映像を実現するHD90とはどんな製品か、現時点でお話頂けるところまでお教え頂けませんか。

オプトマのハイクオリティモデルHD90

林氏: まずHD90の大きな特徴は、光源にLEDを使用することで、カラーホイールをなくしていることです。これにより、レインボーノイズを極限まで低減しています。加えて、50万対1の高コントラスト比を実現しました。さらにLED光源は2万時間の高寿命を確保しています。

RGBそれぞれの光源をLEDとするカラーホイールレス構造を実現

レンズの構成

そして、“Pure Detail”を進化させた新技術「Ultra Detail Display Technology」を搭載しました。これは2Kの画素数を2.5倍に画像処理できる技術で、これによって4Kに近いレベルの映像を作り上げることができます。先ほどお話したような思想により、現状でオプトマなりに“4K”というキーワードに取り組んだモデルといえます。

HD90

斜めうしろから見たところ

HD90は、オプトマ製品の中でフラグシップモデルに位置づけられるハイクオリティプロジェクターです。搭載するレンズは5群11枚の1.25倍ズームレンズで、2基のEDレンズを分散させて配置することにより、高精細で正確なカラーレンダリングを可能としています。日本での販売価格は、恐らく40〜50万円あたりになるかと思われます。

−− それは楽しみですね。心より期待しています。ちなみに、林さん自身は日本のホームシアター市場をどのようにみていますか?

林氏: 非常にユニークですね。ディーラーやユーザー様の話をきくと、米国や欧州で受ける印象と違います。住環境の違いが大きいのだと思いますが、日本市場はホームシアターに独自の需要や要求があるのだと認識しています。また、日本はユーザー様の質が高いことも印象的で、特に注力していきたい市場です。オプトマとしては、住環境も含めてユーザー様がどんな生活スタイルを送っているかをしっかりと見て、どういう製品を投入していくか、今後の製品開発に活かしていきたいですね。

■オーディオも含めたトータルのホームシアターソリューション展開へ

−− では最後に、オプトマブランド全体としての今後の展望をお聞かせ下さい。

林氏: 基本的なことですが、今後ともユーザー様に信頼して頂けるブランドでありたいです。イノベーションのリーディングテクノロジーであることを誇っていきたいですし、かつ、多くの方に喜んで頂けるよう今後も技術力とコストパフォーマンスの高さを両立させた製品を開発していきます。ホームシアター用モデルとプロ向けの大型モデルがオプトマの二本柱ですので、どちらにも引き続き注力し、DLPを採用した大画面で高輝度の製品群を強化していきたいです。

オーディオも含めたトータルのソリューション構想を語る林氏

また今後は、第三の柱としてオーディオ分野にも進出していきたいと思っています。オーディオも含めたトータルのホームシアターソリューションを提案し、アジアをメインとした市場を拡大していく狙いです。

−− 御社でオーディオも含めたトータルソリューション提案を目指すというのは驚きです。具体的にどういった展開になるのでしょうか?

林氏: それは…残念ながらまだ言えません(笑)。でも早く皆さまに発表できるように尽力します。ぜひ今後のオプトマにご期待下さい。

−− わかりました(笑)。2020年までにどんな“革新的”な製品が出てくるのか、今回のお話を伺って今後の展開がますます楽しみになりました。本日は誠にありがとうございました。

(写真/君嶋寛慶)

(インタビュー/記事構成:ファイル・ウェブ編集部)

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