これまでのデジタルアンプと何が違うのか?
【インタビュー】CSR本国技術者に聞くデジタルアンプ「DDFA」の革新性
−− アンプとしての特性についてはいかがでしょうか。
Brotton氏 静特性についても、全高調波歪率が<0.004%、S/Nが>117dB、残留ノイズが<60uV、ダンピングファクターが>2,000、効率が90%と非常に優れた値を示しています。ただ、こうした測定可能な値が優れているのは良いことですが、音質を決めるのは当然それだけではありません。ですから最終的には聴感でのテストを尊重しているのです。
とは言いつつ、全高調波歪率も、S/Nも、デジタルアンプの世界では非常に高い値になっています。またDDFAはフィードバック技術を使っているため、ダンピングファクターが非常に高いです。このダンピングファクターの高さが、低音の締まり、低域の迫力に繋がります。
DDFAがハイレゾ再生にも最適な理由
−− DDFAの構想・開発にはどれくらいの期間を要したのでしょうか。また、ハイレゾ信号が直接デジタル入力できるという仕様はDDFAを構想した時点からあったのでしょうか。
Brotton氏 元々、私ども2人はDDFAの開発から関わってきたメンバーで、DDFAを完成させるまでに何世代ものデジタルアンプ・デバイスを作ってきました。現行ではデジタル入力ですが、元々アナログ入力でした。今ではフィードバック技術をメインにおいていますが、第一世代、第二世代に関してはフィードバック技術を一切使っていない、ある意味シンプルなデジタルアンプから始めたのです。そういったような世代を歩んできて、特性を出そうと様々な試みを繰り返してきたわけですが、その中で最終的に行き着いた方法が、デジタル入力であり、フィードバック技術でした。
ここに行き着くまでに色んな苦しい思いをしました。特性を出すためには、フィードバックとデジタル入力が必須事項であることが実験を通じてわかったのです。
−− CDクオリティーを超えるスペックに対応するにあたっては、きっかけのようなものがあったのでしょうか。
Jones氏 かつてSACDが登場する前から我々はオーディオに関わってきました。そしてSACDやDVDオーディオのようなCDより高音質な音源が現れることで、我々もそこに向けたアプローチを行ってきたのですが、現在のハイレゾブームにより、当時から培われてきた技術が改めて目にとまるようになったのだと感じます。そして現在では、あらゆるダウンロードミュージックの再生からワイヤレス再生に至るまで、全てはデジタルデバイスが中心に行われています。こうした状況において、オーディオデータを直接デジタルで入力できるDDFAの優位性に注目が集まっているのだと理解しています。
DDFAは一般的なデジタルアンプとどの点で異なるのか
−− それでは、一般的なデジタルアンプとDDFAを比べて特にここが違うというところを教えてください。
Jones氏 先ほども説明したとおり、第一の特徴は独自のデジタル領域で行えるフィードバック技術の採用であり、そのフィードバック技術が実現する音質です。アンプとしての特徴という点では、低域再生の制御能力についても、その特性に自信を持っています。
それからハイレゾ再生の話もでましたが、DDFAは他のデジタルアンプではまず不可能な高い周波数のPWM出力を持っています。これによりハイレゾ領域をカバーする高い周波数帯を容易に、フラットに再生することができます。これは他のデジタルアンプでは難しい点です。
高いダンピングファクターを実現していることにも注目していただきたいです。結果、世にある多様なスピーカーシステムに対して、柔軟に対応することも可能です。
−− DDFAが他のデジタルアンプとは一線を画す仕様を持っていることが理解できます。
Jones氏 オーバーサンプリングフィルターについても強調しておかなければなりません。人間は非常に短い波長の音についても、その指向性を認識することができます。ですから、オーバーサンプリングの周波数を非常に高く設定して、高い周波数で信号を処理する意味があるのです。DDFAは非常に優れた過渡特性を持っています。
Brotton氏 幅広い周波数特性と過渡特性、加えてS/Nが非常に良いので、ハイレゾ再生に対しても100%の特性を出すことができると自負しています。
Brotton氏 静特性についても、全高調波歪率が<0.004%、S/Nが>117dB、残留ノイズが<60uV、ダンピングファクターが>2,000、効率が90%と非常に優れた値を示しています。ただ、こうした測定可能な値が優れているのは良いことですが、音質を決めるのは当然それだけではありません。ですから最終的には聴感でのテストを尊重しているのです。
とは言いつつ、全高調波歪率も、S/Nも、デジタルアンプの世界では非常に高い値になっています。またDDFAはフィードバック技術を使っているため、ダンピングファクターが非常に高いです。このダンピングファクターの高さが、低音の締まり、低域の迫力に繋がります。
DDFAがハイレゾ再生にも最適な理由
−− DDFAの構想・開発にはどれくらいの期間を要したのでしょうか。また、ハイレゾ信号が直接デジタル入力できるという仕様はDDFAを構想した時点からあったのでしょうか。
Brotton氏 元々、私ども2人はDDFAの開発から関わってきたメンバーで、DDFAを完成させるまでに何世代ものデジタルアンプ・デバイスを作ってきました。現行ではデジタル入力ですが、元々アナログ入力でした。今ではフィードバック技術をメインにおいていますが、第一世代、第二世代に関してはフィードバック技術を一切使っていない、ある意味シンプルなデジタルアンプから始めたのです。そういったような世代を歩んできて、特性を出そうと様々な試みを繰り返してきたわけですが、その中で最終的に行き着いた方法が、デジタル入力であり、フィードバック技術でした。
ここに行き着くまでに色んな苦しい思いをしました。特性を出すためには、フィードバックとデジタル入力が必須事項であることが実験を通じてわかったのです。
−− CDクオリティーを超えるスペックに対応するにあたっては、きっかけのようなものがあったのでしょうか。
Jones氏 かつてSACDが登場する前から我々はオーディオに関わってきました。そしてSACDやDVDオーディオのようなCDより高音質な音源が現れることで、我々もそこに向けたアプローチを行ってきたのですが、現在のハイレゾブームにより、当時から培われてきた技術が改めて目にとまるようになったのだと感じます。そして現在では、あらゆるダウンロードミュージックの再生からワイヤレス再生に至るまで、全てはデジタルデバイスが中心に行われています。こうした状況において、オーディオデータを直接デジタルで入力できるDDFAの優位性に注目が集まっているのだと理解しています。
DDFAは一般的なデジタルアンプとどの点で異なるのか
−− それでは、一般的なデジタルアンプとDDFAを比べて特にここが違うというところを教えてください。
Jones氏 先ほども説明したとおり、第一の特徴は独自のデジタル領域で行えるフィードバック技術の採用であり、そのフィードバック技術が実現する音質です。アンプとしての特徴という点では、低域再生の制御能力についても、その特性に自信を持っています。
それからハイレゾ再生の話もでましたが、DDFAは他のデジタルアンプではまず不可能な高い周波数のPWM出力を持っています。これによりハイレゾ領域をカバーする高い周波数帯を容易に、フラットに再生することができます。これは他のデジタルアンプでは難しい点です。
高いダンピングファクターを実現していることにも注目していただきたいです。結果、世にある多様なスピーカーシステムに対して、柔軟に対応することも可能です。
−− DDFAが他のデジタルアンプとは一線を画す仕様を持っていることが理解できます。
Jones氏 オーバーサンプリングフィルターについても強調しておかなければなりません。人間は非常に短い波長の音についても、その指向性を認識することができます。ですから、オーバーサンプリングの周波数を非常に高く設定して、高い周波数で信号を処理する意味があるのです。DDFAは非常に優れた過渡特性を持っています。
Brotton氏 幅広い周波数特性と過渡特性、加えてS/Nが非常に良いので、ハイレゾ再生に対しても100%の特性を出すことができると自負しています。
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