新製品の詳細も
ハーマンのオーディオ担当幹部が小社を訪問。マークレビンソン、REVEL、JBLの今後を語った
―― マークレビンソン初のアナログプレーヤー、No515についてもご紹介頂けますか?
トッド氏 2年ほど前でしょうか、ハーマンのコネチカットの事業所から2時間ほど離れたVPIインダストリー社に行きました。VPIは高音質なターンテーブルを製造する技術を持っているからです。その技術を活用したいと考えたと同時に、マークレビンソン・ブランドでアナログレコードを再生できる製品を作りたいと考えました。
VPI社は、ターンテーブルについておよそ6から8通りの技術を有していまして、それぞれ異なる製品をラインナップしています。いろいろな技術を組み合わせて、じっくり音を聴くことができました。
VPI社のターンテーブルを聴いて思ったことは、様々な研究や試行錯誤が行われているということでした。我々はその中からベルトドライブ方式を選び、3つのベルトからなる、モーターへの結合がより緊密にできる方式を選択しました。モーターから直接つなげるより、モーターアセンブリにモータードライブエレクトロニクスを組み込んだ方が、音質が改善されると判断したからです。
もう一つの大きなポイントは、VPI社はユニ・ピポットを販売していることです。ただ、我々が最初に聴いたのは、通常のジンバル式のトーンアームで、こちらの方がマークレビンソンの音に近いと感じました。VPIの製品は高周波が非常に正確なので、ユニ・ピポットでは音が少しキツいような印象を受けました。一方でジンバルの方は安定したイメージを受けました。またベースレスポンスも正確でした。
―― No515はマークレビンソン初のターンテーブルです。今後、ラインナップにもっと価格が高いモデルを揃えていく予定はありますか?
トッド氏 良い質問ですね。欧米、日本など様々な地域でNo515はご好評をいただいています。No515は他の500シリーズを補完するようなものとして開発しました。そのコンセプトをもとに、最初のターンテーブルとして開発しました。
―― カートリッジも重要な要素だと思います。No515はオルトフォンのCadenza(カデンツァ)が付属していますね。
トッド氏 はい。ただしカートリッジなしのオプションも用意しています。とにかく、No515にCadenzaはよく合います。我々が試聴室でよく聴いているのは、オルトフォンのA95です。CadenzaはA95と非常に似ています。ですが、A95は今回のターンテーブルと同じぐらいの価格帯(約7,000ドル)なので、相性が良いとは言えませんでした。VPI社はオルトフォンと非常に良好な関係ですので、供給するにしても容易にできますし、Cadenzaとの相性も良好です。
―― よく分かりました。ここからは、今後のそれぞれのブランドの開発計画を教えていただけますか?
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