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新製品の詳細も

ハーマンのオーディオ担当幹部が小社を訪問。マークレビンソン、REVEL、JBLの今後を語った

公開日 2017/12/05 10:00 構成:ファイルウェブ編集部
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ジム氏 JBLとREVELは、ともに同じ研究所で製品開発されていますが、それぞれ別のエンジニアが割り当てられています。マークがREVEL、クリスがJBLを担当していますが、どちらもリソースを共有できるようになっています。ハーマンが抱えている研究施設は、世界最高級のエンジニアリング技術を有しています。

マーク氏 音質については、JBLはダイナミックな音が特徴であるのに対して、REVELはピュアネスを突き詰めたヨーロッパ風のものであると捉えています。

ハーマンでは、オーディオファンの嗜好に配慮しながら研究開発を行っていますが、目的を達成するためのアプローチが若干違うということです。JBLはコンプレッションドライバーを主体に開発しているのに対して、REVELは直接放射型で、アコースティックレンズウェーブガイドを必ず使うことも特徴となっています。

―― REVELのスピーカーは、ユニットにベリリウムが使われていることが特徴ですね。

マーク氏 REVELのゴールは「記録された媒体を忠実に再生する」ことにあります。そのためには、ドライバーがスムーズにピストン動作できるようにする必要があります。また忠実な再現のためには、トゥイーターの素材に高い硬度が求められます。ベリリウムはアルミやチタンに比べて7倍の硬度があります。内部のダンピングも3倍高いです。そのことによって帯域が40kHzまで高められます。重さについても、アルミ、チタン、ダイヤモンドに比べて重量が半分です。

「PERFORMA Be」シリーズのフロア型スピーカー「F228Be」にも、もちろんベリリウムが採用されている

―― ベリリウムの軽さは、音質面でどのようなメリットがあるのでしょうか?

マーク氏 同じ出力を出すにも、エネルギーが少なくて済むので効率化できます。すると高域の劣化が少なく、より自然な音が出ます。歪みも低くなります。

REVELのスピーカーを駆動するにはマークレビンソンがベスト

―― REVELのスピーカーを駆動するアンプについて伺います。ハーマングループにはマークレビンソンがあるので、それと組み合わせたときにベストになるように作られているかと思いますが、他のアンプとの組み合わせについてはどのようにお考えですか? たとえばテストなどは行っていますか?

ジム氏 私たちはオーディオの大ファンであり、機械オタクです。だからこそ、この業界にいるわけです。イベントやPRの場所などにはよく行き、そこで様々な情報を見ます。新しい競合製品の知識を仕入れてきます。世の中には優れた製品があり、いろいろなアンプと組み合わせることができますが、我々のものがベストだと思っています。

マーケティング&プロダクトマネージメント ディレクターのジム・ギャレット氏

プリメインアンプ「No585.5」開発の背景

―― ここからはマークレビンソンの製品についてもお尋ねしていきます。新製品の概要はすでに発表されていますが、まだ発表会等で語られていないポイントがあえば教えて下さい。

トッド氏 まずはプリメインアンプ「No585.5」から始めたいです。あまり語られることが少ないですので…。当初はNo585にフォノを追加したいという考えのもと、開発を始めました。

フォノステージが追加されたプリメインアンプ「No585.5」

No585の開発が終わったあと、ピュアなフォノアンプを、プリアンプ「No523」「No525」のために開発しました。その後に同じフォノステージをNo585.5に搭載しましたので、フォノ部はすべて同じです。

筐体内部の一番上にあるのがフォノボードです。ボードの上下にスチール上のシェルを配置してい、フォノボードへのノイズの飛び込みを極小化しています。このシェルが、非常な繊細な信号を扱うフォノボードに電源ユニットから発生する電磁ノイズが入ることを防いでいます。また、もとのNo.585には搭載していなかった、別のシェルをNo.585.5に追加して搭載しています。そのためにアンプ自体の音質がさらに改善されました。

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