【特別対談】bohemianvoodoo最新作「MOMENTS」試聴
ジャズピアニスト木村イオリ×エンジニア岡本司が語った、マランツ「M-CR612」は“血の通った音”が聴ける
マランツの最新ネットワークCDレシーバー「M-CR612」(関連ニュース)が、4月下旬より発売になる。本機は、ミニコンポのジャンルで30ヶ月連続シェアNo.1を獲得した「M-CR611」の後継モデルであり、音質と機能の両面で大きな進化を遂げた。
音質面では、従来から引き続きバイアンプ駆動や2系統のスピーカー切り替えができる4chスピーカー出力を搭載しつつ、シングルワイヤ接続でも4chアンプ全てを用いた駆動を行い高音質化を可能にする「パラレルBTL」機能を新搭載した。
さらに、上位SACDプレーヤー「SA-12」と同様の超低位相雑音クロックを採用したり、プレミアムHi-Fiアンプの開発で培われたノウハウを活用してパワーアンプ周辺回路を刷新するなどブラッシュアップを実施した。
機能面では、ネットワーク機能が大きく進化。CDやFM/AMラジオ、Bluetoothなどの基本性能はもちろん、新たにHEOSテクノロジーを搭載したことで、Amazon Prime MusicやSpotifyなど様々な音楽ストリーミングサービスに対応し、またAmazon Alexa搭載デバイスと組み合わせての音声コントロールも可能だ。
今回は、bohemianvoodooとPRIMITIVE ART ORCHESTRAという2つのバンドでピアニストとして活躍する木村イオリさんと、両バンドの作品のサウンドエンジニアである岡本司さん、そしてマランツのサウンドマネージャーの尾形好宣さんに登場いただき、3月20日に発売されたbohemianvoodooの新アルバム「MOMENTS」の楽曲を、「M-CR612」などマランツの最新システムで試聴した。
試聴にはフラグシップとなるSACDプレーヤー/プリメインアンプ「SA-10/PM-10」を用いたハイエンドシステムと、「M-CR612」を用いたシステムの2つを用意。それぞれで聴いた音の印象や楽曲の再現性、また本作がどのよう作り上げられたのかなど、アーティストとエンジニアの視点から様々なお話を伺うことができた。
■SA-10/PM-10は「生の楽器音の良さ、録音時のこだわりまで再現」
ーー まず最初に、今回試聴したbohemianvoodooの新アルバム「MOMENTS」について、どのような作品か教えてください。
木村イオリさん(以下、イオリさん) 『MOMENTS』は、bohemianvoodooとして4年振りとなる最新アルバムです。その間にライブアルバムはリリースしているのですが、スタジオ録音でのフルアルバムは久しぶりに出しました。
bohemianvoodooはピアノとギター、ベース、ドラムのアンサンブルで、ジャズを中心に、色んな音楽の要素を取り入れたインストゥルメンタルバンドです。曲によってはホーンセクションをフューチャーしたものもありますが、基本的にはメンバー4人の音で作り上げています。
ーー スタジオで録音する時はどんな風に演奏されるんでしょうか? ライブに近い演奏になるよう意識されますか?
イオリさん 演奏の仕方は、あまりきっちりしすぎないように、ちゃんとやろうと思いすぎると大体ダメになるので(笑)。そういった意味では、普段ライブをやっている時みたいな感覚で演奏しています。これは前々作の「SCENES」を制作していて、行き詰まっていた時に、岡本さんからアドバイスしていただいたことでもあります。
ーー 『MOMENTS』を製作するにあたって、前作とは何が一番違いましたか?
岡本司さん(以下、岡本さん) とにかくメンバー全員が、めちゃくちゃ上手くなっていました! この4年の間にそれぞれがバンド以外にもたくさんの活動をしてきて、色んな人とセッションしたり、そういった経験があってか、ミュージシャンとしての表現が広がっていて、本当に上手くなったなあと思いましたね。
イオリさん 岡本さんとは2012年から一緒にやってきているのですが、ミックスだけお願いしたものも含めて、bohemianvoodooでは3作品、PRIMITIVE ART ORCHESTRAでは2作品を一緒に作ってきました。中でも『MOMENTS』がこれまでで一番順調に録音できましたね。本当にメンバーそれぞれの演奏力、技術の向上がありました。自分自身もソロであったり、サポート、DJなど色んな活動をしてきて、たくさんの人と出会って教わることも多く、広がりがあったと実感しています。だからこそ、スムーズに録音ができたんだと思います。
楽曲の面では、前と同じものを作ってもつまらないので、新しいことをしたいというのはありました。前作まではクラブジャズの名残というか、そういった曲も多かったんですけど、今回はあえてそういう曲は入れていません。この4年間での成長と、今の音楽のエッセンスを必ず取り入れようと思って作りましたね。
ーー なるほど。それではここから、実際にその最新作をマランツの最新システムで試聴した感想を伺いたいと思います。まず最初に、SA-10/PM-10という環境で試聴いただきましたが、いかがでしたか?
イオリさん 普段はイヤホンなどで聴くことが多くて、もちろんそれでも良い音に仕上がっていると思いましたが、改めてマランツのハイエンドシステムでハイレゾ音源を聴くと、情報量の違いが圧倒的で、実際の生の楽器の良さが表れているなと感じました。
録音の時もすごくこだわっていて、様々な種類のマイクや機材を使って、楽器も良いものを使っているのですが、その音色の良い部分だとか、こだわった点がきちんと再現されていて、ある意味で新鮮でした。自分たちが演奏した音なんだけど、それを客観的に聴いているような感覚というか。
岡本さん エンジニアの視点から言うと、まず最初にほっとしました(笑)。良い音で録音できて、ミックスができたんだなということを改めて確認できたというか。密度や精度が感じられて、解像度も高く再現できているなと思います。
音質面では、従来から引き続きバイアンプ駆動や2系統のスピーカー切り替えができる4chスピーカー出力を搭載しつつ、シングルワイヤ接続でも4chアンプ全てを用いた駆動を行い高音質化を可能にする「パラレルBTL」機能を新搭載した。
さらに、上位SACDプレーヤー「SA-12」と同様の超低位相雑音クロックを採用したり、プレミアムHi-Fiアンプの開発で培われたノウハウを活用してパワーアンプ周辺回路を刷新するなどブラッシュアップを実施した。
機能面では、ネットワーク機能が大きく進化。CDやFM/AMラジオ、Bluetoothなどの基本性能はもちろん、新たにHEOSテクノロジーを搭載したことで、Amazon Prime MusicやSpotifyなど様々な音楽ストリーミングサービスに対応し、またAmazon Alexa搭載デバイスと組み合わせての音声コントロールも可能だ。
今回は、bohemianvoodooとPRIMITIVE ART ORCHESTRAという2つのバンドでピアニストとして活躍する木村イオリさんと、両バンドの作品のサウンドエンジニアである岡本司さん、そしてマランツのサウンドマネージャーの尾形好宣さんに登場いただき、3月20日に発売されたbohemianvoodooの新アルバム「MOMENTS」の楽曲を、「M-CR612」などマランツの最新システムで試聴した。
試聴にはフラグシップとなるSACDプレーヤー/プリメインアンプ「SA-10/PM-10」を用いたハイエンドシステムと、「M-CR612」を用いたシステムの2つを用意。それぞれで聴いた音の印象や楽曲の再現性、また本作がどのよう作り上げられたのかなど、アーティストとエンジニアの視点から様々なお話を伺うことができた。
■SA-10/PM-10は「生の楽器音の良さ、録音時のこだわりまで再現」
ーー まず最初に、今回試聴したbohemianvoodooの新アルバム「MOMENTS」について、どのような作品か教えてください。
木村イオリさん(以下、イオリさん) 『MOMENTS』は、bohemianvoodooとして4年振りとなる最新アルバムです。その間にライブアルバムはリリースしているのですが、スタジオ録音でのフルアルバムは久しぶりに出しました。
bohemianvoodooはピアノとギター、ベース、ドラムのアンサンブルで、ジャズを中心に、色んな音楽の要素を取り入れたインストゥルメンタルバンドです。曲によってはホーンセクションをフューチャーしたものもありますが、基本的にはメンバー4人の音で作り上げています。
ーー スタジオで録音する時はどんな風に演奏されるんでしょうか? ライブに近い演奏になるよう意識されますか?
イオリさん 演奏の仕方は、あまりきっちりしすぎないように、ちゃんとやろうと思いすぎると大体ダメになるので(笑)。そういった意味では、普段ライブをやっている時みたいな感覚で演奏しています。これは前々作の「SCENES」を制作していて、行き詰まっていた時に、岡本さんからアドバイスしていただいたことでもあります。
ーー 『MOMENTS』を製作するにあたって、前作とは何が一番違いましたか?
岡本司さん(以下、岡本さん) とにかくメンバー全員が、めちゃくちゃ上手くなっていました! この4年の間にそれぞれがバンド以外にもたくさんの活動をしてきて、色んな人とセッションしたり、そういった経験があってか、ミュージシャンとしての表現が広がっていて、本当に上手くなったなあと思いましたね。
イオリさん 岡本さんとは2012年から一緒にやってきているのですが、ミックスだけお願いしたものも含めて、bohemianvoodooでは3作品、PRIMITIVE ART ORCHESTRAでは2作品を一緒に作ってきました。中でも『MOMENTS』がこれまでで一番順調に録音できましたね。本当にメンバーそれぞれの演奏力、技術の向上がありました。自分自身もソロであったり、サポート、DJなど色んな活動をしてきて、たくさんの人と出会って教わることも多く、広がりがあったと実感しています。だからこそ、スムーズに録音ができたんだと思います。
楽曲の面では、前と同じものを作ってもつまらないので、新しいことをしたいというのはありました。前作まではクラブジャズの名残というか、そういった曲も多かったんですけど、今回はあえてそういう曲は入れていません。この4年間での成長と、今の音楽のエッセンスを必ず取り入れようと思って作りましたね。
ーー なるほど。それではここから、実際にその最新作をマランツの最新システムで試聴した感想を伺いたいと思います。まず最初に、SA-10/PM-10という環境で試聴いただきましたが、いかがでしたか?
イオリさん 普段はイヤホンなどで聴くことが多くて、もちろんそれでも良い音に仕上がっていると思いましたが、改めてマランツのハイエンドシステムでハイレゾ音源を聴くと、情報量の違いが圧倒的で、実際の生の楽器の良さが表れているなと感じました。
録音の時もすごくこだわっていて、様々な種類のマイクや機材を使って、楽器も良いものを使っているのですが、その音色の良い部分だとか、こだわった点がきちんと再現されていて、ある意味で新鮮でした。自分たちが演奏した音なんだけど、それを客観的に聴いているような感覚というか。
岡本さん エンジニアの視点から言うと、まず最初にほっとしました(笑)。良い音で録音できて、ミックスができたんだなということを改めて確認できたというか。密度や精度が感じられて、解像度も高く再現できているなと思います。