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スマートデバイスはどう受け止められているのか

Googleは日本の暮らしをどう変える?「Google Nest」戦略責任者に聞くスマートホームの未来

公開日 2020/01/15 06:30 山本 敦
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映像・サウンド、ともに充実のNest Hub Max

7インチのNest Hubと比べて、10インチのNest Hub Maxはエンターテインメント系コンテンツの再現力が一段とアップしている。音声操作、またはスマホからのキャスト操作で手軽にYouTubeの動画が視聴できる機能もいいが、なんと言ってもU-NEXTの定額動画配信からお気に入りの映画やアニメを選び、プライベートルームで伸び伸びと楽しめるのが最高だ。10インチの画面サイズは十分に大きいので、2時間前後の映画をまるごと見ても疲れない。

U-NEXT、HuluのコンテンツはNest Hub Maxの10インチの大きな画面で快適に見られる。2時間近い映画を視聴しても疲れを感じなかった

Nest Hub Maxは2基のトゥイーターと1基のウーファーを内蔵して、合計40Wのアンプで駆動するサウンドシステムを搭載する。その音はとても力強く、安定感がある。特に低音再生は7インチのNest Hubよりもさらに重心が低くなって、打ち込みの鋭さと余韻の滑らかさが格段に上回っている。画面からセリフが聞こえてくるような自然な音像定位と、効果音の鮮やかな包囲感などチューニングも丁寧に練り上げられていると感じた。

本機からいったん話題がそれるが、Googleアシスタントを搭載したスマートスピーカーの人気・入門機であるMiniシリーズも、最新世代のNest Miniの音質が飛躍を遂げている。Google Home Miniと仕様は大きく変わっていないのだが、サウンドに一体感と厚みが加わった。Google Home MiniではBGMとして流し聴きしていた音楽を、Nest Miniに切り換えて聴くと真剣に耳を傾けたくなるほど引き込まれる。2台揃えればペアリングしてステレオ再生も楽しめる。

音質がグレードアップしたスマートスピーカー「Google Nest Mini」。タップでボリュームのアップダウンできるセンサーの左右位置を知らせるインジケーターが付いて便利になった

スマートディスプレイとAndroid TV。それぞれにベストな体験の形がある

スマートディスプレイの “エンタメ力” が充実してくると、Android TVを搭載するスマートテレビとの関係性も変わってくるはずだ。秋山氏は、グーグルではデバイスごとに使用される環境にベストな体験をデザインしているとしながら「スマートテレビは家族が集まってコンテンツを “見る” ためのデバイスであるとすれば、Nest Hubシリーズのスマートディスプレイは “家族が使う” ことを想定している」と説明する。

Nest Hub Maxの特徴は、家族や友人とのコミュニケーションをつなぐデバイスとしても完成度が高いことだ。操作性はスマートテレビより直感的でシンプルだ。特に本体に内蔵されているカメラが重要な役割を果たしている。

グーグルのビデオ通話サービスである「Google Duo」を利用することで、同じNest Hub Maxどうしで、あるいはモバイルアプリのGoogle Homeを相手に無料ビデオ通話ができる。Nest Hub Maxが内蔵するカメラのレンズは127度のワイドレンジを画角の中に収められる。さらに被写体となる人物をフレームの中心位置に自動で配置する追尾機能も搭載する。Nest Hub Maxがあれば、遠くに住む家族とのコミュニケーションが取りやすくなるだけでなく、グーグルのスマートディスプレイが本格的なビデオ会議に使えるビジネスツールとしても注目されそうだ。

ユーザーの顔画像を登録しておくと、ユーザーに必要な通知や情報を選別してNest Hub Maxが表示してくれる「Face Match」機能を搭載する。顔画像の登録はスマホのGoogle Homeアプリで行う

そしてNest Hub MaxのカメラとGoogle Homeアプリを使って、外出時に自宅の様子が確認できるライブビュー機能もある。カメラがモニタリングを始めると、レンズの横に配置されたLEDが緑色に点灯して知らせてくれる。

さらに物理スイッチを使えばカメラとマイクを一斉にオフにもできるから安心だ。ペットの見守り、あるいはホームセキュリティ用途にも使えるライブビューカメラとしても、Nest Hub Maxは複雑な設定不要で手軽に使いこなせる良いスマートプロダクトだと思う。

フロントパネルのカメラが様々な機能を担っている。外出先から宅内の様子をモニタリングできるライブビューカメラは簡易なホームセキュリティ用途にも使い勝手が良い

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