サプライズゲストで作曲家も登場。濃厚すぎる試聴会の模様をレポート
「ハイレゾだとめちゃめちゃ入りますね!」。鈴木愛奈『ring A ring』試聴会レポート&インタビュー
■作曲家のサプライズ登場からの「Eternal Place」フル再生。白熱の試聴会
続いてメインイベントのハイレゾ試聴会へと移ることに。会場をコントロールルームに移すと、ここでサプライズゲストとして『ring A ring』で多数の楽曲に参加した作曲家のha-j氏と鈴木歌穂氏(以下敬称略)が登場。なお、鈴木姓がふたりになるため、この項では各人をフルネームで呼称していきたい。
ハイレゾマンから「今日の試聴曲は4曲」というアナウンスが行われ、早速、鈴木愛奈が主演を務めるアニメ『はてな☆イリュージョン』のED主題歌で、ZAQ氏が作詞曲を努めた「ヒカリイロの歌」が流された。
1番の終わりまでで試聴は終了。終わるや否や鈴木愛奈の口から「すごくない?」と一言。語彙力がなくなったと言いつつも、「自分の歌を全身で浴びる機会なんてないから幸せ。この曲を聴くと自分が今までやってきたことが鮮明に蘇ってくる。これからも大事に歌っていきたい、一緒に成長していきたい一曲です」と語った。
続く試聴曲として発表されたのは、なんとアルバムの最後を飾る「Eternal Place 第一楽章〜第三楽章」。インストの第一楽章・第三楽章、ボーカル有りの第二楽章からなるトリロジーで、ha-jと鈴木歌穂が編曲を務めた楽曲だ。
聴きどころを問われると、鈴木歌穂からは「この曲では愛奈ちゃんの歌だけでなく、楽器も生身の人間が演奏しています。ハイレゾは演奏の息遣いも表現できるので、歌も演奏も生身の人間がやっているリアルさを感じてほしい」という回答。
ha-jは、第二楽章のコンセプトを「マクロス」と表現。ミサイル飛び交う宇宙空間に女神(=鈴木愛奈)が降臨し、歌う様をオーケストラで表現したという。さらに「我慢」が裏テーマと続け、出番を我慢していたバンド隊が3番サビでドーンと出てくる様や、ハイレゾならではの「聴くというより体感するハイエンドとローエンド」にも注目してほしいと語った。
第一楽章から第三楽章までフル尺で聴き終わると、鈴木愛奈は二人に向けて「本当にありがとうございます」と深く一礼。参加者からも惜しみない拍手が送られた。
鈴木歌穂は第一楽章について「アルバムの終わりの始まりで、愛奈ちゃんが光に包まれる中で朝目覚めるイメージ」だと発表すると、参加者からは「分かる」の声が。第三楽章は「アルバムは終わるけど、愛奈ちゃんの物語はここから始まるから未来に向かって送り出すイメージ」とのことで、これを聞いて感極まった鈴木愛奈から、再びの深い一礼が二人に送られた。
さらに第一楽章のメインメロディと第二楽章の歌メロが第三楽章のラストの盛り上がりで同時に流れることや、第二楽章の歌メロを基に手を加えたフレーズでほぼ全て構成されていることなど、まさにここでしか聴けないようなディープな解説が続々と飛び出し、参加者、そして鈴木愛奈も共に感心しきり。
4曲の試聴と解説が終わり、ここでお開き・・・かと思いきや、会場はさらにヒートアップ。「遙かなる時空-そら-を翔ける不死鳥-とり-のように」が現場では “トリ” と呼ばれていたエピソードや、「The Start of Phoenix」には鈴木愛奈が好きな “とあるモノの何か” が仕込まれていることなど、ここだけの話を含む濃厚なトークが展開。ハイレゾマンからの粋な計らいにより一曲の追加試聴まで決まり、その場の多数決で選ばれた「玉響」を堪能した。
白熱したイベントも終わりが訪れ、ha-jは「好きな音楽をこうやって集中して聴くってすごく幸せなこと。今日お招きいただいて改めて気づきました」、鈴木歌穂は「皆さんに愛奈ちゃんが愛され、曲もすごく細かいところまで聴いていただいていることを感じました」とイベントを振り返る。
鈴木愛奈は「『ring A ring』のタイトルの通り、歌を一緒に聴いて繋がれる素晴らしい場所を共有できたことが嬉しいです。お話を色々お聞きして、本当に有難い環境の中で曲を作っていただけたなと感じたので、これからもアーティストとして頑張って、またお二人と曲が作れたらこんなにありがたいことはありません。改めて今日は本当にありがとうございます」と感謝を述べ、最後に集合写真を撮りイベントは終了。参加者は思い出とプレゼントの直筆サイン&メッセージ入りブロマイドを胸に、帰路に着いたのだった。
イベントの様子は以上となるが、今回、ファイルウェブではイベント終わりの鈴木さんにインタビューを決行。ハイレゾ試聴会の感想や、聴きどころなど、より深い話を聞くことができた。