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プロが考える「伝わる話し方」の基本も紹介

音が良いとビデオ会議でも発言力UP! ラジオDJサッシャさんにおすすめマイクを聞いてみた

公開日 2020/07/01 06:40 聞き手:土方久明/構成:編集部 小澤麻実
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どんな声を、どんな人に伝えるかを真摯に考える

—— YouTubeなんかの動画コンテンツに加えて、個人でできる音声配信プラットフォームも盛り上がってきています。サッシャさんは小さい頃からラジオに親しんできたそうですが、映像付きでない、音声のみのコンテンツの魅力ってどういうところにあると思いますか?

サッシャさん:たとえば夜寝るとき、目を閉じてベッドに横たわっていると、昼間は聴こえなかった音 ——遠くの幹線道路の車の音とか犬の鳴き声とかまで聴こえたりしますよね。人間の五感って相当視覚情報に頼っているんです。

たとえば会話で、相手が「美味しいですね」と言ったとき。多少声のトーンが暗くても、すごくいい笑顔をしていたら「ああ本当に美味しいと思ってるんだな」と分かったりしますよね。でもラジオは声だけだから、そうは行かない。本当に感情が載ってないと伝わらないんです。

ラジオは「聴覚」ひとつだけで楽しむもの。なので集中力が高まって、相手が何を考えて話そうとしているのか聴き分けようとしてくれる。だから内容がしっかりと伝わる、というところが魅力だと思います。

—— そういうことからも、声の細かな情報まできちんと拾ってくれるマイクって重要だなと思わされますね。ただ、声だけで伝えるってすごく難しい気がして…。 どんなことに気を配っていらっしゃいますか?


サッシャさん:ラジオの仕事を始めた最初の頃に言われたんですけど、まず「伝えたい相手」と「伝えたい内容」を具体的に決めるんです。たとえば……40代くらいの親戚のあのおばさんに話そう、そうすると敬語だけど打ち解けた感じのしゃべり方になるな。この話題はきっとこんな感じに伝えると分かってもらいやすそうだな、という感じで。

—— なるほど、言葉を伝えたい人を思い浮かべて喋る、と。

サッシャさん:そんなに難しく構えなくてもよくて、皆電話でやってるんですよ。それと同じ。音声コンテンツをやりたいと思っている人って、きっと自分がすごく好きなものとか伝えたいことがありますよね。その気持ちを、伝えたい人を思い浮かべてそのまま話せばいいと思います。

それと自分の喋りを録音して聴くといいですよ。そうすると自分の話し方のクセとか、伝わりづらいところを客観的に把握できるので。

—— そうですよね、そう思いつつも、録音した自分の声を聴くのって気持ち悪いなと思ってしまって…。

サッシャさん:僕もそうですよ(笑)。普段自分が知ってる声と違うから恥ずかしくてイヤだな、気持ち悪いな、もっと良い声に生まれたかった、とか思います(笑)。

—— サッシャさんほどの方でもそう思っていらっしゃるとは!

サッシャさん:でもやっぱりそうやって自分を客観視するってすごく大事なことで、それを積み重ねていくことでだんだん良いものができていくんだと思います。

聴いて落ち込む必要は全然なくて。まずは当たり前に受け止めて、そこから自分で「こうしていきたい」って考えていくと、喋り方って変わってくるんです。

気負いすぎず、伝えたい相手と内容を具体的に決めるといい。振り返りと改善も大事、とサッシャさん

—— お話しをうかがっていると、どんな声をどんな人に伝えるかを真摯に考えることは、最終的に“良いコンテンツづくり”にもつながるんだなと感じます。自分の声を伝えてくれるツールである「マイク」が、ビデオ会議やオンライン授業、音声配信などオンラインでの声のコミュニケーションについて考えを深めていくきっかけのひとつになるといいですね。



(協力:株式会社オーディオテクニカ)

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