<山本敦のAV進化論 第196回>
Amazon担当者が語る、新Amazon Echo開発秘話と「Alexaの便利な使い方」
北野氏は日本国内のユーザーには特にスモールサイズで設置性の良い、5インチのタッチディスプレイを搭載する「Amazon Echo Show 5」が2019年5月の発売以来人気を得ていると語る。
Alexaが返してくれる情報をディスプレイを一瞥するだけで確認できたり、画面に触れながらAlexaとのインタラクションが交わせる利便性は、一度経験してしまうと確かに手放せなくなる。Amazon Echo Showシリーズは家庭のWi-Fiにつなぎ、Amazonプライム・ビデオやYouTubeの動画コンテンツをダイレクトに視聴できる便利なデバイスだ。子ども部屋には欠かせないという声は、筆者のまわりからもよく聞こえてくる。
「多彩なサイズ展開も含めて、ユーザーの皆様から寄せられる期待に応えながら、幅広いラインナップを展開することが私たちの使命と考えています。用途はお客様が自由に決めていただけるところにAmazon Echoデバイスの立ち位置はあります。Echo Show 5については価格が手頃であるというだけでなく、設置性の良さや動画視聴にも適したスクリーンのサイズ感なども含めて、利用シーンのイメージを膨らませながらご購入いただく多くのお客様に支持されています」(北野氏)
■ユーザーが呼びかけた方向に “振り向く”「Echo Show 10」も間もなく登場
そして、Amazon Echoシリーズの新しいラインナップとして10インチのディスプレイと13MPのカメラをフロントパネルに搭載する第3世代「Amazon Echo Show 10」の発売予定も控えている。
特徴は本体に静音設計のブラシレスモーターを内蔵して、ユーザーの音声コマンドが聞こえた方向にディスプレイが最大350度回転して振り向くオートターン機能「Smart Motion」を搭載したことだ。本機能が生まれた経緯を大木氏が次のように振り返る。
「Echo Showシリーズは様々な可能性を秘めたデバイスです。音声だけでなくスクリーンに表示される映像と合わせて、ユーザーとより親密なコミュニケーションを実現できることも特徴ですが、大きなスクリーンを持つデバイスと人間との間に自然なインタラクションを実現するために、“顔(スクリーン)や目(カメラ)をユーザーの方向に向ける” というアクションを追加することで、シリーズの持つ可能性をさらに広げたいと考えました」(大木氏)
スマートデバイスがロボットのように動いたり、移動することが人間と機械との間にある「距離感」を物理的にも縮めてくれるかもしれない。あるいはホームアシスタントとしての信頼性向上を引き出す可能性もある。大木氏は「デバイスとユーザーとのインタラクションをより良い、魅力的なものに変えていくことに尽力していきたい」と話しながら、新しいAmazon Echo Show 10のローンチに期待を寄せる。
北野氏の説明によると「Amazon Echo Show 10が搭載する2.1チャンネル対応のスピーカーシステムもかなりいい音に仕上がっている」という。早くそのサウンドを聴ける機会が訪れて欲しいと筆者も心待ちにしている。
スマートテレビやサウンドバーなど、ネットワーク対応のオーディオビジュアル機器をはじめとしたWorks with Alexa対応のスマートデバイスも日に日に数と種類が増えている。今年はAmazon純正のデバイスとして、Alexaに対応するスマートプラグ「Amazon Smart Plug」も発売されている。電源のオン・オフというシンプルな操作ながら、本機につなぐだけで多くの家電機器をAlexa対応にできるユニークなデバイスだ。年末年始は新しいAmazon Echoを手に入れてから、「わが家のスマート化」を楽しむ工作時間もつくってみてはいかがだろうか。