【PR】音質も使い勝手も徹底追及
ビクター渾身の“ウッド振動板”完全ワイヤレス開発陣を直撃!「HA-FW1000T」開発秘話
編集部 ワイヤレスでの音質ということだと、96kHz対応のaptX Adaptiveにも対応してハイレゾ相当のデータ量を伝送できるのも特徴ですよね。これらのほかにも、今まで語っていただいた以外で音質面でのこだわりを教えてもらえることはありますか?
美和 これはプレスリリースなどに書いていないのですが、実は筐体は異なる素材を組み合わせています。まず、外側はABS樹脂です。内部はドライバーユニットを搭載するためのスペースと、回路やバッテリーを収納するためのスペースを2つの部屋に分けているのですが、ドライバーユニットを収納している部屋の “壁” にあたる部分にポリカーボネートを使っています。つまり、筐体全体としてはABSとポリカーボネートの二重構成になっているんです。ポリカーボネートは、ABS樹脂に比べると滑らかな音がします。 “素材の音” はやはり最終的な音にも影響しますから、音にこだわった素材を使いました。
なお、ドライバーユニット収納部と回路/バッテリー収納部の部屋を分けたのも音質への配慮です。これによって、ドライバーユニットの後方に音響的な空間を確保でき、最終的な再生音でも空間の広がり感をしっかりと再現することにつながっています。
■新開発イヤーピース「スパイラルドットPro」に込めたこだわり
編集部 今回新たに開発したイヤーピース「スパイラルドットPro」も音質に影響する要因かなと思います。プレスリリースによれば、新たなスパイラル状の凸形状を追加したことに加え、全体のフォルムをモディファイし、より繊細な音まで再現性を高めたとのことですが、もう少し詳しく教えていただけますか。
美和 今回新たに設けた凸形状とディンプル(窪み)との位置関係も、音質にとってベストな位置を探りました。開発時、ドットの窪みをどう改良していくかをいろいろ試したのですが、ふと、逆転の発送で凸形状を新しく追加してみたらどうだろうと思いついたんです。この凸部分の形も色々と試行錯誤しましたね。
断面で見ると、真円ではない非常に複雑な形なんです。真円だと固有の振動数があるんですね。異型にすることでそういうものがなくなるので、音の反射をうまく散らしてクセがない音にできます。そうすると、音楽に含まれている音がより明瞭に耳に届く効果があります。これによってHA-FW1000Tとしての音質もかなり底上げされていると思います。
編集部 スパイラルドットProでは、やわらかいグレードのシリコン素材を採用し装着感と密閉度を向上させたとのことで、音質だけでなく使い心地の向上にも寄与していますね。
美和 ええ。実は、見た目には分かりづらいのですが、イヤーピース全体としても形状を微妙に今までと変えていまして、これによってもフィット感が向上しています。密閉度が上がり遮音性も向上しましたので、ノイズキャンセリング性能のさらなる向上にもつながっているんです。
また、アクティブノイズキャンセリングでは「アダプティブノイズキャンセリング」にも対応しています。イヤーピースの密閉度を常に監視して自動でノイズキャンセリングレベルを補正しますので、ラフに使っても高いノイズキャンセリング性能を得られるのがメリットです。そういう意味でも、かなり使いやすいモデルに仕上がっていると思いますね。
■使い勝手にも一切の妥協なし
編集部 使い勝手といえば、ボリューム調整がなんと100ステップという細かさなのにも驚きました。
美和 ステップ数が粗いせいでちょうどいい音量にならないと、せっかく好きな音楽を聴いていても楽しくないじゃないですか。
編集部 本体のタッチ操作で100ステップの調整ができるのでしょうか? いちいちタップしていくとかなり大変そうですが…。
美和 2回タップで音量ダウン、3回タップで音量アップなのですが、その2回目/3回目で触りっぱなしにしておくと、滑らかにボリュームが変わっていきます。好みの音量になったら指を離していただく、という形です。
編集部 何かアプリを入れてスマートフォンから操作する…などということでなく、本体だけで大丈夫なんですね。
美和 音量以外でも、左の本体を4回タップしてノイズキャンセリング機能のオン/オフ、右の本体を4回タップするとマスクモードのオン/オフといった具合に、すべての機能を本体だけで操作可能です。
今回は特にスマホ(アプリ)なしで、本体だけで機能をフルに利用できることにこだわりました。この「HA-FW1000T」のようなハイエンドモデルですと、ハイエンドなポータブルプレーヤーなどスマホ以外の端末と組み合わせる方もいらっしゃると思いますので、そのときに「あの機能を切り替えたいんだけど、スマホがないからできない」という状況にはしたくなかったんです。
編集部 なるほど。音質はもちろん、使い勝手にも相当こだわっているモデルだということですね。発売開始が楽しみです。本日はありがとうございました!
(協力:JVCケンウッド)