小悪魔要素は全部お兄ちゃんに向いている?
優しい世界にちょうどいい毒と刺激を。『花ふるコロニーロット』岡本信彦さん演じるキャラの魅力とは?
■『花コロ』の優しい世界で、蓮はちょうどいい毒と刺激をくれるキャラ
ーーここからは本編についてお聞きしていきます。岡本さんは遠野樹の弟・蓮を演じられたわけですが、実際に演じての印象などお教えください。
岡本:可愛らしくもありつつ爽やかで、エルフみたいな非現実的な存在ですよね。その感じはありつつ、どこか少年らしさというか、お兄ちゃん大好きなところが遊び心として出てくれたら嬉しいな、と思いながら飄々としたところを意識して演じさせていただきました。
ーー確かにおっしゃる通り、天使のようなルックスを持ちつつ、思わせぶりなことや、からかうようなことを言ってくる小悪魔的な恐ろしいキャラクターでした……。
岡本:その小悪魔感が本来なら女の子に向くんですけど、今回はなずなでなく樹に向くっていうキャラクターですね(笑)。でもなずなと樹、2人のバランスは壊すことなく、ちょっと間に入ってちょうどいい毒と刺激を与えて、2人をさらに可愛く見せることができる、いいポジションだなって思います。
ーー実は先に音声無しで漫画を読ませていただいたときは、もっとグイグイくるタイプなのかな? とも思っていたんです。それがボイス付きになると一歩引いた、2人を刺激するポジションなんだなというのがわかって、より解釈が深まりました。
岡本:実は僕も同じで、収録前のテストでは結構声も低めで意地悪で、むしろワンチャンなずなを狙おうかなってテイストだったんですが、ディレクションで「違います」と。そこで「ああ、ここは優しい世界だったんだな」と、全てを解釈して演じさせていただきました(笑)。
ーーそんないいポジションにいる蓮から見て、なずなと樹はどんなキャラクターですか?
岡本:2人に共通しているのはピュアってところですね。樹に関しては堅物、不器用とか、一見したら喋りにくそう、話しかけるなオーラが出てそうなイメージですけど、そこを抜けると可愛らしい面がある、そういうキャラクターだと思います。
なずなは26歳OLとは思えないほどピュアで、まるで学生のような感じがありますよね。どうやってここまできたのか、学生の頃のバックボーンとか知りたいです。やっぱ女子校通ってたのかな?
ーー確かに男慣れしていないというか、無防備すぎて時々心配になったりしますよね。
岡本:僕は2パターンあると思っていて、本当に何もなく同性の友達と青春を過ごしていたか、もしくは男性関係でめちゃくちゃトラウマがあるかのどっちかだと思うんです。でも『花コロ』は優しい世界なので、どちらかといえばきっと前者です(笑)。
ーーさすがは『花コロ』、どこまでも優しい世界……。その世界でちょっとした刺激をもたらしてくれる蓮役として、岡本さんが「ここは特に注目してほしい」という聴きどころはどこでしょうか?
岡本:やっぱりなずなに対して距離感近めで行くところは注目してほしいです。でも、それは巡り巡って樹の反応を楽しむためのものなんです。大好きなお兄ちゃんの反応を楽しむため、あざとめになずなに近づく感じは聴いてもらえたら嬉しいですね。
ーー現実離れしたビジュアルに小悪魔感あるキャラクター、そしてお兄ちゃん大好きとは、どこまでチート級の存在なのでしょうか……。では最後に、『花コロ』の読者や、このインタビューを読んでくださっている方にメッセージをお願いします!
岡本:『花コロ』は「ボイスコミック」という、動画ではなく漫画に音声が付いた、新しい楽しみ方ができるコンテンツとなっています。アニメと漫画の中間、その中でも動画と漫画の中間くらいのコンテンツですので、この新鮮さを楽しんでもらえたら嬉しいです。よろしくお願いします!
ーー本日はありがとうございました!