PR評論家・小原由夫&土方久明両氏が語り合う
【対談】評価のプロたちが感じたマランツ「MODEL 40n」の魅力。「夢みたいなアンプ」「“攻めの姿勢”の集大成」
小原 マランツは歴史があるメーカーですから、古くからのオーディオファンのなかには、古典派に近いようなイメージを持ってる人もいるわけです。そういうファンを失う危険性も孕んでいるわけじゃないですか。古いファンをどう納得させながら新しいものをやっていくか、とても慎重であるべきところでも、絶妙なバランスで打って出ていけている印象です。
土方 「NR1200」や「MODEL 40n」といった一連のマランツ製品の成功がなかったら、もしかしたら、日本では、リビングでいい音といい映像を楽しむ文化が若干遅れていたかもしれません。そう思ってしまうくらい、マランツの攻めの姿勢は素晴らしいですよ。
利便性だけでなく “音もいい” HDMI端子
ーーー おっしゃるとおり、AVアンプやサウンドバーでなく、オーディオ用のHi-FiアンプをHDMIでテレビにつなぐという発想は革新的でしたよね。
小原 テレビの音を強化するとなったときに、一般的な感覚で言えばAVアンプを選択すると思うんです。マランツもCINEMAシリーズでそういうニーズに応えていますが、でも一方で、そういう、AVに対して身構えずに日常的に楽しんでいるような人たちにとって、どういうAVコンポーネントがあるべきなのかというところも愚直に考えられたのではないかと感じます。
コンテンツ自体もディスクメディアからストリーミング配信にという時代になってきて、テレビを録画したりなどというのともまた違う流れがあるじゃないですか。多様化するコンテンツを再生するための手段としてどうあるべきかということを考えたときに、今回の「MODEL 40n」や「NR1200」みたいな形が一番スマートじゃないかということを、いち早くマランツは気がついた。いや、気がついたというか、こちらの方向に行こうと旗を振った。そこには時代の要請もあり、それに応えたのがマランツだったのかなと思います。
土方 やっぱりHDMI搭載というのはポイントになっていますよね。ChromecastやApple TV 4K、ゲーム機など、HDMI接続の製品が今は本当に多い。そこに組み合わせられる、音がいいコンポーネントという意味で、「MODEL 40n」は非常に価値がありますよ。それに、HDMI CEC機能対応というのも大きい。音がいいだけでなく、HDMI CECでユーザビリティまで担保してくれます。
小原 テレビの捉え方が変わってきているのだと思います。世間では「テレビ離れ」というキーワードがよく言われるけれど、じゃあ本当にテレビを使わなくなったのかというと、決してそうではないのではないでしょうか。
リアルタイムでテレビ番組を見ることは少なくなったのかもしれませんが、テレビをつけてないかというと多分そんなことはなくて。テレビを介してYouTubeを始めとする動画配信サービスを見ていたりしますよね。
そんなふうにテレビの楽しみ方や使い方が変わってきたなかで、どうやって音をミートさせていくか。いい音を付け足した上で利便性や操作性も考えた時に、HDMIE CECというのはポイントになりますよね。
しかも今回は、HDMIでの信号伝送もマランツは独自に工夫して高音質化してきましたから。先ほど挙げた攻めの姿勢みたいなものがあったから、そういう発想ができたのかなと。
手抜かりない “Hi-Fiの音” とインテリアに合う新世代デザイン
ーーー この「MODEL 40n」を含む近年のマランツ製品は、新コンセプトを採用した「新世代のマランツデザイン」も特徴です。